『ブラック・ダイヤモンド』を観るべき理由|ストリートヘッズのバイブル Vol.166

DMX、ジェット・リーW主演。カンフーとヒップホップが圧倒的熱量で融合した2000年代ストリートムービー

ライター:TARO

「ストリートヘッズのバイブル」では音楽や文化の知識を知ることができる映画や本を紹介していくよ!今回取り上げるのはアジアが誇るアクション・スター、ジェット・リーと2000年代最大のラップスターの一人、DMXがW主演したアクションムービー『ブラック・ダイヤモンド(2003)』。

『ブラック・ダイヤモンド』とは?

強盗稼業を生業とするフェイト(DMX)たち一味は、裏社会の密売人から“黒いダイヤ”を盗み出せ”という依頼を受け、仲間と共にダイヤモンド取引所に潜入、依頼された品を盗み出す。しかし実はその”ダイヤ”には世界の危機を招く重大な秘密が隠されていた。黒いダイヤを狙う謎の組織に娘を誘拐されたフェイトは台湾からやってきたエージェントであり、ダイヤの謎を知る男、スー(ジェット・リー)と共に娘を救うため、謎の組織を倒すミッションを開始する。

『ブラック・ダイヤモンド』を見るべき5つの理由

①“カンフー・ヒップホップ” バイブス全開のアクション映画

『ブラック・ダイヤモンド』は“カンフー・ヒップホップ”と呼ばれるアジアとヒップホップの二つのカルチャーを融合させた世界観がテーマの作品。監督であるアンジェイ・バートコウィアクは彼の監督デビュー作である『ロミオ・マスト・ダイ(2000)』で当時まだアメリカではまだそれほど認知度が高くなかったジェット・リーと、R&Bシーンを席巻していたシンガー、アリーヤをW主演にキャスティング、“カンフー×ヒップホップ”というフレッシュで独自性の高い世界観でハリウッドに新たなムーヴメントをもたらした映画監督だ。

『ブラック・ダイヤモンド』はそんなアンジェイ・バートコウィアク監督の三作目。二作目の『DENGEKI 電撃』でスティーヴン・セガールと共演したラッパー、DMXをジェット・リーとのW主演に抜擢、それまでの二作品よりもさらにヒップホップやストリートバイブス強めのストーリー構成になっているんだ。

② DMX、かっこよすぎ説

『ブラック・ダイヤモンド』の見どころは、なんといってもDMXのパフォーマンス。

凄腕強盗団のカリスマリーダーという役柄もタフでハーコーなDMXにハマり役ながら、見せ場はやはりアクションシーン。特に作中最大の見せ所である警察とのカーチェイスのシーンでは、DMX自身の代表曲でもある「X Gon’ Give It To Ya」に乗せて、彼が大型バギーで道路を街を爆走、もはやミュージック・ビデオの1シーンのような演出はヒップホップヘッズならぶち上がること間違いなしだ。

③ ジェット・リー、強すぎるやろ!

『ロミオ・マスト・ダイ』で見せた脅威的な身体能力と武術スキルで世界を魅了したジェット・リー。『ブラック・ダイヤモンド』でもその圧倒的なパフォーマンスをいかんなく発揮している。まず映画冒頭から「嘘でしょ!?」と思う方法で、高層マンションの上層階に侵入したかと思えば、地下格闘技場では屈強なワルたちを相手に大立ち回り。まさにジェット・リー無双な超絶カンフーアクションは必見だ。

④脇を固める俳優陣

『ブラック・ダイヤモンド』はDMXの超絶クールなパフォーマンスや、ジェット・リーの圧倒的武術はもちろん素晴らしいのだけど、脇を固める俳優たちの個性溢れる演技も見どころ。後に『ディパーテッド(2006)』や『トランス・フォーマー(2007)』などに出演することになるコメディ俳優、アンソニー・アンダーソンのコミカルな演技や、『60 セカンズ(2000)』や『The Terminal(2004)』への出演で知られる名優、シャイ・マクブライドのギャングのボスとしてのイカつい演技などもマストチェックだね。

⑤2000年代バイブス全開のサントラ

この映画がヘッズにおすすめな理由はなんと言ってもそのサウンドトラック。当時もはや社会現象となっていたエミネム、そしてファラルとのコラボでシーンを席巻していたクリプス、さらに2003年リリースの『Get Rich or Die Tryin’』で絶大な人気を得た50セントなどまさにヒップホップシーンのドリームチームと言えるアーティストたちが参加しているんだ。特にオープニングから流れるエミネム、DMX、そしてオービー・トライスが参加した「Go To Sleep」はエミネムのハイピッチなシャウトとDMXの吠えるようながなり声が織りなすフックが超ドープなグルーヴを作り出しており、ヘッズなら必聴だね。

ヒップホップとカンフーの融合、『ブラック・ダイヤモンド』。2000年代ヒップホップやカンフーアクションが好きな人はぜひチェックしてみてね!