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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.163の今回取り上げる単語は「lounge(ラウンジ)」。
「のんびりする、ゆっくり過ごす」といった意味のスラングだ。早速USラップでの使われ方をチェックしてみよう!
まずチェックするのは、Wu-Tang Clan(ウータン・クラン)の「Protect Ya Neck」!
Wu-Tang Clan「Protect Ya Neck(1993)」
I come with shit in all types of shapes and sounds And where I lounge is my stompin’ grounds
「オレはスタイルとサウンドの全てタイプが詰まったシットと共にやってくる オレがラウンジするところがオレの溜まり場さ。」
ウータン・クランからGhostface Killah(ゴーストフェイス・キラー)のリリック。 様々なサウンドとスタイルがミックスされたウータンの音楽。そんな音楽とともにやってくるゴーストフェイスがくつろぐところには、彼の連れたちが集まってきて “stompin’ grounds(溜まり場)” になってるて感じだね。
続いては、ScHoolboy Q(スクールボーイ・Q)の「Man of tHe Year」!
ScHoolboy Q 「Man of tHe Year(2013)」
When you ‘round, man, the girls never lounge Man, I heard you a hound Bruh, man, that bitch need a pound
「お前がうろつくところ、女の子たちはラウンジできないみたいだな。 お前はハウンドて聞いたぜ。 ビッチにはポンドが必要なんだよ。」
スクールボーイ・Qのテクニカルなリリック。 まずスクールボーイが歌うのは、女の子たちからあまり好かれていない男について。 そいつはまるで “ hound(猟犬)”のように女の子たちにアプローチしている。 ただ “ bitch(女の子)”が欲しいのは“ pound(野良犬の収容所)”。日本では「尻軽女」という意味で使われてる“ bitch ” だけど、元々英語では「雌犬」を意味する単語であり、ラップのリリックでは「女の子」という意味で使われるんだ。 つまりここでの“ bitch ” は「女の子」と「雌犬」のダブルミーニングであり、その子達がゆっくりできる場所を「野良犬の収容所」に例えているて感じだね。 “ hound(猟犬)、“ bitch(雌犬)”、“ pound(野犬の収容所)”という犬に関する単語でリリックをまとめたスキルフルなライミングだぜ。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.163のラストを飾るのは、LL Cool J(LL クール・J)の「Loungin (Who Do Ya Luv) 」!
LL Cool J「Loungin (Who Do Ya Luv)(1996)」
Who do you love? (I wanna lounge with you) Are you for sure? (I do what I gotta do)
「あなたは誰を愛してるの?(オレは君とラウンジしたいのさ) 本当に?(オレはやるべきことをやるのさ)」
LL クール・Jとフューチャリングで参加しているTotal(トータル)の掛け合いがロマンチックな一曲。LLに対して、“ Who do you love?(あなたは誰を愛してるの?)” と問い詰めるトータルに、“ I wanna lounge with you(オレは君とラウンジしたいのさ)”とサラッと甘い言葉を返せるLL。さすがLadies Love Cool James(女の子はクールなジェームスがお好き)こと、LL・クール・Jだぜ。