WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.212。今回取り上げる単語は「slime(スライム)」。「親友、マブダチ」という意味だ。早速USラップでの使われ方をチェックしてみよう!
まずは現在人気急上昇中のポートランドの新星、Yeat(イート)の「Talk」!
Yeat 「Talk(2022)」
All of my fans is my family, my cult, my brother, my slime, my twizzy, my money
オレのファンたちはみんな家族であり、カルトであり、兄弟であり、スライムであり、双子であり、オレの金さ
イートがファンへの感謝を歌ったリリック。彼にとってファンは家族や兄弟、そしてスライム(親友)と同じくらい大切なものだ。ただ良いこと言ってるなーと思いきや、最後に思いっきり「お金」って言っちゃってるところがさすがUSラップ。日本じゃクレームが来そうなこのストレートさがUSのリリックの魅力だよね。
続いてはカナダ・トラント出身のデュオ、88GLAM(88グラム)の「Bali」!
88GLAM 「Bali(2017)」
Hit it, then pass it to my slime
You try to dap me up after the show
No, no, no, no, no, no, noマリファナをヒットして、オレのスライムに渡すぜ
ショーの後には挨拶して来やがって
お前なんてお断りだぜ
88グラムから 88Camino(88カミーノ)の “クラブあるある” を歌ったリリック。ライブ終わりに仲間達とマリファナを吸って楽しんでいると、そこに挨拶してくる人が。どうもライブ前にはそっけなかったけど、ライブを見て88GLAMのカッコ良さがわかった人らしい。88カミーノからすると「お前さっきまでそっけなかったくせ、なんだよ!」って感じだね。こういう時ってつい喜んで挨拶しちゃうものだけど、カミーノは硬派にお前なんかと挨拶しねーよって感じなわけだ。そのハードコアなスタンスもカッコいいね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.212のラストはYoung Thug(ヤング・サグ)の「Bad Bad Bad」!
Young Thug「Bad Bad Bad ft. Lil Baby(2019)」
Paper tag, peanut butter seats, I’m ridin’
I be in the foreign, fuck with slime, we tied in新車のナンバープレート、ピーナッツバター色のシート、乗り回すぜ
外車に乗って、スライムと遊ぶ、オレたちはガッチリ結束してるぜ
フィーチャリングで参加しているLil Baby(リル・ベイビー)のリリック。
高級外車に乗って、マブダチと楽しんでいるリル・ベイビー。
アトランタのゲトーから全米トップクラスの人気ラッパーに成り上がった彼のまさにヒップホップ・ドリーム溢れるリリックだね。