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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.49の今回取り上げる単語は「phat(ファット)」。「超イケてる」という意味のスラングだ。さっそくチェックしていこう!
まずはThe Pharcyde 「Soul Flower (Remix) (1992)」から「phat」の使い方をチェキ!
①The Pharcyde 「Soul Flower (Remix) (1992)」
I was walkin’ down the street bellin’ to the beat. Phat beats in my head, tennis shoes on my feet. Nigga tried to flex but he had to be smoked. So I shot him in the ass on the downstroke.
「ビートに乗りながら、肩で風を切って歩くストリート。オレの頭の中のファット・ビート、テニス・シューズが決まってるオレのフィート。フレックスしようとした奴は、始末されるぜ。だからオレは野郎のケツに上からぶっ放す。」
「Eee ah ooh ah ah, Eee ah ooh ah ah」のコーラス・ラインが最高に気持ち良いファーサイドのクラシックからImaniのヴァースだ。ファーサイドのビートはいつだって”ファット”。この「Soul Flower (Remix)」のビートを手がけたプロデューサーである J-Swift は他にも「Passin’ Me By (1992)」などファーサイド初期の名曲の多くを手がけているんだ。
続いて紹介するのはCommonのデビュー曲「Take It EZ」!
②Common「Take It EZ(1992)」
And it’s phat, sorta like Oprah before she lost weight. I put my rhymes in good hands, hey like All State. And I’m all in a state of ease, utopia. I’m the Spiderman, givin bug MC’s arachnaphobia.
「ファットな感じ、まるで痩せる前のオプラ。オレのライムなら心配無用、まるでオール・ステイト。めっちゃ気持ち良い感じ、ユートピア。オレはスパイダーマン。虫けらMCにくれてやる、アラクノフォビア。」
いや、ラップ上手すぎでしょ。
リリックに出てくる「オプラ」とはアメリカを代表する黒人女性司会者のオプラ・ウィンフリーのこと。オプラは貧困家庭に生まれ、若い時はめちゃくちゃ苦労した人なんだけど、そこから世界でもトップクラスの大富豪に成り上がっためちゃくちゃかっこいい人。
そんなオプラなんだけど、体重の増減をネタにされることもしばしば。つまり” fat (太ってる)” であると同時に “ phat(イケてる)”てことだぜ。アーイ。
「オール・ステイト」とはアメリカ最大の保険会社、オールステイト保険のこと。オールステイト保険のスローガンで ” You’re in good hands with Allstate(オールステイトなら心配ご無用)”があり、それを引用したリリックだね。
そして特に”ファット”なのが
I’m the Spiderman, givin bug MC’s arachnaphobia.
「オレはスパイダーマンさ、虫けらMCにくれてやる、アラクノフォビア。」
のパンチライン。
「arachnaphobia(アラクノフォビア)」はクモ恐怖症のこと。そして「bug MC’s」の「bug」とは「小さな昆虫」を意味する。クモが主食として食べるのは小さな昆虫だよね。つまりコモンは ”スパイダーマン” なのでその辺の ”虫けらMC ” にとっちゃ捕食者てこと。そして、コモンのヤバ過ぎるスキルにビビった” 虫けらMC ” はアラクノフォビア(クモ恐怖症)になっちゃうてわけ。いやはや。座布団100億枚です。
ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.49、ラストは若き日のRedmanがDJとして参加してたことでも知られる、90s Hip Hopのレジェンド・グループ、Lords of the Undergroundの 「What I’m After」から” phat “の使い方をチェキ!
③Lords of the Underground 「What I’m After(1995)」
No matter, as long as the rhymes are the phatter. I bet you billboard has me top of the ladder.
「何があろうと、オレのライムがよりファットであり続ける限り、ビルボードはオレをはしごのてっぺんに置くだろうよ。」
Lords of the UndergroundからMC DoItAllのリリックだ。かっこよすぎやろ!オレも「 オレが“ phatter “な限り、オレの存在は “ top of the ladder “ 」とか言ってみたいわ!こんなスーパー・ファットなラップを歌っていたDoItAllなんだけど、なんと2017年に地元であるニュージャージー州、ニューアークの議会議員に立候補。
その時の写真がこれだ。
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めっちゃカッコええやん!!超ファットやん!!
実は彼、地元のニューアークで211メディア・グループというメディア・イベント企画会社を経営しており、211コミュニティ・インパクトというNPO団体で若者の銃犯罪の防止や、読み書きの能力の向上を目的としたプロジェクトを行っている。残念ながら選挙には落ちてしまったんだけど、今も211コミュニティ・インパクトでの活動を通して地元の若者の未来のために活動しているんだ。リリックだけじゃなく、生き方が最高にファットなラッパーだね。
RESPECT FOR ALL RAPPERS!
SEE YA!
TARO
訳は全て意訳です。(索引:Genius https://genius.com/ )
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