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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.305の今回取り上げる英単語は「shit(シット)」。
基本的には「クソ、クソ野郎」といった意味の言葉だけど、状況によっていろんな使い方ができる言葉だ。早速USラッパーたちのリリックから「shit」の使い方をチェックしてみよう!
まずはIce Spice(アイス・スパイス)と Travis Scott(トラヴィス・スコット)の「Oh Shhh…」!
Ice Spice & Travis Scott「Oh Shhh…(2024)」
Oh shit, she doin’ her dance
Oh shit, she countin’ her bandsオーシット、彼女は自分のダンスを踊ってる
オーシット、彼女は札束を数えてる
“Oh shit” は「しまった!」「やばい!」といった驚きを表す言葉。
ここでいう” she(彼女)”とはアイス・スパイスのこと。つまりこのリリックはクラブでアイス・スパイスを見かけたお客さんが「ヤバ!アイス・スパイスが踊ってる!」って言って騒いでる状況を表してるってわけだ。MVも超イケてるし、まさにOh shitな曲だぜ。
続いてはJAY-Z(ジェイ・Z)の「99 Problems」!
JAY-Z「99 Problems(2003)」
Got beef with radio if I don’t play they show
They don’t play my hits, well, I don’t give a shitラジオ局とビーフ、オレがあいつらの番組をかけなかったら
あいつらはオレのヒットをかけないだろうな、まぁいいさ、知ったことかよ
ラジオ局とビーフ(喧嘩)を繰り広げるジェイ・Z。
その結果として、彼の曲がラジオで流れなくなったとしてもジェイ・Zは知ったことではな。ここで出てくるのが、 I don’t give a shit(知ったことじゃない)”という言い方。
“I don’t give a shit ”を直訳すると「シットを与えない」という意味なり、“shit(クソ)」を与える価値もないほど、相手にしてないといったニュアンスになるんだ。
ラジオで自分の曲が流れなくてもジェイ・Zが気にならないのは、彼には十分すぎるほど硬派なファンがついており、ラジオで流れなくても曲を売ることができるから。カッコいいよね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.305のラストはKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の「Poetic Justice(2012)」!
Kendrick Lamar 「Poetic Justice(2012)」
I recognize your fragrance,
hol’ up, you ain’t never gotta say shit君の香水の匂い覚えているよ
待ちな、何も言わなくていいぜ
この場合の “shit ”は「物事」といった意味。
ケンドリックは女の子の香水の匂いを覚えていて、もう何も言わなくても君だとわかるよって感じだね。ケンドリックだから言える甘いリリックだぜ。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。