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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.146の今回取り上げる単語は「crush(クラッシュ)」。
「ベタ惚れ、夢中、片思い」という意味のスラングだ。早速USラップでの使われ方をチェックしてみよう!
まずチェックするのは、90年代ニュージャック・スイング・ムーヴメントを代表する男性ヴォーカル・グループ、Hi-Five(ハイ・ファイヴ)の「She’s Playing Hard to Get」!
Hi-Five「She’s Playing Hard to Get (1992) 」
I don’t think she can see my crush on her But I can feel her crush on me
「彼女がわかってるとは思えない。僕が彼女にベタ惚れだってことをね。 でも彼女が僕にベタ惚れなのは感じるんだ。」
1990年にテディー・ライリーがプロデュースしたアルバム「Hi-Five」でデビューし、一躍スターになったハイ・ファイヴ。「She’s Playing Hard to Get 」は彼らのセカンド・アルバム「Keep It Goin’ On」収録の1曲。お互いに“クラッシュ”し合ってる男女の恋の駆け引きを歌った最高に気持ちいいR&Bソングだ。
続いては、A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト) の「Oh My God」!
A Tribe Called Quest「Oh My God(1993)」
My man Al B. Sure, he’s in effect mode Used to have a crush on Dawn from En Vogue
「マイ・マン、Al B. シュア、彼はエフェクト・モード。 昔はアン・ヴォーグのドーンが大好きだったぜ。」
Al B. シュアは80年代から90年代に、ニュージャック・スイングのシンガー、ソング・ライターとして人気を博したアーティストだ。“エフェクト・モード”は彼のデビューアルバム「In Effect Mode」のこと。アン・ヴォーグは1989年にカリフォルニアのオークランドで結成されたR&Bグループで、ドーンはアン・ヴォーグの初期メンバー(現在はソロで活動)のドーン・ロビンソンのことだね。 ファイフは、自分が影響を受けた曲や好きだったアーティストのリスペクトを示してるて感じだね。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.146のラストを飾るのは、Lil’ Kim(リル・キム)の「Crush on You (Remix)」!
Lil’ Kim「Crush on You (Remix)(1997)」
It’s cool, not tryin’ to put a rush on you I had to let you know that I got a crush on you
「まぁいいさ。君には対しては焦らずにいこう。 教えてあげる必要があったんだ。君にベタ惚れだってね。」
The Jeff Lorber Fusion(ザ・ジェフ・ローバー・ヒュージョン)の「Rain Dance」をサンプングしたジャジーなサウンドがたまらないリル・キムのヒット曲から、フック部分のThe Notorious B.I.G.(ザ・ノトーリアス・B.I.G.)のリリックだ。 恋の駆け引きの中で、好きな女の子に対して焦らず、ゆっくりアプローチをすることて大事だよね。でも言うべき時にはしっかり “I got a crush on you(君にベタ惚れ)” て伝えるぜてことだね。