WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.374の今回取り上げる単語は「rebel(レベル)」。「反逆者、体制に逆らう者」といった意味の言葉だ。今回もUSラッパーたちのリリックから「rebel」の使い方をチェックしていこう!
まずは「rebel」と言えば、この人たち、Public Enemy(パブリック・エネミー)の「Rebel Without a Pause」!
Public Enemy「Rebel Without a Pause(1988)」
From a rebel, it’s final on black vinyl
Soul, rock and roll coming like a rhino反逆者からのメッセージが、とうとうブラック・ヴァイナルに乗ったぜ
ソウル、ロックンロール。サイみたいにやってきてるぜ
rebel(反逆者)としてメッセージを発信するパブリック・エネミーの曲が乗るのは、ブラック・ヴァイナル。このブラック・ヴァイナルという言葉は、レコードの盤という意味と、黒人の音楽というダブル・ミーニングととらえることができるね。50年代や60年代にソウル、ロックンロール、といった黒人音楽が音楽シーンを席巻していったのと同じように、当時のヒップホップもまるでサイのように怒涛の勢いで世の中を席巻していた真っ最中。そんな当時の熱気を感じるイケてるリリックだぜ。
続いて紹介するのは、先日の来日公演も大盛況だったDoja Cat(ドージャ・キャット)のヒットソング「Paint The Town Red」!
Doja Cat「Paint The Town Red(2023)」
She a bad lil’ bitch, she a rebel
She put her foot to the pedal彼女はバッド・ビッチで、反逆者
ペダルを踏み込んで、加速する
アーティストとして常に新たな表現にチャレンジし続けるドージャはまさに業界の反逆者。さらにペダルを踏み込み、加速度をあげて、スター街道を突き進むってわけだ。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.374のラストを飾るのはLogic(ロジック)の「44 Bars」!
Logic「44 Bars(2016)」
Same level, the same rebel that never settled
Pullin’ strings like Geppetto who overcame the ghetto同じレベルで続けてく、変わらないレベル、落ち着くことなんてないぜ
裏で糸を引く、まるでゲットーを超えてきたゼペット
“level” と“rebel” でライミングしたロジックのパンチライン。売れた後も“level”の高いライミングをかまし続けるロジックは、変わらない反骨心をもち続ける”rebel(反逆者)”でもある。そんな彼はまるで童謡「ピノキオ」に出てくるゼペットじいさんがピノキオを系で操るように、自分の運命をしっかり自分でコントロールしてるってことだね。さすがUSラップ界でもトップクラスのラップスキルを誇るロジック、半端ないライミングだぜ。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
こんなスラングも知ってる?
特別回
Mac Miller 追悼特集 前編

baby
可愛い子ちゃん

clique
仲間、連れ



