番外編 2019年 注目デュオ・アーティスト特集｜ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン？  Vol.42

WHAT’S UP,  GUYS！
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャーTAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン？」 Vol.42の今回は、「 2019年 注目デュオ・アーティスト特集」！
デュオとは２人組のこと。今年注目のデュオ・アーティスト達をディグっていくぜ！

まず紹介するのは「They.」。Drew LoveとDante Jonesの２人によるLA発のミクスチャー系デュオだ。まずはそんなThey.から「What I Know Now feat. Wiz Khalifa」 を紹介。

①They.「What I Know Now feat. Wiz Khalifa（2018）」

You don’t know what I been through. So who are you to judge me? (Judge me) Still don’t know if I believe there’s anything above me.  (Let’s go) I’ve been numb for so long, wanna feel something. Look in the mirror, I don’t like who I’m becoming.
「オレが何してたか知らないだろ？なのにオレをジャッジしようとするお前は誰だよ？いまだに何を信じたらいいのかわからないよ。長い間思考停止だったから、何かを感じたいんだ。鏡を見ても、自分がなろうとしている人間が好きになれないんだよ。」

良いね～このミクスチャー感。90sのグランジ・ロック、パンク・ミュージックとヒップホップ、R&Bの要素を融合させ、気だるいロック感とメロウなヒップホップ、R&B感を最適なバランスで配合した彼らの音楽はまさに新感覚「グランジ・ヒップホップ」。今後の活躍が楽しみなデュオだね。

続いて紹介するのは「Manila Grey」。
バンクーバー・レペゼンのフィリピン系カナダ人の幼馴染、SolivenとNeekoからなるデュオだ。グループ名である「MANILA GREY」の「Manila」はフィリピンの首都、マニラのこと。そして「Grey」は彼らの地元、カナダ・バンクーバーにある地区の名前だ。自分たちのルーツを大事にしつつ、地元をしっかりレペゼンするというヒップホップ・メンタリティを感じるぜ。チェックするのは2017年のヒット曲「 Timezones」！

②MANILA GREY「 Timezones（2017）」

Island boys we the chosen. Double cupped mixin potion with the sprite.  (yeah, yeah) This shit is for life I’m good for the night.  (yeah, yeah) Zombie zombie, been walkin’ with my eyes closed. Zombie zombie, hit the plug on the iPhone. Check the time cause I’m lost between the timezones now. Medusa with the snake eyes when the dice roll now.
「選ばれしアイランド・ボーイズ。二杯の魔法の薬とスプライト。このSHITは一生モノ。今夜もオレはイケてるぜ。ゾンビ、ゾンビ歩きさ、目を閉じながら。ゾンビ、ゾンビがiPhoneにプラグを入れて。時間をチェックしてんだよ。タイム・ゾーンの狭間で迷子になっちまった。サイコロが回れば、”スネーク・アイのメデューサ”さ。」

ハイになってパーティーしてて、気づいたら時間があっという間に過ぎていた。そんな経験、みんなあるよね？「タイム・ゾーンの狭間で迷子」とはまさにその事。いつのまにこんな時間に！？オレ、タイム・スリップしたの？てな感じだね。「サイコロが回れば、”スネーク・アイのメデューサ”」の”スネーク・アイ”とは「dice game（サイコロ・ゲーム）」で二つのサイコロを振って、1のゾロ目が出ること。

1のゾロ目てまるで生き物の目のように見えるよね？そして、”スネーク（蛇）”は古来から裏切りを表す生き物とされてきたことから「dice game」における最も弱い出目である、1のゾロ目を” スネーク・アイ”と呼ぶようになったんだ。

「メデューサ」はギリシャ神話に出てくる髪の毛が蛇の化け物。メデューサに見つめられると、石になることは有名だね。でも実はみんなが行くクラブにも”メデューサ”はいるよね？そう、クラブに集うセクシーな美女の皆さん。美女に見つめられると、正直、ドキドキして固まっちゃうよね。

さてそこから考えると、”スネーク・アイ”とは「サイコロの１のゾロ目でゲームに負ける」という意味と、「セクシーなメデューサの眼力」のダブル・ミーニングてとこかな。ダイス・ゲームしてて（もしくはギャルと”ラブ・ゲーム”してて）、負けて、”石”にされちゃったと。つまり”stoned（ハイな状態）”にされちゃったわけだ。そして気づいたら、タイム・ゾーンの狭間で迷子になっちゃった（時間が過ぎて、今何時かわからない）て感じだね。

ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン？Vol.42のトリを飾るのは、最早「デュオ」というレベルを超えてしまうデュオ、今世界で最も注目される「双子」デュオ、「THEMXXNLIGHT（ダ・ムーンライト）」の新曲「All Alone」を紹介。

③THEMXXNLIGHT 「All Alone（2019）」

Girl, put in work, work, work. For this love, love, love. I’m giving it all I got. Stop playin’ with my heart, heart, heart. I don’t know what you want, want, want. Is it love or lust? Girl, stop the game you’re playing. Don’t play.
「全てを注ぎ込む。この愛のために。僕が持っている全てを。僕の心をもて遊ぶのはやめて。君が何が欲しいのかわからないよ。愛なのか欲望なのか。ゲームはもうやめにしよう。お願いだから。」

「THEMXXNLIGHT」は昨年リリースされたWiz Khalifaの６枚目のスタジオ・アルバム「Rolling Papers 2」でフューチャーされたインド系アメリカ人の双子、AkashとKrishからなるデュオだ。

2人は元々NYにある理系の超名門大学、レンセラー工科大学に通う大学生で、自分達のオリジナル音源をサウンド・クラウドにアップしていたところ、Wizのプロダクション「Taylor Gang」所属のプロデューサーであり、Wizの右腕でもあるSledgrenが彼らの事を気に入って、声をかけてきたんだって。（ほんま世の中なにがあるかわからへんもんやで。）Wizもすぐに彼らの事を気に入り、「Rolling Papers 2」に参加させる事になったんだ。
いや～、まさにアメリカン・ドリームて感じだね！

RESPECT FOR ALL RAPPERS！
SEE YA！

TARO 

訳は全て意訳です。（索引：Genius　https://genius.com/ ）

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