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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.345の今回取り上げる表現は「clubbing(クラビン)」。「クラブで遊ぶ」という意味のスラングだ。今回もUSラッパーたちのリリックから「clubbing」の使い方をチェックしていこう!
まずは2000年代のNY・ハーレムを代表するスター、Cam’ron(キャムロン)の大ヒットソング「Hey Ma」から「clubbing」の使い方をチェック!
Cam’ron「Hey Ma(2002)」
Yo, now I was downtown clubbin’, ladies night
Seen shorty, she was crazy, right?YO、オレはダウンタウンでクラビン、レイディーズ・ナイト
女の子を見たぜ、彼女ヤバかったよな?
モテ男、キャムロンはダウンタウンで、クラブ遊び。
その夜はレディースナイトだったこともあって、女の子もたくさん来てたわけだけど、その中でも特にイケてる子を見つけたってわけだね。
続いてはTinashe(ティナーシェ)と G-Eazy(G・イージー)の「So Much Better」!
Tinashe & G-Eazy「So Much Better(2019)」
I rather stay inside with you than all night clubbing
オールでクラビンするより、君と一緒に家にいたいんだ
G・イージーのライン。
イケメン、高身長ってだけでもモテるのに、全米トップクラスのラッパーとして稼ぎまくりのG・イージー兄さんから「クラブ遊びするより、君と家で過ごしたいんだ」なんて言われたらそりゃたまんないよね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.345のラストを飾るのは、Metro Boomin(メトロ・ブーミン)と21 Savage(21 サヴェージ)がコラボした「10 Freaky Girls」から21 サヴェージのリリックをチェック!
Metro Boomin「10 Freaky Girls ft.21 Savage(2018)」
All these chains, rest in peace to Harriet Tubman
Niggas broke ‘cause they doin’ too much clubbin’この全てのチェーン、ハリエット・タブマンよ、安らかに
あいつらなら文無し、クラビンし過ぎだぜ
ハリエット・タブマンは19世紀から20世紀初頭にかけて活動した奴隷解放運動家。アメリカ史上最も偉大な黒人女性の一人とされる人物だ。
まだ奴隷制時代のアメリカで生またハリエットは黒人奴隷として過酷な労働に従事した後、黒人奴隷の解放家としての活動を開始。
奴隷制が厳しかったアメリカ南部から黒人奴隷を北部に逃がしていた秘密結社「地下鉄道」の指導者のひとりとして、奴隷解放に尽力したんだ。
ハリエットは奴隷解放運動に人生を捧げた後、20世初頭、まだまだ差別が色濃く残る1913年にその生涯を終える。
ハリエットの死から約100年後、アメリカではヒップホップが大きな力を持つ文化となり、黒人もラップとうアートで巨万の富を築けるようになった。21は昔、黒人たちを苦しめた“チェーン(鎖)”を今はアクセとして自分たちが身につけていることをハリエットに対して、もう時代は変わったから安心して眠ってくれと言っているんだ。
その一方で他の連中に対しては「あいつらはクラビンし過ぎて、“broke(文無し)”な状態になっている」と。つまり、自分は散財しても金は減らないぜっていうアピールもしてるってわけだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
こんなスラングも知ってる?
flashy
派手な

dip out
こっそり外に出る

outdo
~を凌ぐ、~に勝る
