WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.143の今回取り上げる単語は「clique(クリック)」。
「仲間、連れ」という意味のスラングだ。早速USラップでの使われ方をチェックしてみよう!
まずチェックするのは、A$AP Rockyの「Peso」!
A$AP Rocky「Peso(2011)」
Quit with all the fronting, you ain’t ‘round my clique for nothing ‘Cause our presence is a present, just to kick it is a blessing
「イキがるのはやめときな。お前はオレの仲間には値しない。 なぜならオレ達は存在自体が贈り物。遊んでやるだけでもありがたく思いな。」
A$APロッキーの“ clique ”とはご存知、A$AP Mobのこと。ニューヨークを代表するヒップホップクルーであるエイサップ・モブに加入することは半端なやつじゃできない。 彼らと遊べるだけでも感謝しときなて感じだね。
続いては、Jay-Z(ジェイ・Z)の「Empire State of Mind」!
Jay-Z「Empire State of Mind(2009)」
I made the Yankee hat more famous than a Yankee can You should know I bleed blue, but I ain’t a Crip though But I got a gang of niggas walkin’ with my clique though
「ヤンキースよりヤンキースのハットを有名にした。 知っての通りオレの血はブルー。クリップスじゃねぇけど。 オレの仲間達とつるんでるギャングな連中はオレの連れだけどな。」
ジェイ・Zが被るヤンキースの青いベースボールキャップに憧れたヘッズたちも多いはず。 ヤンキースはニューヨークを拠点とする野球チームだけど、やっぱりその帽子をファッションとして広めたのはヒップホップカルチャー、そしてジェイ・Zだよね。 そんなジェイの血はヤンキースのチームカラーと同じ青色。それだけ地元であるニューヨークへの愛があるてことだね。そんな彼は地元のクリックやギャングな連中とつるんで街をレップしているて感じだ。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.143のラストは、Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)の「C.R.E.A.M」!
Wu-Tang Clan「C.R.E.A.M(1993)」
Times is rough and tough like leather Figured out I went the wrong route So I got with a sick-ass clique and went all out
「あの時代のラフさやタフさはまるでレザー。 オレは道を間違えていたって気づいたんだ。 だからクソかっこいいクルーと一緒に抜け出してきたのさ。」
ウータン・クランからRaekwon(レイクォン)のリリック。ブルックリンで生まれ、ニューヨーク、スタッテン島の貧困地域でタフな生活を送っていたレイクォン。そんな彼がゲトーから抜け出すために参加したクルーこそが後にヒップホップ史上最強の“ clique “として音楽史にその名を刻む事になるウータン・クランだったんだ。