今回紹介するスラング
handle
状況・問題などをうまく扱う、対処する
目 次
WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.70の今回紹介する単語は「handle(ハンドル)」。
日本では車を操作する「ハンドル」の意味で使われる単語だけど、実は英語で車の「ハンドル」を意味する単語は「steering wheel(ステアリング・ウィール)」。
「handle(ハンドル)」は「状況・問題などをうまく扱う、対処する」という意味で使われる事が多いんだ。人生には色々な ”ハンドル” すべき事が出てくるけど、みんなが共通して経験あること言えば、やっぱり男女の関係だよね。特にメンズの皆は彼女をうまく”ハンドル”できなくて怒らせちゃった事や、自分がパートナーを ”ハンドル” してたつもりが、実は相手に”ハンドル”されてたなんて事、経験あるんじゃないかな?
今回はそんなメンズより1枚、いや、300枚くらいうわてなガールズのみなさんの中でもトップクラスに” unhandled(コントールできない)” な、フィメール・ラッパーのみなさんの皆さんのリリックから「handle」の使われ方をディグっていくぜ!
まず紹介する曲は、現在人気沸騰中のフィメール・ラッパー、Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン)が、Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) や Ty Dolla $ign(タイ・ダラ・サイン)とコラボしたアゲアゲ・チューン「Hot Girl Summer」!
①Megan Thee Stallion 「Hot Girl Summer(2019)」
Handle me? (Huh) Who gon’ handle me? (Who?). Thinkin’ he’s a player, he’s a member on the team. He put in all that work, he wanna be the MVP (Boy, bye). I told him ain’t no taming me, I love my niggas equally.
「私をハンドルするって?誰が私をハンドルするっての?彼はプレイヤーだって話。チームのメンバーよ。一生懸命頑張って、MVPになりたがってる。だから言ってやったの。私を飼いならすのは無理よって。私は私のボーイズ達は平等に愛してるから。」
ヴァイブス満点のキラー・チューンをかましてくれるミーガンだが、実はラッパーとして活動しながら、テキサスサザン大学に通うハイスペック女子大生。ラッパーとしてライブに収録にと忙しいスケジュールをこなしながら、大学では健康科学を勉強しているんだって。
そんなハイスペックなミーガンからしたら、そんじょそこらのボーイズは余裕で”ハンドル”できちゃう存在なんだ。続いては紹介するのはレペゼン・マイアミ、Yung Miami (ヤング・マイアミ)とJT(ジェイ・ティー)によるユニット「City Girls」。曲は90sのレジェンド・グループ、Salt-N-Pepaの「I’ll Take Your Man」をサンプリングした「Take Yo Man」!
②City Girls「Take Yo Man(2018)」
Pussy ho, where your man at? So I can fuck him in his mouth, in your house where he laying at. On instagram looking for a flaw, on or offline, pussy ho I’m raw. I get it from my mammy. And I know how to handle it, 305, from Miami. How you mad when you had your chance? Y’all hoes better stop playing, I’ll take your man.
「プッシー野郎、あんたの男はどこよ?彼の口でファックすんのよ。あんたの家、彼が寝ているとこで。インスタグラムで粗探し。オンラインかオフライン。プッシー野郎、私ならハーコー。ママからもらったもの。ハンドルの仕方ならわかってる。305。レペゼン・マイアミ。あんたにもチャンスがあったのに、なんで怒ってんの?全員お遊びはおしまいよ。あんたの男、もらうわね。」
City Girlsからヤング・マイアミのリリックだ。ヤング・マイアミはその辺のプッシー野郎の男は余裕で奪っちゃう。やり返そうと思って、インスタグラムで粗探ししても無駄。なぜならマイアミは彼女のママから受け継いだ ”raw(本物、ハードコア)”な態度をハンドルして、そんじょそこらのプッシー野郎は蹴散らしてしまう。そんなマイアミがレペゼンするのはエリアコード” 305 “、フロリダ州マイアミ。文句ばかり言ってる連中には目もくれず、実力で欲しいものを得る。めちゃめちゃハードコアなヒップホップメンタリティだね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.70のラストを飾るのは、USのフィメール・ラッパーと言えばやはりこの人、Missy Elliott(ミッシー・エリオット)。紹介するのは2002年のヒット曲「Work It」!
③Missy Elliott 「Work It(2002)」
I love your braids and your mouth full of fronts. Love the way my ass go bum-bum-bum-bum. Keep your eyes on my bum-bum-bum-bum-bum. You think you can handle this badonka-donk-donk. Take my thong off and my ass go boom. Cut the lights on so you see what I could do.
「あんたのブレイズとグリルズで一杯の口が大好きよ。私のケツがバムバムする感じ最高でしょ。ちゃんとお尻見ときなって。このバドンカ・ドンク・ドンクをハンドルできると思ってんの?下着を脱いで、ケツが跳ねてる。ライトをつけっぱなしにして、私がやる事ちゃんと見ときな。」
もはや「お尻」に関する単語以外を探すのが難しいくらいの怒涛のお尻攻めのミッシー姉さん。”badonka-donk-donk(バドンカ・ドンク・ドンク)”も「良いお尻」を意味するスラングだ。
しかしただお尻のことを歌っていても、Timbaland(ティンバーランド)のクセになるトラックとミッシー姉さんの異常レベルのヴァイブスを包有したラップがミックスされたら、もはや頭から ”bum-bum-bum-bum” が離れないレベルのドープ・シットになってしまうのだ。