今回紹介するスラング
big moves
でかい動き、大変動、労力のかかる行動や仕事
目 次
WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.315の今回取り上げる英単語は「Big moves」。
「でかい動き、大変動、労力のかかる行動や仕事」という意味の言葉だ。今回もUSラッパーたちのリリックから英語の表現をチェックしていこう!
まず取り上げるのは、カリフォルニア・ベイエリアをレペゼンするラッパー、Saweetie(スウィーティー)のデビューシングル、「ICY GRL」をチェック!
Saweetie 「ICY GRL (2017)」
The clique real small but we making big moves
And we headed to the top so we can get a better view likeクルーはマジで小さいけど、やってるのはでかい動き
目指してる頂上、そこから眺める景色は上々
自分のクルーは小さくても、必ず結果を出していくというスウィーティーの強いマインドが込められているリリックだ。実は彼女、高校卒業後、サンディエゴ州立大学へ進んだ後、南カリフォルニア大学へ編入し、ビジネスとコミュニケーションを学んだという超インテリ。卒業後、ラッパーとして生きていくことを決意したスウィーティーはSNSにラップのフリースタイルの投稿を始める。その中でKhia(キーア)の 「My Neck, My Back 」のビートにラップを乗せるたものが大バズり。それがそのままデビューシングル「ICY GRL」になったんだ。ラッパーとしてのキャリア初期からいきなり“big moves”をかましたスウィーティーが目指すのはシーンのトップ。そこで頂点に立った人だけが手に入れることができる景色を見るってわけだね。
続いて紹介するのはRico Nasty(リコ・ナスティ)の 「Bitch I’m Nasty」!
Rico Nasty「Bitch I’m Nasty(2018)」
I’ve been makin’ big moves, yeah
You’ve been fuckin’ mad dudes, why you fuckin’ mad dude?私はずっと大きな変化を起こしてきてる
あなたはずっと怒ってるだけ、どうしてずっとそんなに怒ってるの?
高校時代から自主制作のミックステープをリリースし、着実にキャリアを築き上げてきたリコ・ナスティのリリック。 2016年のシングル「iCarly」で打ち出した独自の世界観でシーンでの認知度を得ると、当時売り出し中だったLil Yachty(リル・ヨッティー)とタッグを組み、映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』の挿入歌「Mamacita」を担当するなどし、一躍人気ラッパーの仲間入りを果たしたリコ。そんな彼女からすると、ずっと文句ばっかり言ってる連中って何なの?って感じだよね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.315のラストを飾るのは、90年代から2000年代を代表するプロデューサー、Jermaine Dupri(ジャーメイン・デュプリ)の「Money Ain’t a Thang」!
Jermaine Dupri「Money Ain’t a Thang(1998)」
I make the big moves, do the big things
Take small groups, turn them into big namesオレでかい動きをかましていくぜ 、でかいことをするのさ
小さなグループをビッグネームに変えるのさ
Kris Kross(クリス・クロス)やXscape(エスケイプ)のプロデュース、そしてビヨンセが所属した伝説のガールズ・グループ、Destiny’s child(ディスティニー・チャイルド)のファーストアルバムなど多くのアーティストをプロデュースしてきたジャーメイン・デュプリ。無名のアーティストをビッグネームに変えてきたデュプリだから言える説得力のあるリリックだぜ。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。