プロバスケットボール選手・遠藤 祐亮のヒップホップ・バスケ道とは?

水泳の選手からバスケへ転向、市立船橋高校でのウィンター杯ベスト8、そして厳しい練習時代に力をくれたKREVAのラップ

ライター:TARO

ヒップホップ好きのスポーツ選手や文化人のキャリアについてインタビューしていく「あの人も実はヒップホップ」。今月はBリーグ・宇都宮ブレックスに所属するプロバスケットボール選手、遠藤 祐亮(えんどう・ゆうすけ)さんに4回に渡って、お話をお伺いしました。

前回までの記事はこちら→ けいたんがダンサーやクリエイターのプロデュース事業を拡大していくきっかけとは?

ヒップホップ好きBリーガー、遠藤 祐亮とは?



レペゼン:
自己紹介をお願いします。

遠藤 祐亮:
バスケットボール・プレーヤーの遠藤 祐亮(えんどう・ゆうすけ)です。
栃木県にあるプロバスケットボールチーム「宇都宮ブレックス」に所属しています。背番号は9番。今33歳で、出身は千葉県です。

レペゼン:
ありがとうございます。
まず最初なんですが、バスケはいつ頃からされてたんですか?

遠藤 祐亮:
バスケは小学校4年生ぐらいから始めました。
ただ3歳からずっと水泳をやっていたので、小学校時代は水泳がメインでしたね。

レペゼン:
そうなんですね!
水泳の方の成績はどうだったんですか?

遠藤 祐亮:
ジュニアオリンピックへの出場を目指していたんですが、6年生の時に基準タイムに0.0何秒届かなくて。
それで挫折して辞めました笑

ジュニアオリンピック・・・
未来のオリンピック選手育成を目的として開催される若年層向けのスポーツ大会

レペゼン:
でもそのレベルって相当ですよね!
スポーツは万能型だったんですか?

遠藤 祐亮:
運動神経は多分…めっちゃ良かったかも笑

レペゼン:
素晴らしい笑
中学校はバスケやろうと決めていました?

遠藤 祐亮:
自分が入った中学校は水泳部がないところだったんです。
ただバスケ部が結構強い学校だったんで、それだったらバスケに絞ろうかなって感じでしたね。

レペゼン:
なるほど。
中学の時のバスケの成績はどんな感じだったのでしょうか?

遠藤 祐亮:
3年生の時に県で2位になって、関東大会に出ました。
初戦で負けたんですが、一応千葉県代表にはなったって感じですね。

レペゼン:
その後は市立船橋高校に進学されています。
サッカーのイメージが強いですが、かなりのスポーツ強豪校ですよね。

遠藤 祐亮:
そうですね。
スポーツは本当になんでも強い学校です。

レペゼン:
何かスカウトとかあったんですか?

遠藤 祐亮:
いや、全然です。
バスケを本気でやりたくて、市船に行きたいと中学の時の監督に相談したら、コンタクトを取ってくれて。推薦で行かせてもらえた感じですね。

名門・市立船橋高校に入学、圧倒的なレベル差に愕然とする日々

レペゼン:
いわゆるバスケエリートたちが入ってくる市立船橋高校のバスケ部だと思うのですが、入部してみて、最初の印象はどうだったんですか?

遠藤 祐亮:
いやもう周りのメンバーがすごすぎて。当時の3年生は体格も違うし。同じ1年生でも試合に出る選手はいましたけど、そこには僕は到底及ばずって感じでしたね。

レペゼン:
最初からそこまで目立つ存在ではなかった?

遠藤 祐亮:
いやもう全くで。最初の方はひたすら応援ばっかりしていました。

レペゼン:
その後、どういう感じで市船で成り上がって行ったんですか?

遠藤 祐亮:
走力を見てもらえたのがきっかけですね。

レペゼン:
走力?

遠藤 祐亮:
僕、結構持久力に自信があって。学校のマラソン大会とかも小学校1年生から中学2年生までずっと一位だったんですね。で市船のラントレーニングがあったんですけど、走るので結構目立っていたようなんです。それまでは全く見向きもされない存在だったんですけど。

レペゼン:
あの1年生、なんか体力やばいなと?

遠藤 祐亮:
そうですね。
そこからBチームの練習試合とかで、本当に走る要員で出させてもらえるようになって。
2年生になってからは少しずつAチームに上がれるようになりました。

レペゼン:
そっか、やっぱ強豪校だからAチームとBチームがあるんですね。
強豪校あるあるの厳しい上下関係とかってあったりしたんですか?

強豪校の洗礼、そしてウインターカップでベスト・エイト

遠藤 祐亮:
1年生って結構仕事が多いんですよ。
ドリンク作りやボール磨き、あと試合にボール持っていったり。ボールを忘れちゃった時とかは結構怒られますよね笑

レペゼン:
なるほど笑

遠藤 祐亮:
あとタイマーですね。練習の最後にゲームをした時に、タイマー間違えたり点数間違えたりすると、1年生の連帯責任ってことでめっちゃ怒られるとかはありました笑

レペゼン:
部活あるあるですね笑
その後、次第に市船の中心メンバーになっていったと思うのですが、高校の時の成績はどうだったんですか?

遠藤 祐亮:
インターハイがベスト16で、ウインターカップ(高校バスケの全国大会)でベスト8までいくことができました。
ウインターカップ・ベスト8は結構嬉しかったですね。

レペゼン:
素晴らしいです。
その当時、プロになれるとかって何か言われたりしてたんですか。

遠藤 祐亮:
いや、全然言われてなくて。
プロチームっていう選択肢は時代的にもあんまりなかったですし。

レペゼン:
Bリーグが整備されたのもわりと最近ですもんね。

遠藤 祐亮:
なのでバスケで飯食っていこうみたいな意識は全くなかったですね。
単純にこの厳しい練習から抜け出したいと思ってました笑

レペゼン:

初めて聴いたヒップホップはKREVAの名曲

レペゼン:
今回は初めて聴いたヒップホップについて教えてください。

遠藤 祐亮:
初めて聴いたのは、中2の頃に聴いたKREVA(クレバ)でしたね。僕が中学校の時にすごく流行ってて。

レペゼン:
KICK THE CAN CREWもめちゃくちゃ人気でしたもんね。
特に印象に残っている一曲はありますか?

遠藤 祐亮:
もうめっちゃ有名ですけど、「音色」ですね。「音色」はずっと聴いていました。聴くとテンション上がるし、KREVAの熱い感じが伝わってくるところがすごく好きでしたね。

レペゼン:
どういう時によく聴かれていたんですか?

遠藤 祐亮:
部屋でCDコンポとかで、爆音で聴いていましたね。何も考えずに流して、ぼーっとするみたいな。
自分の中でちょっとしたリラックスタイムだったかもしれませんね。

レペゼン:
厳しい練習漬けの日々ですもんね。
それにしてもCDコンポとか懐かしい笑

遠藤 祐亮:
ですよね。僕、4つ上にお姉ちゃんがいるんですけど、結構洋楽好きで。
よく姉ちゃんのMP3プレーヤーを貸してもらって、EMINEM(エミネム)とか、2Pac(トゥーパック)も聴いていましたね。

レペゼン:
MP3プレーヤー!
ありましたね!

遠藤 祐亮:
そうそう。あの曲を選ぶ時にクルクル回すやつ笑

レペゼン:
懐かしい笑
周りの友達でヒップホップ聴いてる人はいましたか?

遠藤 祐亮:
周りはあんまりいなかったです。大塚愛とか。YUIとかが多かったかな。
なのでみんなで聴く時はそういう曲だったんですけど、家のスピーカーとか、チャリで通学する時にはガンガンヒップホップでしたね。

 

水泳からバスケに転向し、バスケットマンとしての道を歩み出した遠藤選手。次回は大学時代の話や当時よく聴いていたラップソングについて聞いていくよ!お楽しみに!

プロフィール

  • 遠藤 祐亮(えんどう・ゆうすけ)

    遠藤 祐亮(えんどう・ゆうすけ)

    B.LEAGUE 宇都宮ブレックス所属のプロバスケットボール選手。ポジションはポイントガード・シューティングガード。千葉県出身。小学校からバスケを始め、中学校では千葉県大会2位、関東大会に出場する。高校は千葉県屈指の強豪校、船橋市立船橋高校に進学。3年生の時にはウインターカップベスト8を成し遂げる。大東文化大学を経て、2012年にリンク栃木ブレックスと育成契約を結び、TGI D-RISEに入団。1年目でコールアップされ、リンク栃木ブレックス(現 宇都宮ブレックス)に所属する。以後、強靭なフィジカルを活かしたリーグトップクラスのディフェンス力で、宇都宮ブレックスの中心メンバーとして活躍している。