Small Lighterコラボバンダナについて / タトゥーアーティストPeco – Gentle Ink Tattoo / Third Home Tattoo –

Bandana “FRANCE” by Pecoの制作秘話とエロスへの使命

ライター:レペゼン君

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レペゼン:
今回バンダナデザインの依頼を受けた理由はなんですか?

Peco:
僕ごときで良ければって感じで、ありがたく受けさせていただいてるだけです。逆にたくさんいるタトゥーアーティストの中から、わざわざ僕を選んでいただけたなら是非って感じですよ。感謝です。

レペゼン:
こちらこそ本当にありがとうございます!
普段バンダナって使いますか?

Peco:
使わないですね。笑
僕のお店のメンバーは頭に巻いて使ってますよ!

レペゼン:
今回のSmall Lighterコラボバンダナには商品名にアーティストゆかりの地名が入るそうですが、pecoさんにとって一番思い入れの強い土地、レペゼンする土地はどこなんでしょうか?

Peco:
本当にどこもレペゼンしてないんですよ。全くないんですよね。

レペゼン:
色んな土地で活動されてきたので、逆にそういう場所がないんですね。

Peco:
はい。僕たぶん日本人のタトゥーアーティストで一番多くのショップで働いてきてると思うんですよ。たぶん世界中の100店舗ぐらいでゲストワーカーとして働いてきてて、みんな好きなんですよ。僕にとってどの場所も三日居れば地元なんで。バックパッカーのタトゥーアーティストみたいな事やってたんですよ。

レペゼン:
住めば都ってやつですね。

Peco:
例えばフランスのお店でしばらく働かせてもらって、お金が貯まれば次はイギリスに行く。またイギリスで働いてお金が貯まったらスペインみたいな。それで自分で行くって決めといて、毎回そこを離れたくなくなるんですよ。俺の居場所はここだみたいになっちゃって帰りたくないって。

レペゼン:
なるほど!

Peco:
でもチケット買ってるし行くね!絶対にまた戻ってくるから!って。笑
で三日するとまた俺の場所はここだってなるんですよ。笑

レペゼン:
適応能力がすごいですね。笑

Peco:
その繰り返しだったんで、本当にどこもレペゼンしてない。笑
でも思い入れが深いって意味では、フランスかなー。フランスが滞在期間が一番長かったんですよ。僕のアートを昇華させてくれたのも間違いなくフランスっていう国だったんですよ。

レペゼン:
フランスなんですね!

Peco:
トライアンドエラーを繰り返して目まぐるしく変わっていった時期で、今僕が浮世絵をフィーチャーしてる理由にもなってるし。あそこのタイミングがなかったら、変な洋彫りみたいなのをやってたと思うんですよ。

レペゼン:
キャリアの節目になった鍵となる場所なんですね。
バックパッカー的な感じで転々とするとき、必ず持っていく物というか道具などはどうされているんですか?

Peco:
これだけあればできるって物は限られているので、それだけ担いでって感じですね。基本的にはタトゥーショップでゲストワーカーとして行くので、向こうにある程度揃ってる状態で僕が自分の道具だけ持って行くってスタイルですね。ベッドとかは向こうのお借りしていました。

レペゼン:
お金が貯まって次の拠点に移動する時には、事前に次のお店にアポを取ってから行くんですか?

Peco:
僕の場合は当時は結構オファーをもらっていたんですよね。ヨーロッパをツアーしてるみたいだけど、良かったらうちにも来て欲しいってのもあれば、行く先々で出会いもいっぱいあるんですよ。

レペゼン:なるほど!

Peco:
同じタイミングでゲストだったイタリア人の人とかに、俺の店もゲストできるからイタリア来るなら連絡してよとかもありましたね。なので繋がりがどんどん増えて行くって感じです。

レペゼン:
それをずっと繰り返して行くんですね。

Peco:
そうですね。

レペゼン:
面白そうですねー!

Peco:
僕ずっとそういう生活だったので、今コロナでずっと一ヶ所にいるのが不思議ですね。今二年くらい日本に居るんだなって思うと、タトゥーアーティストとして活動し始めてから人生でもこんなに居続けた事ないんですよね。


インタビュー時のPeco。ネイルも印象的。

レペゼン:
じゃあ早くまた海外に行きたいですか?

Peco:
マインドはもう切り替えたので、ちょっと違う事を始めてみようって。それこそYouTube始めたり東京出店もそうですし、マインドの切り替えは僕が一番早かったんじゃないですかね。

レペゼン:
海外じゃないけど違う新しい事に挑戦して行くって切り替えたんですね。

Peco:
そうですね。コロナ初期に世間ではまだそこまで騒がれていない段階で、海外はもう全てキャンセルして動いてましたね。次こうなるだろうからどう動こうかなとか先に考えて、その時にYouTubeも始めました。

レペゼン:
素晴らしいですね!YouTube(Peco チャンネル)、チェックしてます!

Peco:
ありがとうございます。

レペゼン:
では、「Bandana “FRANCE” by Peco」のデザインテーマやコンセプトを教えてください。

Peco:
テーマは、生命ですかね。僕自身のアートの大きいコンセプトはエロスなんですけど、そこから派生したテーマになってますね。

レペゼン:
エロス、生命ですね!でも、そのワードはデザイン見るとひしひしと伝わってきますね。
では、ここは見て欲しいというポイントはありますか?

Peco:
絵には、めちゃくちゃこだわりがあるんですよね。これがこうじゃないともう俺の絵じゃないってなるぐらいアートには重きを置いていて、そのアートのテーマがエロスで15年間やってきたんですよ。かと言って、春画や直接的な表現ってのは下ネタであって、僕の中でエロスの欠片もないんですよ。
エロスってのはもっと見えなくてドロドロしていたり、空気感なんですよね。僕は真面目な絵の中の線の一本とかに、エロスを吹き込みたいんですよ。あとは僕の色使いとかに誰かが感じてくれたらそれはもうエロスなんですよ。

Pecoが彫ったタトゥー


レペゼン:
もっと繊細なところにあるんですね!

Peco:
そういうのを僕の中では一点一点込めてるんですけど、言葉で説明するのはあまり好きじゃないんですよね。

レペゼン:
言葉で解説して理解されるのではなく、見て感じ取って欲しいって事ですよね。

Peco:
これを見て浮世絵だって感じてもらっても良いし、浮世絵とアンモナイトを入れてるなんてシュルレアリスムだって言ってもらっても良いんですよ。見るポイントがどこってよりは、ここに描いているので見て好きなように評価して欲しいですね。でも、このバンダナで、おでことか拭いてたら、ちょっとエロス感じない?って。笑

レペゼン:
なるほどー!根本のテーマのエロスは、今回のデザインからも滲み出てると思います!
では、今回デザインをして大変だったところはありますか?

Peco:
表情じゃないですかね。普段のデザインにも言えることなんですけど、もし顔がある絵だったら眼とか表情が絶対に大事ですよね。そこで生きるか死ぬか決まるので。

Pecoが彫ったタトゥー


レペゼン:
表情ですね!確かに生きるか死ぬかのポイントですよね。
では、タトゥーはファッションの一部だと思いますか?

Peco:
ファッションの一部でしょ。たぶん昔から変わらないですよね。こういう背景があったとかなんやかんや言うけど、絶対にみんなカッコいいと思ってたから入れてたでしょって思います。笑

レペゼン:
もしタトゥーがダサいって風潮があったら、ここまで盛り上がらなく残らなかったかもしれないですもんね。みんながカッコいいなーって思ってたからこそ、今でも残ってるんだって思いますよね。

Peco:
絶対に思ってる。だって日本での現代タトゥーの歴史なんて所詮100~200年ですけど、人類規模で言うとサモアとか民族がやってたのがある訳じゃないですか。あれも意味があったとか色々言いますけど、カッコよかったからに決まってるじゃんって思いますね。

レペゼン:
部族長だけが入れられるとかで、うわー部族長カッコいいみたいな感じとかですよね。笑

Peco:
そうそう。絶対にそういうのあったと思うし、その部族の人たちは入れながら何十年と生きた訳じゃないですか。それを見た少年たちは絶対にカッコいいって思ってたに違いないですよ。だから間違いなくファッションってのは昔からありましたね。

レペゼン:
人間は自然と美しい物に惹かれますからね。
では、ファッションでは昔流行ったデザインがリバイバルされるって事がありますが、タトゥーのデザインでもその様な事はありますか?

Peco:
ありますね。結構ぐるぐると回ってますよね。

レペゼン:
サイクルで昔の流行りが、今の技術でより洗練されてまた流行るみたいな感じですかね。

Peco:
そうですね。ニューバージョンとして生まれ変わってる感じですね。

レペゼン:
国によっても流行りは違うんですか?

Peco:
世界的な大きい動きはありますね。元々は国によって発祥は違ったりってのはあるけど、ムーブメント的にはだいたいどこも同時にって感じで、世界中、大体流行りは一緒です。

インタビュー時のPeco


レペゼン:
そうなんですね!ありがとうございます。
今後の動きとか、やりたいこととかありますか?

Peco:
基本は女の子と遊んでいたいです。笑
女の子と遊んでないと良いラインは描けないですからね。笑
ピュアな男の子より、僕の方が絶対美しいライン描けますから。

レペゼン:
それは、なかなか斜め上からでした。笑
これ記事にしてもいいんですか?笑

Peco:
もう全然書いてください。笑
これに関してはタトゥーより才能を感じてますね。一番才能があるのは本当にセックスだと思ってます。これを仕事にしようか悩んでたぐらいです。

レペゼン:
仕事にですか?

Peco:
タトゥーアーティストになるかアダルト業界に入るか、それぐらいガチです。で、まぁタトゥーの方が興味が湧いたってのと、セックスを仕事にしたくなかったって感じですね。

レペゼン:
すごいですね。笑

Peco:
仕事でやってる方が周りに多いんですよ、女王様とか。これも技術職じゃないですか。僕も縄会とか入ってるので緊縛とかもできるし。これも技術なのでお金になるんですよね。だからこれを無償で提供してるのはどうなんだろうって思って。女王様達なんか一日のプレイで十何万稼ぐ訳ですからアホみたいじゃないですか。

レペゼン:
昼はタトゥーアーティスト、夜は縛りとそういうプレイでって事ですね。笑

Peco:
そうです。

レペゼン:
休みないじゃないですか。笑

Peco:
まぁでも使命です。

レペゼン:
凄まじいですね。笑

Peco:
はい。もう優勝ですね。てか、優勝しかしてきてないので。笑

レペゼン:
ずっと優勝ですね。笑

Peco:
結構デザインもSM界では使って頂いてるんですよ。女王様の10周年アニバーサリーとかでグッズ作ったりするんですけど、そういう時に僕にデザイン依頼来て作ったりしてます。だから割とエロス業界とは仲良くしているんですよね。

レペゼン:
エロス業界なるものにも進出されているんですね。笑

Peco:
なので、そういうエロス企画もお待ちしてます。笑

レペゼン:
勉強しておきます。笑
本日はありがとうございました!

Small Lighter × Peco コラボバンダナについて

第一弾「TATTOO(タトゥー)

Small Lighterは、様々なジャンルのアーティストとコラボし、その芸術性をバンダナを通して伝えていくブランドです。コラボジャンル第1弾は『TATTOO(タトゥー)』。4人の人気タトゥーアーティストたちとコラボして4種類のバンダナが仕上がりました。

Pecoさんがデザインしたのは「Bandana “FRANCE” by Peco」。
Small Lighter公式サイトにて大好評発売中です。

Small Lighterのタトゥーコラボに対する想い

日本では、明治の文明開化に伴う政府による政策や、映画などのエンタメコンテンツによって偏ったイメージがあるタトゥー。 一方、海外では個人の選択するスタイルのひとつとしてタトゥーを入れることが珍しくありません。アメリカの18〜54歳の約36%以上の人がタトゥーを入れているという調査もあります。

そんな海外の人たちから多くの支持を集める日本の伝統的なタトゥーアートは「ジャパニーズ・スタイル」とよばれ、その高い芸術性が認められています。歴史的にみても、イギリスのジョージ5世やロシアのニコライ2世といった王族の重要人物が、日本のタトゥーの技術力に感嘆し、来日の際に自らの体に彫っていったと記録されています。

Small Lighterは、そんな「日本のタトゥーカルチャー」にフォーカス。偏ったイメージに隠されたタトゥーカルチャーの奥深さや芸術性にふれてもらう機会を創出していきます。

タトゥー好きも、彫りたいけど彫れない人も、そしてこれまでの怖いイメージによって敬遠していた人たちも、気軽にバンダナを通してタトゥーをファッションに取り入れてみませんか?

Small Lighter × タトゥーアーティストコラボバンダナのラインナップ

Bandana “KOMABA” by Yabesian

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Bandana “FRANCE” by Peco

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Bandana “OKINAWA” by Mana

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Bandana “YOKOHAMA” by Aki

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プロフィール

  • Peco

    Peco

    長崎県佐世保市のタトゥースタジオ「Gentle Ink Tattoo」の代表。 独学でアーティストとしてのキャリアをスタートした後に、アメリカやフランスなど海外各国で10年以上もの間、ゲストワーカーとしての経験を積んで日本に帰国。独特の感性と浮世絵をベースとした彼の作品を求めて、日本全国から数多くの人が彼のスタジオに訪れる。フランスで昇華された彼のアートのテーマはエロスであるが、決して直接的で下品なものではなく、色気や妖艶さを感じさせてくれる。 2021年、Small Lighterとのコラボバンダナ「Bandana “FRANCE” by Peco」を発表。