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WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.221。今回取り上げる英語は「blueprint(ブループリント)」。「青写真、設計図」という意味だ。
早速USラップでの使われ方をチェックしてみよう!
まずチェックするのロサンゼルスを拠点とするアーティスト、シンガー&プロデューサー、Aries(エリーズ)の「BLOSSOM」!
Aries 「BLOSSOM(2018)」
I’m a nuisance, and these blueprints
Proved right like “Who dis?”オレは迷惑なやつ、これらの青写真
証明したよな、“ 誰がディスってきたって?”
エリーズのエモーショナルな一曲。
自分が描いた“blueprints(青写真)”に沿って生きてきたエリーズはディスってきたやつを見返して、“Proved right like “Who dis?”(証明したよな、“ 誰がディスってきたって?)”と言っているわけだね。抒情的な歌詞の中に入れ込まれたB-Boyマインド感じるリリックがかっこいいぜ。
続いては第62回グラミー賞、最優秀ラップ・アルバム賞を受賞した、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)のアルバム『IGOR』からの一曲「GONE, GONE / THANK YOU」!
Tyler, The Creator「GONE, GONE / THANK YOU(2019)」
Everybody making a choice according to plan and
We had two different blueprints, but understood influence皆、それぞれの計画に沿った選択をしてるよね
オレたちには二つの違う青写真があった。でもその影響を理解してたんだ。
山下 達郎の名曲「Fragile」をサンプリングした一曲。
“We had two different blueprints, but understood influence(オレたちには二つの違う青写真があった。でもその影響を理解してたんだ。)”で歌われている“ We(おれたち)”とは、タイラーと彼の恋人のこと。それぞれ違う将来像を持っていた二人だけど、お互いが良い影響を与え合えるとわかっていた。この後のリリックでは最初は上手くいっていた二人が付き合っていく中で意見の相違が生まれ、別れることになるまでを美しい比喩表現を使って歌っている。
普段は破天荒なイメージのあるタイラーだけど、やっぱり恋愛となると結構繊細な部分もあるんだね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.221のラストを飾るのは2Pac(トゥー・パック)の名盤 『All Eyez On Me 』からの一曲、「Tradin’ War Stories」!
2Pac「Tradin’ War Stories(1996)」
My lyrics are blueprints to money makin’
Fat as that ass that honey shakin’オレのリリックは金稼ぎの青写真
あの娘が振るケツと同じくらいファットさ
トゥー・パックの最高にカッコいいリリック。
彼のリリックはまさに金を稼ぐための設計図。そして稼いだ札束の厚さ
は女の子のお尻と同じくらい“fat(分厚い)”ってことだね。
言葉のチョイス、意味のかけ方、そしてライミングまでさすがトゥー・パックと言える圧倒的なテクニックとリリカルさのパンチラインだぜ。