WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.336の今回取り上げる表現は「M’s (エムズ)」。「millions(ミリオンズ)」のスラングで、「数百万ドル」を意味する言葉だ。今回もUSラップのリリックからスラングの使われ方を学んでいこう!
まずは21 Savage「Bank Account(2017)」!
21 Savage「Bank Account(2017)」
I got 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8 M’s in my bank account
オレの銀行口座には1、2、3、4、5、6、7、8のM’s
21サヴェージの大ヒット曲「Bank Account」。曲のタイトルの通り、彼のbank account(銀行口座)に入っている金額を歌うフックがノリノリな一曲だ。そんな彼の銀行口座の残高は8ミリオン、つまり800万ドル。現在のレートで換算すると、約11億円ってところだ。まさにラッパーとして、ヒップホップドリームを叶えたってわけだね。
続いてはLil Baby & Drake「Yes Indeed(2018)」!
Lil Baby & Drake「Yes Indeed(2018)」
Brand new whip got no keys
Tailor my clothes, no starch, please.
Soon as I nut, you can gon’ leave.
Got M’s in the bank, like: “Yes, indeed”ブランニューの車、鍵無しだぜ。
服を仕立てる。のり付け無しでよろしくな
オレがイッたらすぐにお前は出て行けよな
Mが増えていく銀行口座、まぁ”その通り”て感じ
2018年リリースの「Harder Than Ever」がビルボード・チャート( R&B/Hip-Hop部門)で2位を獲得し、USを代表するラッパーとして成り上がっていっていたリル・ベイビーはもちろんイケてる車、イケてる服を手に入れる。
”Got M’s in the bank” で歌われているように数百万ドル、つまり数億円単位で残高が増えて行くリル・ベイビーだが、彼のラップ・スキルからしたらそんなの当たり前、” Yes, Indeed(いかにも、その通り)” って感じだね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.336のラストはRich Gangの「Lifestyle」!
Rich Gang「Lifestyle(2014)」
They wanna know how I got M’s and I didn’t finish college
みんな知りたがってる、オレのM’sの増やし方、大学も卒業してねぇのにな
リッチ・ギャングから Young Thug(ヤング・サグ)のリリック。全米トップのラッパーとして巨万の富を手にしたヤング・サグ。普通は大学を卒業して良い企業に就職して、さらに出世してやっと稼げるかどうかという金額を、中学校で先生の腕をへし折って、少年院送致になったヤンサグが一瞬にして音楽で稼いでしまう。まさにこれこそヒップホップドリームでしょ。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
こんなスラングも知ってる?
philosophy
哲学

trench
貧困地域、犯罪が多発する地域

jiggy
イケてる、スタイリッシュな、ノリノリで騒ぎまくる
