ブルックリンのライム職人、Masta Ace リリック特集|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.296

ヒップホップの歌詞からストリートで使える英語を学ぼう

ライター:TARO

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Masta Ace, ,
ブルックリンのライム職人、Masta Ace リリック特集|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.296
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UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。
Vol.296の今回は、ヒップホップ草創期から活躍するブルックリンのライム職人、Masta Ace(マスタ・エース)リリック特集。ストリートの風景を切り取った情緒溢れるリリックが特徴のマスタ・エースのリリックをチェックしてみよう!

まずは2001年リリースの『Disposable Arts』収録の一曲「Don’t Understand」!

「Don’t Understand(2001)」

I don’t do white music, I don’t do black music
オレは白人の音楽もやってないし、黒人の音楽もやってない

I make rap music, for hip hop kids
オレはラップ・ミュージックを作ってる。ヒップホップキッズのためにな

早速半端ないパンチラインだぜ。
実はこのリリック、マスタ・エースをリスペクトするエミネムのリリックにインスパイアされて作られたもの。エミネムは2000年リリースのアルバム『The Marshall Mathers LP』収録の「Who Knew」で “ I don’t do Black music, I don’t do white music (Nope)
I make fight music for high school kids(オレは黒人音楽もやってないし、白人の音楽もやってない。オレは闘う音楽を作ってる。ハイスクール・キッズのためにな)”とラップしており、それを気に入ったマスタ・エースがエミネムに敬意を評して自分のリリックにサンプリングしたものなんだ。基本的にヒップホップはアフリカン・アメリカンの方の音楽であることは間違いないんだけど、マスタ・エースはアフリカン・アメリカンでありながら、全てのヒップホップ・キッズに希望を与えるためにラップ・ミュージックを作ってるってわけだね。

続いては2004年リリースの名盤『A Long Hot Summer』収録の「Big City」!

「Good Ol’ Love(2004)」

I’m keepin’ it poppin’, the streets watchin’
かまし続ける。ストリートが見てる

I’m keepin’ ‘em locked and the beat knockin’
ロックし続ける。ビートは鳴り続けてる

Hear me comin’ with this song that I brung in
オレがこの歌と共にやってくるのを聞きな

Daddy-O told me this when I was still a young’un
オレがまだ若い頃に、ダディー・Oが教えてくれた

“Ain’t nothin’ like hip hop music “
ヒップホップ・ミュージックみたいなものてのは他にはないんだ

That’s why we choose it and the world just can’t refuse it”
だからオレ達はこれを選んだし、世界はこれを拒否できないんだ。”てことをな

80年代にCraig G(クレイグ・G)、Kool G Rap(クール・G・ラップ)、Big Daddy Kane(ビッグ・ダディ・ケイン)らとJuice crewとしデビューして以来、シーンの中で確固たるプロップスを築き続けてきたマスター・エースだからこその説得力のあるリリック。

“I’m keepin’ it poppin’, the streets watchin’(かまし続ける。ストリートが見てる)”の部分にあるように、ストリートの硬派なヘッズを納得させるドープな音楽を作り続けてきた彼が若い頃に影響を受けたのが、 Mary J. Blige(メアリー・J・ブライジ)、 Queen Latifah(クイーン・ラティファ)などのプロデュースで知られるプロデューサー、Daddy-O (ダディー・O)。ダディーが言った”Ain’t nothin’ like hip hop music That’s why we choose it and the world just can’t refuse it(ヒップホップ・ミュージックみたいなものてのは他にはないんだ。だからオレ達はこれを選んだし、世界はこれを拒否できないんだ。)”はまさにヒップホップカルチャーを象徴する言葉だ。

ラストは2017年のアルバム『Son of Yvonne (Remixes) ​​』から地元ブルックリンの友人たちのことを歌った「Me & My Gang – Glammerlicious Remix​​」!

「Me & My Gang – Glammerlicious Remix(2017)」

And that’s Bud, perfect name indeed
そしてバッド、完璧な名前だよな

Cause he really loves beer, it’s the same with weed
彼は本当にビールが大好きで、ウィードも同じくらい好きで

And he likes that nutrition that packs a punch
そして彼は栄養価の高いものが好きなんだよ

For breakfast, two blunts, a six pack for lunch
朝食にはブラントを 2 つ、昼食にはシックス・パック

Opposite of him is Malik Jamal
彼の反対なのが、マリク・ジャマル

Who don’t eat smoke drink or eat meat at all
吸わない、飲まない、そして肉を全く食べないやつさ

He be preaching every night about eating right
彼は毎晩正しい食事について説いてるよ

While he sip a cup of coffee, puff a newport light
彼がコーヒーを飲んでる時、ニューポートのライトを吹かすのさ

マスタ・エースらしい日常の風景を切り取ったリリック。
的確にライミングをしながら、“My Gang(オレの友人たち)” について歌っている。
リミックスを手がけた Glam (a.k.a. Glammerlicious) のジャジーでメロウなアプローチと
マスタ・エースのエッセイのようなライミングで、ブルックリンの日常が情感を持って伝わってくる一曲だ。

【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。

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