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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。
Vol.291の今回取り上げる英語は「hard work(ハードワーク)」。「努力」という意味の単語だ。
一見、遊んでお金を稼いでるように見えるラッパーたちも裏ではしっかりハードワークしてる。今回はUSラッパーたちのリリックから「hard work」の使い方を学んでいこう!
まず紹介するのはWiz Khalifa (ウィズ・カリファ)の「See You Again」!
Wiz Khalifa 「See You Again(2015)」
Those were the days, hard work forever pays
Now I see you in a better placeあの頃の日々、ハードワークは報われるから
今、お前がより良い場所にいるのが見えるよ
ご存知、映画「ワイルド・スピード SKY MISSION」の主題歌であり、映画の撮影中に事故で亡くなってしまった主演のポール・ウォーカーに捧げられた一曲「See You Again」。「ワイスピ」シリーズの主演として常に“hard work(努力)”し続けてきたポールに対する敬意を表したリリックだ。
続いて紹介するのは、アトランタをレペゼンするラッパー、Lil Baby(リル・ベイビー)の「Solid」!
Lil Baby「Solid(2020)」
Hard work, my grind real, I’m dedicated to get this paper
ハードワーク、オレの努力は本物、この紙(札)を手に入れるために必死なんだよ
高校を中退し、ドラッグディーラーとして生計を立てていたリル・ベイビー。ミックス・テープのリリースからラッパーのキャリアをスタートしたリル・ベイビーは2018年にファーストアルバム「Harder Than Ever」で一躍シーンのトップに躍り出る。
以来USトラップ・シーンの中で、トップに君臨し続けているのは、彼がずっとハードワークしているからってわけだね。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.291のラストは2019年に痛ましい銃撃事件で亡くなってしまったNipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)。ラッパーとしての活動にとどまらず、地元コミュニティの支援事業、教育事業などの分野で多大な功績を残したラッパーだ。今回はそんな彼の楽曲からKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)がフィーチャリングで参加した「Dedication」!
Nipsey Hussle「Dedication ft.Kendrick Lamar(2019)」
Dedication, hard work plus patience
The sum of all my sacrifice, I’m done waitin’献身性、ハードワーク、そして忍耐
オレの犠牲の全て、もう待つのは終わりだぜ
貧しい家庭に生まれ、少年の頃からギャングとして活動しながら、ラッパーとして音源制作に取り組み、自主制作のミックステープで着実にシーンのプロップスを得ていったニプシー。2010年にはXXL Magazine のフレッシュマンにも選ばれ、大手レーベルからメジャー・ファースト・アルバムのチャンスもあったのだけど、ニプシーがやったのは全く違う方法。「All Money In No Money Out」を設立し、あくまでもインディペンデント (独立した)状態でのリリースにこだわったんだ。自分の力でストリート・ドリームを掴みとったニプシーだからこそ歌える、くじけそうな時に力をもらえるリリックだ。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。