WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.329の今回取り上げる単語は「off the dome(オフ・ザ・ドーム)」。「即興」といった意味で使われる言葉だ。今回もUSラップのリリックから「off the dome」の意味をチェックしていこう!
まずはJuice WRLD(ジュース・ワールド)のが「Tim Westwood 」チャンネルにて披露した伝説のフリースタイルラップから「off the dome」の使い方をチェキ!
Juice WRLD「Tim Westwood Freestyle」
Off the top, kickin’ it, no karate class
Janitor, I’ll mop his ass up, chop his ass up
I’m the best at what I do, can’t nobody do it better
Your girl a sprinkler system from the way I get her wetter即興でかます、蹴り飛ばす、空手教室じゃないぜ
まるで清掃員、あいつを拭き掃除して、バラバラにしてやるよ
オレならはこの道で一番、誰もオレを超えられない
お前の彼女ならスプリンクラー、俺が濡らす、もっとウェッター
リリックを書かず、作品の多くをフリースタイルでかますことが多いと言われていたジュース・ワールド。そんな彼がその才能を見せつけたのがYoutubeの企画「Tim Westwood TV」でのフリースタイルだ。ヒップホップクラシックのビートに乗せて、なんと1時間以上もフリースタイルをかましたんだ。このリリックはそのフリースタイルの冒頭の部分。しっかりと“class(クラス)”、”mop his ass up(あいつを拭き掃除)”、”better(より良い)”、“wetter(濡れる)”でライミングしてるのが超かっこいいぜ。
続いてはアトランタをレペゼンするYoung Thug(ヤング・サグ)とLil Duke(リル・デューク)の「Dome」!
Young Thug & Lil Duke「Dome」
Let’s go off the dome, I trap by the Dome
Keep a couple grams in my field pocket即興で行くぜ、ドームの近くでトラップ
ポケットに忍ばせる、数グラム
リル・デュークのリリック。元々domeは「丸天井, ドーム、丸屋根状の建物、スタジアム」を意味すること場合であり、そこから発展した「はげ頭」のスラングになった言葉。このリリックでは元々の意味である「丸屋根状のスタジアム」の意味と「フリースタイル」という意味をうまくかけ合わせている。 「I trap by the Dome」の「the Dome」はアトランタのスポーツスタジアム「the Georgia Dome 」のことと連想される。つまりデュークはアトランタの名所の一つ、ジョージア・ドームでドラッグの取引をしていた昔のことを、off the dome でラップしてるってわけだね。
A$AP Ferg(エイサップ・ファーグ) & MadeinTYO(メイドイン・トーキョー)の「WAM」!
A$AP Ferg & MadeinTYO「WAM」
Everything up off the table, I’m starving
See a nigga ball, Steve Harvey
Going off the dome, no Sharpie
Working out, looking like a Barbie片付ける、テーブルの上、オレは腹ペコさ
あいつの羽振の良さ、まるでスティーブ・ハーヴィ
即興でキメる、いらないシャーピー
ワークアウト、まるでバービー
ファーグのドープすぎるラップ。フリースタイルでかますファーグには”Sharpie(シャーピー)”はいらない。ラップはもちろん、フィジカル的にもワークアウトして、身体の仕上がり方ときたらまるバービーってことだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。