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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.350の今回取り上げる表現は「40(フォーティー)」。アメリカで流通している40オンス(約1200ml)のビールの意味するスラングだ。今回も今回も人気ラッパーたちのリリックから「40」の使い方をチェックしていこう!
まずチェックするのは90年代西海岸を代表するクルー、Cypress Hill(サイプレス・ヒル)の 「Insane in the Brain」!
Cypress Hill「Insane in the Brain(1993)」
Oh, making my mind slow
That’s why I don’t fuck with the big four-o
Bro, I got to maintain
‘Cause a nigga like me is going insaneオレのマインドをスローにする
だからビッグ・フォー・オーのビールは飲まないぜ
しっかりしないとな
オレみたいなやつはぶっとんじまうから
サイプレス・ヒルからB-Real(B・リアル)のリリック。思考をスローにする“the big four-o(40 オンスのビール)”は飲まずに、ラップに集中するB・リアル。アルコールには気をつけないと、飲みすぎてぶっとんじゃうってわけだね。
続いてはMadlib(マッドリブ)が彼の別人格である Lord Quas(ロード・カズ)と共作したという設定のアルバムであり、2人のデュオ名“Quasimoto”名義でリリースされたクラシック「The Unseen」から「Basic Instinct」!
Quasimoto「Basic Instinct(2000)」
I got the forty on my lap, my tape playing Boom Bap
The nigga next to me talking about
“Niggas acting up man, I shoulda’ brought my strap”
I said yo chill with that,
we ain’t having no black-on-black膝にはフォーティー、オレのテープから流れてるのはブーン・バップ
隣のやつが話しかけてくる、
“ あいつら暴れてるぜ、銃持ってきときゃよかったよ ” て
言ってやったのさ
“ 落ち着けよ、ブラック・オン・ブラックはもうやめようぜ ”って
パーティーでくつろぐロード・カズ(マッドリブ)は膝に“ the forty(40オンスのビール)を置いて、ブーン・バップを聴いている。そんな彼に隣に座っている男が、“ 銃を持ってきときゃよかった”と物騒なことを言ってくる。でもカズは彼に対して、“ブラック・オン・ブラック(黒人同士の犯罪)”はもうやめようと諭しているて感じだね。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.350のラストは、フッドに生きる男たちのライフスタイルを歌ったクラシック、Eazy-E(イージー・E)の「 Boyz-N-Tha Hood」!
Eazy-E「Boyz-N-Tha Hood (1993)」
They greet me with a 40 and I start drinking
And from the 8-ball my breath start stinkingみんながフォーティー片手に挨拶してきて、オレも飲み始める
8-ballから、オレの息が臭くなり始める
フッドの連れ立ちはみんなイージーにフォーティー片手に挨拶してくる。彼らが飲んでるビールは“8-ball ”。アメリカで販売されているビール・ブランド「Olde English」のことだ。「Olde English」はアルコール度数が約8%あることから“8-ball”と呼ばれているんだ。
飲んだら早速息が酒臭くなり始めるわけだけど、それをI start drinking(飲み始める)と my breath start stinking(臭くなり始める、匂い始める)ってな感じでしっかりライミングして表現してるってわけだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
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