WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.152の今回は2021年上半期若手J-Hip Hop楽曲特集。
普段はUSラップを中心に紹介しているこのコーナーだが、今回は2021年上半期にリリースされたJ-HipHopのアルバム、シングルの中から、若手のリリースを中心にDOPESTな3曲を紹介する。早速チェックしていこう!
まず紹介するのは、今年1月にファースト・アルバム「ALL 15 WELL」をリリースした福岡のラッパー、KAISHI。聴き手の心に突き刺さる、純粋で一切の演技のないリアルな言葉、そして心の最も深い場所から絞り出された叫びに似たフロウが、時に優しく時に激しく聴き手の感情の琴線の1本1本を震わす今後大注目のラッパーだ。 チェックするのはファースト・アルバム「ALL 15 WELL」収録の1曲で、昨年5月に YouTubeでMVが公開され話題を呼んだ「地球と母と僕」。
KAISHI「地球と母と僕 」
独り過ごす夜は眠れない こうやって神様に言いたい 俺は本当に生まれてきてよかったの?
一つ一つの言葉がしっかり感情を持って伝わってくる一曲。KAISHIのリリックの書き方は、事前にリリックを書かず、スタジオに入ってから曲に合わせて即興で歌うスタイルということで、それも彼の歌が持つ熱量につながっているね。
続いて紹介するのは、静岡をレップするヒップホップ・クルー、GREEN KIDSからBARCOとACHAの「Fast Time」。日本トップクラスのライミングスキルと唯一無二のスムースなフロウを操るBARCOと、聴き手にパワーを与えるB-Boyマインド溢れるリリックでヘッズの心をガッチリ掴むACHAの最強タッグにによるハイスキルな1曲をチェキ!
BARCO「Fast Time feat. ACHA」
あのぶっ飛んだパイセンいわゆるLOCO ってだっさいDJとやまない音 仲間とビッチ消えてった外 俺は輪になり煙ふかしてるとこ
情景描写とライミング、言葉のチョイスに至るまで超絶ハイスキルなBARCOのヴァース。 毎回思わず首を振ってしまうぜ。 そんなBARCOが所属するGREEN KIDSは昨年には世界的な日刊紙、ワシントンポストに取材されるなど注目度は高まるばかり。今後も彼らの動きから目が離せないぜ。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 2021年上半期若手J-Hip Hop楽曲特集のラストは東京・平和島を拠点に活動するクルー、ONENESS。MCのMVTENとstz、DJのS2を中心とする彼らはコアなヘッズたちから絶大なプロップスを集める今後最注目のヒップホップ・クルーだ。今回紹介するのは今年2月にリリースされたgrooveman Spotの全面プロデュースによるEP「203(GlassSet EP Remix)」収録のDOPESTな1曲「test」。
ONENESS「test」
Check Check、Yo、 目に見えねぇとかいうけど、確かに感じれることがあるんだぜ You know what I’m sayin’ ?
間違い無いです。感じてます、このヴァイブス。 grooveman SpotのPHATなビートに乗るstzとMVTENのラップは彼らのライフスタイルの空気感や匂いをそのまま詰め込んだ最高密度のストリートなヒップホップ。ヘッズのヴァイブスを間違いなくアゲてくれるサウンドを生み出し続けるONENESS。2021年もマスト・チェックだぜ。