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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.80の今回紹介する単語は「steelo(スティーロ)」。「スタイル、やり方」という意味だ。
ヒップホップ・シーンで何よりも大事なのは他の人には真似できない自分だけの“ スティーロ ” を確立すること。早速USラップのリリックからスティーロの使い方をチェックしていこう!まず紹介するのは間違いないスティーロで今でもヘッズのプロップスを集めるレジェンド・ラップ・グループ、A Tribe Called Questの「Lyrics to Go」!
①A Tribe Called Quest「Lyrics to Go (1993) 」
A Tribe Called Quest we on the run for whatever. Trials and tribulations that we have to endeavor. Brothers know my steelo it’s a letter to the better.
「トライブは走り続ける。何がなんでも。試練と苦難。オレ達が努力して乗り越えようとしてるもの。ブラザー達は知ってる。オレのスティーロはより良い未来への手紙だ。」
アーイ。トライブからQ-Tipのリリックだ。
Q-Tipのスティーロはピースフルな未来へ向けてのメッセージて事だね。ちなみにQ-Tipはニューヨーク・ブロンクスに2023年に開館予定のザ ・ユニバーサル・ヒップホップ・ミュージアムのアンバサダーにLL Cool J 、Rakimらと共に就任予定。自分達が発信し続けた “未来への手紙” が世界中の多くの人々に影響を与える文化となり、その文化を紹介する博物館が地元に作られるだなんて。最高にカッコいいぜ。
続いて紹介するのは、90’s R&Bのガールズ・グループ、702の「Steelo」!
②702「Steelo ft. Missy Elliott(1996)」
You know how I do. And you know how I flow. Can I get your name and number. Cause I like your steelo.
「私のやり方知ってるでしょ。私のフロウわかってるでしょ。名前と電話番号教えてよ。あなたのスティーロが好きだから。」
これぞ90s R&B て感じの歌だね。またこのビッグシルエットの服でのダンスがカッコいいのよ。
702はMisha(ミーシャ)とその妹、 Irish(アイリッシュ)、2人の親友 Meelah(ミーラ)からなる3人組のガールズ・グループ。3人ともラスベガス出身であり、グループ名である“702”はラスベガスのエリア・コードだ。1996年にこの曲「Steelo」を含むアルバム「No Doubt」をリリースして、一躍スターの仲間入りを果たした702は1999年にはセカンドアルバム「702」をリリース。「702」は合計セールス枚数が100万枚以上という大ヒットを記録し、プラチナ・レコードに認定されているんだ。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.80のラストを飾るのはMobb Deep「Give Up the Goods (Just Step)」!
③Mobb Deep 「Give Up the Goods (Just Step)」
Cause I’m a what? Composer of hardcore, a lyrical destructor. Don’t make me buck ya, ‘cause I’m a wild muthafucker. You know my flow, you know my steels. Even pack my gat when I go to see my PO.
「オレが何者だって?ハードコアの作曲家、もしくはリリカルな破壊者。 怒らせるなよ。なぜならオレはワイルドなマザーファッカー。オレのフローとスティーロ知ってるだろ?保護観察官に会う時だって、チャカを忍ばせるぜ。」
「Give Up the Goods (Just Step)」からフューチャリングで参加しているBig Noyd(ビッグ・ノイド)のリリックだ。A Tribe Called QuestのQ-Tipがプロデュースしたトラックもクソカッコいいんだけど、Big Noyd(ビッグ・ノイド)のラップも間違いなくドープ。
PO(Probation Officer:保護観察官)に会う時だって、gat(チャカ、銃)を忍ばせてる。本物のスティーロを持ったハーコーな男てわけだ。