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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.233。
今回取り上げる英語は「rhyme(ライム)」。「韻を踏む」という意味で日本でもおなじみの単語だね。
今回はUSを代表するラッパーたちのリリックから「rhyme」の使い方をチェックしてみよう!
Gang Starr「Now You’re Mine(1994)」
Yo Duke, you’re dead wrong you’ll never have the skills like mine
I write the ill type rhymes, now I’m reaching my primeお前は完全に間違っているぜ、 オレのようなスキルは絶対に持てないぜ
オレが書くイルなタイプのライム、到達していくプライム
90年代を代表するラッパー、ギャング・スターのGuru(グールー)のリリック。
“ ill type rhymes(イルなタイプのライム)”と“reaching my prime(到達していくプライム(絶頂期))” の韻踏みがカッコイイよね。
続いて紹介するのは、The Notorious B.I.G(ザ・ノトーリアス・B.I.G.).の「Juicy」!
The Notorious B.I.G.「Juicy(1994)」
Now I’m in the limelight ‘cause I rhyme tight
オレは今照らされてるライムライト、なぜならライムがタイトだからさ
ビギーのクラシック。
“limelight”は「(特にマスコミからの)脚光, 注目」という意味と共に、かつてニューヨークのマンハッタンにあった有名クラブ「The Limelight」の事でもある。実は「The Limelight」でも日曜日にヒップホップのイベントが行われており、ビギーやJAY-Z(ジェイ・Z)などのニューヨークのアーティストが若手の頃にパフォーマンスを行っていたんだ。
つまりこの“limelight”は「マスコミからの脚光を浴びている」という意味と、「クラブ、The Limelightにいる」という意味のダブル・ミーニングになっているという訳だね。
そして彼がそれだけ注目されている理由は、“ rhyme tight(固く韻を踏む)”からってわけ。ダブルミーニングからの固い韻、まさにお手本のようなハイスキル・ライミングだぜ。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.233のラストを飾るのはWu-Tang Clan(ウータン・クラン)の「Protect Ya Neck」!
Wu-Tang Clan「Protect Ya Neck(1992)」
Rae got it goin’ on, pal, call me the rap assassinator
Rhymes rugged and built like Schwarzenegger
レイクォンならイケてるぜ、友よ、オレをラップ・アサシネーターと呼んでくれ
ライムして、ゴツく仕上げる、まるでシュワルツェネッガー
ウータンの中でも随一のライマー、レイクォンのリリック。
“rap assassinator(ラップ・アサシネーター)”の彼はゴリゴリに固い韻を踏む。
その韻の固さはまるでマッチョ俳優、アーノルド・シュワルツェネッガーみたいだぜって感じだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。