thug|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.271

ヒップホップの歌詞からストリートで使える英語を学ぼう

ライター:TARO

今回紹介するスラング

thug

悪党、ストリートのさまざまな困難を乗り越えてきたもの
紹介アーティスト
Polo G, JAY-Z, Dr Dre
thug|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.271
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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.271の今回取り上げる英語は「thug(サグ)」。
基本的には「悪党、乱暴者」といった意味のスラングだけど、実はもう少し深い意味で使われていることもある。それがお腹に彫った「THUG LIFE」のタトゥーで有名な2Pac(トゥー・パック)が生前に言及していた「thug」の定義だ。彼はインタビューで、「THUG LIFE」の意味とは「The Hate U Give Little Infants Fucks Everybody(君が小さい子を与える憎しみが、多くの人をネガティヴな方向に導く)」の頭文字をとった言葉だと話しており、「thug」自体の意味も「ストリートのさまざまな困難を乗り越えてきたもの」という意味だと話しているんだ。
ただの「悪党」という意味ではなく、「ストリートをサバイブしてきた本物の男」という意味を持つ「thug」。今回はそんな「thug」の使い方をUSラッパーたちのリリックから学んでみよう!

まず紹介するのは Polo G(ポロ・G)「Martin & Gina」!                       

Polo G「Martin & Gina(2020)」

I know what you chasing,
you can only get this feeling from a thug

お前が何を追ってるのかわかるよ、
この感覚ってサグじゃないと得れないもんな

ポロ・Gのヒット曲「Martin & Gina」からの女の子に向けてリリック。
シカゴのゲットー、Cabrini-Green Homes​​で極貧の家庭に生まれ、小さい頃からストリートでさまざまな困難を乗り越えてきたポロ・G。そんなタフな環境を生き抜いてきたポロ・Gはまさにリアル・サグ。
そんなリアル・サグだけが持つ魅力に女の子は惹きつけられてるって感じだね

続いてはJay-Z(ジェイ・Z)の「Heart of the City (Ain’t No Love)」!

JAY-Z「Heart of the City (Ain’t No Love)(2001)」

Youngins ice-grillin’ me, oh, you not feelin’ me?
Fine, it cost you nothin’, pay me no mind
Look, I’m on my grind, cousin, ain’t got time for frontin’
Sensitive thugs, y’all all need hugs

若い連中がグリルを見せてきやがる。オレだとわかってねぇのかな?
まぁいいさ。それでお前が失うものもないし。気にしなくて結構
オレは努力してるんだよ、あんちゃん。見せびらかしてる暇なんてねぇんだよ
繊細なサグ達、お前らにはハグが必要だな

サザン・ソウルを代表するシンガー、Bobby “Blue” Bland(ボビー・”ブルー”・ブランド)のクラシック・ソング “Ain’t no Love in the Heart of the City” をサンプリングしたこの曲でジェイが歌うのはラッパーとして成功したゆえに受ける嫉妬や妬みに対する彼のメッセージ。

まず“youngins(若い連中)”がジェイにグリルズを見せつけてきても、彼は気にしない。 “Fine, it cost you nothin’, pay me no mind. (まぁいいさ。それでお前が失うものもないし。気にしなくて結構。)” で歌われているように「オレはお前らなんて気にしないぜ」て感じだ。 ただ実はこの文にはもう1つの意味がある。“fine “ は「良い」という意味の他に「罰金」という意味があり、“ cost “ は「代価、(金額・費用)がかかる」、“ pay “ は「(金を)支払う」という意味だ。

つまりこのリリックは「お金」関する単語でまとめられており、ジェイ・Z自身が億万長者であることを表していると読み取ることができるんだ。だから若い連中がディスってきても気にもしないぜてわけだね。 ただジェイが億万長者であり続けられるのは“grind(努力)”し続けてるから。
だからこそちょっとしたグリルズなんかで威張ってる若い連中は眼中にないし、そんな“sensitive thugs(繊細なサグ達)”には、“hugs(優しいハグ)”が必要てわけだ。

「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.271のラストを飾るのはDr Dre(ドクター・ドレー)の「The Next Episode」!

Dr Dre「The Next Episode ft. Snoop Dogg(2000)」

Thug niggas, drug dealers, yeah, they givin’ it up
Lowlife, yo’ life, boy, we livin’ it up

サグなやつら、ドラッグの売人たち、拍手喝采
お前らは底辺生活、オレたちは人生を楽しんでるぜ

「The Next Episode」からスヌープ・ドッグのヴァース。
ロサンゼルスのゲットーから成り上がって来たスヌープはまさにフッドのヒーロー。
サグなやつらもみんなスヌープを応援してるって感じだね。
そしてヘイターたちに食らわせるのが、“Lowlife, yo’ life, boy, we livin’ it up(お前らは底辺生活、オレたちは人生を楽しんでるぜ)”の強烈な一撃。自分のことを悪く言う連中はまだまだ貧乏生活を送っているけど、自分たちはラップでしっかり稼いで楽しく生きているぜって感じだね。

【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。

【参考サイト】

Blank on Blank :TUPAC SHAKUR – On Life And Death

Youtube:Tupac explains thug life

こんなスラングも知ってる?

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バカな振る舞いをする、ドラッグでハイになってる、幻覚を体験している
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Kanye West, Dr. Dre, Ella Mai
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The Kid LAROI, Lil Duke, Lil Baby
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crib

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