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「ストリートヘッズのバイブル」では音楽や文化の知識を知ることができる映画や本を紹介していくよ!今回取り上げるのはデンゼル・ワシントン、イーサン・ホークW主演『トレーニング・デイ』!
『トレーニング・デイ』とは?
ロス市警麻薬捜査課に配属された新人刑事ジェイク(イーサン・ホーク)の勤務初日“トレーニング・デイ”を描いた作品。ジェイクは上司であるベテラン刑事アロンゾ(デンゼル・ワシントン)に自分の能力を示そうと意気込む。しかし、アロンゾは私利私欲のためには手段を選ばない冷酷無比な極悪刑事であり、次第にジェイクはアロンゾによる危険すぎる“訓練”に巻き込まれていく。
①この男、ぶっとび過ぎ。
名優デンゼル・ワシントンが演じる最凶刑事
『トレーニング・デイ』の最大の魅力はデンゼル・ワシントン演じる極悪非道な刑事、アロンゾ。表向きは数々の凶悪犯を逮捕してきた麻薬取締課のベテラン刑事だが、その実態は法もモラルも完全に無視する筋金入りの悪党。警察という立場を利用して、ストリートの人々から搾取し、従わない者は暴力でねじ伏せるギャングもびっくりの悪いやつだ。話だけ聞くともはや観るのも嫌だと思う人もいるかもしれないけれど、そこを圧倒的に魅力的に魅せているのが名優デンゼル・ワシントン。アロンゾの狂気や暴力性、そして狡猾さや情けないところまで“悪党”アロンゾ・ハリス刑事のワル過ぎる魅力をこれでもかというレベルの圧倒的な演技力と存在感で表現しているんだ。デンゼルはこの『トレーニング・デイ』での演技が評価され、黒人俳優としては史上2番目となるアカデミー主演男優賞を受賞している。そんな半端ないパフォーマンス、観るしかないでしょ。
② なんて日だ!ヤバすぎる勤務初日
『トレーニング・デイ』は麻薬取締課に配属されたジェイクの勤務初日を描いた作品。上司であるアロンゾからの初っ端からのモラハラとマウンティング、さらにマリファナを吸わされ、お酒を飲まされ、麻薬売買の大物の家に踏み込み、ギャングとのトラブルに巻き込まれ…といった怒涛のストーリーが全てこの初日に間に起きているんだ。いや、そんな初日やってらんないっしょ!果たしてイーサン・ホーク演じるジェイクは無事初日を終えることができるのか?
③地元ギャングの許可を得て撮影された
本物のストリート
この映画のロケ地として利用されているのは、ロサンゼルスのギャングが支配するエリア。監督であるアントワーン・フークアは作品にリアリティを持たせるため、実際にギャングたちと交渉、彼らの協力の元にストリートで撮影しているんだ。ロケ中には撮影隊がクリップスとブラッズのにらみ合いを目撃することもあったとのこと。幸いにもその際は銃撃戦には発展しなかったらしいのだが、そんな場所でロケを行うなんて半端じゃない覚悟だよね。だからこそこの『トレーニング・デイ』ではLAストリートの本物のヒリヒリ感を感じることができるんだ。
④スヌープとドレーも出演!
ヘッズとしてはマストチェックなのが、スヌープ・ドッグとドクター・ドレーというLAを代表する2大スターが俳優として出演していること。スヌープはドラッグの売人、ドレーは悪徳刑事として超イカつい演技を見せている。実はスヌープは学園映画 『MAC AND DEVIN GO TO HIGH SCHOOL』 にウィズ・カリファと共に主演したり、役者として出演している作品も結構多いのだが、ドレーの演技はかなり貴重。デンゼル・ワシントン演じるアロンゾと手を組む極悪刑事を熱演しているのでぜひチェックしてみてね。
⑤ 超DOPEなサントラ
LAストリートが舞台、そしてスヌープ・ドッグやドクター・ドレーも出演しているということで、サウンドトラックもごりごりヒップホップ寄り。 DJ マグス(サイプレス・ヒル)、DJ プレミア(ギャング・スター)、ドクター・ドレー、ファロア・モンチ、ザ・ネプチューンズなど錚々たるメンバーがプロダクションに参加し、ドープな楽曲を作っているんだ。映画を見た後にサウンドトラックを聴きながら、街を流したくなること間違いなしだ。
画像出典元:ワーナー・ブラザーズ