みんな文化ディグってる?
「ストリートヘッズのバイブル」ではヒップホップ好きにオススメの映画を、作中に登場するセリフを通して紹介していくよ!
今回取り上げるのは、実話を基にした作品『ウルフ・オブ・ウォールストリート』。
ウォール街に実在した「ウルフ」と呼ばれた証券マン、ジョーダン・ベルフォード(レオナルド・ディカプリオ)の破天荒な人生を描いた映画だ。
貯金ゼロから億万長者へと成り上がり、金と女とドラッグとすべてを手に入れた男の、人生の絶頂から転落までを描いている。
そんな『ウルフ・オブ・ウォールストリート』から、パンチの効いたセリフを紹介していくよ!
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』ってどんな映画?
貧しい生活を送っていたジョーダンは、ウォール街の証券マンとして、巧みなセールストークでどんどんのし上がっていく。さらに立ち上げた会社も大成功。底辺株を売りつけ、違法取引で荒稼ぎし、年収49億円の億万長者に。
稼いだ分だけドラッグやセックスに明け暮れ、乱痴気騒ぎの毎日を送るが、そんな生活が長く続くことはなく…。
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』の名言
①「そのナプキンに名前を書け」
小さな証券会社で荒稼ぎした後に、自分で会社を立ち上げることにしたジョーダン(レオナルド・ディカプリオ)。
営業マンが必要だと、友人たちを招いた食事会に集まったのは、オッター、チェスター、ロビー、ブラッド。みんなマリファナの売人なのだが、その中でも特にジョーダンが営業として欲しがったのは「何でも売る」ことで有名なブラッドだった。
腕試しだとばかりに、このペンを俺に売ってみろと、彼に自分のペンを差し出すジョーダン。ブラッドが考える素振りも見せずに、即答した名言がこちら。
Write your name down on that napkin for me.
そのナプキンに名前を書け
シンプルだけど、威力抜群!
ペンがなければ名前を書くことができないから、おのずとペンを求めることになる。事もなさげにペンを求める必然性を作り出したブラッドに、ジョーダンも拍手喝采だ。
どんなに平凡なペンでも、必然性さえ作れれば売りつけることができる。これは、紙切れ同然の株式を客に売りつけるためには必須の能力だ。
仲間が増えたことで、金持ち相手にも株を売りつけるようになったジョーダンの会社は、瞬く間に大きくなっていく。
②「この電話に命を吹き込むのは君らだ」
掃いて捨てるほどのお金を手に入れ、ドラッグとセックスに溺れる日々を送っていたジョーダンだが、仕事に傾ける情熱は本物であり、社員たちからはカリスマとして尊敬されていた。
ついに会社が上場する日、ジョーダンは社員の前でスピーチを行うことに。そこで社員たちを鼓舞するように喋った名言がこちら。
I’m gonna let you in on a little secret about these telephones.
They’re not gonna dial themselves.
Okay?
Without you, they’re just worthless hunks of plastic.
Like a loaded M16 without a trained Marine to pull the trigger.
And in the case of the telephone,
it’s up to each and every one of you,
電話の秘密教えよう
自分ではダイヤルできない
君らが使わないとただのプラスチックの箱だ
引き金を引く兵隊のいないM16銃と同じだ
この電話に命を吹き込むのは君らだ
これはやる気スイッチをめちゃくちゃ押されるよね。
社員たちの目にも、闘志が宿っていた。
営業電話をかけて、客が電話を切ろうとするのは、単純に営業マンを信用していないからだと、セールストークマニュアルで説いていたジョーダン。
彼のスピーチには、この人についていけば間違いないと思わせるような力がある。そのトーク力で次々と客の信用を得たからこそ、ジョーダンはここまでのし上がってくることができたんだ。
③「ここはチャンスの地、アメリカそのものだ」
いろんな悪事を暴かれ、会社を守るために退任に追い込まれたジョーダンだが、退任のあいさつでも、いつものジョーダン節は健在だった。
かつてヨーロッパからの移民にとってアメリカが“Land of opportunity(チャンスの国)”だった事を引き合いに出しながら紡いだ名言がこちら。
this right here is the land of opportunity.
Stratton Oakmont is America!
ここはチャンスの地
アメリカそのものだ
間違いなくジョーダンの成功はアメリカンドリームそのものだった。お金の稼ぎ方は決して褒められるものではないけど、彼の会社に入社した社員たちは、お金を手に入れることで、苦しい生活から抜け出した者も多い。それは創業者であるジョーダンも同じだ。
退任のあいさつのはずだったが、ジョーダンは代表として残ることを宣言。自分で立ち上げた会社と、最後まで添い遂げることを決める。
ハチャメチャの度を越しているジョーダンだが、なぜか憎めない。それはお金を稼ぐという信念だけは、絶対にブレなかったからなのかも。
このとんでもない男の人生を、映画を通して最後まで見届けてほしい。
画像出典元:パラマウント・ピクチャーズ
配信先:Netflix