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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.247。今回取り上げる英語は「flashy(フラッシー)」。
「派手な、けばけばしい」といった意味の単語だ。今回も有名ラッパーたちのリリックから「flashy」の使い方をチェックしていこう!
まず取り上げるのはThe Notorious B.I.G(ノートリアス・ B.I.G)の 「Hypnotize」!
The Notorious B.I.G. 「Hypnotize(1997)」
Biggie, Biggie, Biggie, can’t you see?
Sometimes your words just hypnotize me
And I just love your flashy ways
Guess that’s why they broke, and you’re so paidビギー、ねぇわかる?
時々あなたの言葉は私を虜にするの
あなたのフラッシーなやり方が大好き
それがあいつらが文無しで、あなたが稼いでる理由なのかな
ビギーの名曲からPamela Long(パメラ・ロング)のコーラス・パート。
いつ聴いてもアガるフックのリリックで、パメラが歌っているのはビギーのラッパーとしての“ flashy(派手な) ”なやり方。それは他のラッパーたちにはないもので、だからこそビギーは多くの女の子を虜にするってわけだね。
続いて紹介するのはビギーと同じブルックリン出身のラッパー、Young M.A(ヤング・M.A)の「Car Confessions」!
Young M.A「Car Confessions(2018)」
I ain’t flashy, I’m classy, but I ain’t stupid either
Never show off to niggas that’s hungry and eager私はフラッシーじゃない、クラッシーだけど、バカでもないな。
腹をすかして、ガツガツしてる連中には絶対に見せびらかすなよ
「Car Confessions」は直訳すると「車での懺悔、告白」という意味。
ヤング・M.Aが車の中で自分のマインドについて語るというストーリーの一曲だ。
上のリリックでヤング・M.Aは歌うのは、あえて“flashy(派手な)”なスタイルではなく、“classy(クラッシー、センスが良い、洒落た)なスタイルしているということ。
ゲトーで自分の持ち物を見せびらかしたりすると、狙われたり、強奪される可能性がある。そんなことをするのは“ stupid (バカ)”だねってわけだ。ブルックリンのゲトーで育ったヤング・M.Aだからこそ書けるリアルなリリックだ。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.247のラストを飾るのは今年のフジ・ロックへの出演が
決定したDenzel Curry(デンゼル・カリー)の「Sick & Tired」!
Denzel Curry「Sick & Tired(2016)」
Flexing flashy wrists is correlating with my golden teeth
Diamonds all around a neck and it came with a diamond ring
I done seen all kind of shit, what niggas do over finer things
That’s why I carry the nine on me that’s a three times three extendo見せつけるフラッシーな手首はオレの金歯と関連してる
ダイヤモンド・リングと共に、ダイヤモンドは首を埋め尽くす
あらゆるクソみたいな出来事を見てきた、あいつらが高級な品物に何をするのかを。
だから、オレは “9(ナイン)”を身につける。それは3の3 倍の エクステンド
デンゼル・カリーのテクニカルなリリック。カリーはこれまで高価な品物を巡る争いを多く見てきた。だから彼は常に、“nine(ナイン)”を身につけている。数字の「9」を意味するナインはスラングで、9ミリの拳銃のこと。そして9は3の3倍であり、“extendo(エクステンド)” はスラングで銃器のスラングだ。つまりカリーは高価なジュエリーを狙った強盗に対抗するための手段として、常に護身用の銃を持ち歩いているってことだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。