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2021.8.25 Wed

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ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.160〜2000年代名盤特集『Big L – The Big Picture』〜

ヒップホップの歌詞からストリートで使える英語を学ぼう

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WHAT’S UP,  GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.160の今回は2000年代名盤(2000年下半期)特集。取り上げるのは、 天才的なライミングスキルでヒップホップ・シーンを席巻したハーレムが産んだラップスター、Big L(ビッグ・L)のセカンド・アルバム「The Big Picture」。

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ビッグ・Lはアルバムのリリース前に銃殺されてしまったため、事実上彼の遺作となってしまった作品だ。 制作陣にはDJ Premier(DJ プレミア)、 Pete Rock(ピート・ロック)、Lord Finesse(ロード・フィネス)など当時のシーンを代表するプロデューサー陣に加えて、Kool G Rap(クール・G・ラップ)、Big Daddy Kane(ビッグ・ダディ・ケイン)などの大御所ラッパーたちが参加した東海岸ヒップホップの最重要アルバムの一つだね。

そんな「The Big Picture」からまずチェックするのは、ビッグ・Lがスラングの意味を一つ一つ丁寧に解説してくれる一曲「Ebonics」!

「Ebonics」

Check it, my weed smoke is my lye, a key of coke is a pie
チェックしな、オレのウィード・スモークならラー。キロのコカインはパイ。

When I’m lifted I’m high, with new clothes on, I’m fly
オレがリフティッドしてるてことは、オレはハイ。新しい服を着てるならフライ。

Cars is whips and sneakers is kicks
車はウィップス、スニーカーはキックス。

Money is chips, movies is flicks
金はチップス、映画はフリックス。

Also, cribs is homes, jacks is pay phones
そしてクリッブスは家、ジャックスはペイ・フォン。

Cocaine is nose candy, cigarettes is bones, ugh
コカインはノーズ・キャンディ。煙草はボーンズ。

A radio is a box, a razor blade is a ox
ラジオはボックス、レイザー・ブレイドはオックス。

Fat diamonds is rocks and jakes is cops
でかいダイヤモンドはロックス、そしてジェイクスはサツのことさ。

タイトルの“ebonics(エボニックス)”はアメリカの黒人英語のことを総称して指す言葉。アフリカから奴隷として連れてこられた黒人の人々が独自に発展させた言語であり、ヒップホップシーンで使われているスラングの多くはこのエボニックスがルーツになっているんだ。
ここでビッグ・Lが説明しているのは、まさに当時ストリートで実際使われてたと思われるスラングの数々。マリファナを意味する“ lye(ラー)”、コカインを意味する “ pie(パイ)” などから、日本でも一般的になったスニーカーを表すスラング “ kicks(キックス)” 、そして動画配信サービス「Netflix」の名前の由来でもある映画を意味する “ flicks(フリックス)” などドラッグに関するスラングから今や一般に浸透したスラングまでを巧みなライミングでラップしているね。

続いてはピート・ロックがプロデュースを担当した「Holdin’ It Down」!

「Holdin’ It Down」

To hear Big L drop an ill verse
ビッグ・Lがイルなヴァースをドロップするのを聞いて。
So all you unsigned cats that wanna battle – get a deal first
お前らバトルしたがりの無契約のキャットたち。まずは契約をゲットしな。
I sport the bulletproof, fitted hat
オレは防弾チョッキとフラットキャップを装着。
That attitude – you better get rid of that
その態度、改めた方がいいぜ。
Wherever you floss is where you gon’ get it at
お前が見せつけてる時は、お前が狙われてるてことだぜ。
What? I stay strapped, I go to sleep with my steel
何にて?オレは常に武装してる、銃と一緒に寝てる
Makin’ figures while you broke cats is keepin’ it real
金を稼いでる、お前ら文無しキャットがKeep It Realしてる間にな。

90年代のハーレムを生き抜き、ラッパーとして大手レコード会社、コロンビア・レコードと契約を掴んだビッグ・Lだからこそのリリック。ストリートで生きてきたビッグ・Lは常に防弾チョッキを着て、寝る時も銃を側に置いている。そんなビッグ・Lは
他のラッパーたちがバトルをしたがっている間にも、しっかり“Makin’ figures(金を稼いでる)”。その辺のラッパー達とは格が違うぜて感じだね。

「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 2000年代名盤(2000年下半期)特集、Big L「The Big Picture」のラストを飾るのは、彼の自主レーベルのレーベル名がタイトルになっている1曲、「Flamboyant」!!

「Flamboyant」

And I’m straight, keep a Harlem World mind-state
オレなら正真正銘、ハーレム・ワールドのマインドを持ち続ける
I never lounge where you find Jake
ジェイクがいる所じゃチルしない
Surprise niggas like a blind date, L rhyme great
まるでブラインド・デート。あいつらを驚かす。Lがかますグレートなライム。
And I’mma increase the crime rate for old time’s sake
クライム・レートを上げる、昔のよしみさ。
Run with me and I’mma make you a star
オレとつるんだら、スターにしてやるよ
When me and my crew hit the clubs, we go straight to the bar
オレとオレのクルーがクラブをヒットしたら、バーカウンターへ直行さ。
Leave ‘em empty, I cruise through Harlem in a M3
空っぽにするぜ、M3でハーレムをクルージン。
Never pay for parties, say my name and I’m in free
パーティーに金は払わない、オレの名前を言えば全部タダさ。
Sellin’ niggas that wet shit right out the jar shit
あいつらに売りつける、瓶からでたウェットなシット。
I’m dumb hot, I’ll wreck you and your young flock
オレはマジでホット、お前とお前のとこの若い連中をぶっ潰すぜ。

怒涛のライミングが超絶イケてる一曲。
売れてもハーレムの“mind-state(精神状態)” を持ち続けるビッグ・Lは “jake(警察)” がいるところにはうろつかない。そして他のラッパーやリスナーの人々を彼の“great(偉大な)” ライム・スキルで驚かす。それはまるで “ blind date(会ったことのない男女が、他の人の仲介によって出会い、二人だけで行うデート)” で自分が想像していた人と違っていたみたいな驚き。エルのラップは常に人々の想像の上を行くて感じだね。そしてそんなエルは自分の連れたちとハーレムをクルージン。愛車はBMWの上級クラスの車種、M3(エム・スリー)。そしてM3で乗りつけたパーティーで派手に遊んでも、ハーレムのヒーローであるビッグ・Lのお代は全て “free(無料)” だ。ストーリーの展開、韻の固さ、
そしてワードチョイスまでまさに“dumb hot(マジでホット)”だぜ。

RESPECT FOR ALL RAPPERS!
SEE YA!

TARO

訳は全て意訳です。(索引:Genius https://genius.com/ )

日本のストリートレペゼンしよう。

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