WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.353の今回取り上げる英語の表現は「cozy(コージー)」。「くつろいでいる、和やかな」といった意味の言葉だ。今回もUSラッパーたちのリリックから使い方をチェックしていこう!
まずはA$AP Ferg(エイサップ・ファーグ)の「Floor Seats」から「cozy」の使い方をチェック!
A$AP Ferg「Floor Seats(2019)」
We all grinded for the floor seats
Now all of the pretty girls, they know me
I’m on a jumbotron, you can’t ignore me
Just look at my seats, I’m sittin’ cozyオレたちはみんなフロアシートのために頑張ってきたんだよ
今じゃ可愛い子たちはみんなオレのこと知ってる
ジャンボトロンに映ってて、無視できない
オレのシートに目を向けな、くつろいで座ってるぜ
タイトルの「floor seats」とはNBAバスケットボールの試合をコート際で観戦できる特等席のこと。チケット価格は数十万から、人気の試合だと数百万円になることもあるVIPシートだ。
そんなシートに座るために頑張ってきたファーグは今じゃ誰もが知る超有名ラッパー。
フロアシートに座れば、天井から吊るされた大型ディスプレイ“ジャンボトロン”に、“cozy(くつろいでる)”様子が映されるセレブリティってわけだね。
続いてチェックするのは、Playboi Carti(プレイボーイ・カーティ)の「Magnolia」などのプロデュースで知られる Pi’erre Bourne(ピエール・ボーン)の「HULU」!
Pi’erre Bourne「HULU(2021)」
Rollie (Rollie) make time stop (Time stop)
She cozy (Cozy) in my spot (My spot)ローリーが時間を止めてくれる
彼女はオレのスポットでくつろぐ
“Rollie”は高級時計「Rolex」のスラング。ロレックスを持てるほどのお金に余裕のあるピエールは当然“my spot(自分の場所、家など)”をラグジュアリーに、くつろげる場所に改装できる。そして、そこではまるで時間がストップしたように、彼女とゆっくりできるって感じだね。
「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.353のラストは90年代R&Bシーンを代表するボーイズ・グループ、Jodeci(ジョデシィ)の「Come & Talk to Me (Remix)」!
Jodeci「Come & Talk to Me (Remix)(1992)」
Beggin’ and pleading, and telling you I want some
But that don’t fit the Jodeci format
You don’t really need that ‘cause that ain’t where my head’s at
Get cozy in my hideout必死に頼んだり、お願いもできるけど
でもそれってジョデシィ・フォーマットじゃないよな
君もそんなの本当は求めてないし、オレが考えていることじゃない
オレの隠れ家でくつろぎなよ
Remix ver で参加してるPhat Doug(Fat Doug)のヴァース。女の子との恋の駆け引きを描いたリリックだね。意中の女の子に対して、積極的にアプローチもできるけど、それはイケてるR&Bソングを歌う伊達男集団、ジョデシィのフォーマット(やり方)じゃない。もっとスマートに女の子をデートに誘って、隠れ家的オシャレスポットで“cozy(くつろぐ)”ぜってわけだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
こんなスラングも知ってる?
番外編
US音楽界の至宝 Billie Eilish特集

situationship
友達以上恋人未満の関係

drop by
立ち寄る
