WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.229。今回取り上げる英語は「B-Boy(ビー・ボーイ)」。日本では「ヒップホップ系のファッションをしてる人」という意味で使われることが多いけど、実はこの「B」は「Breakin’(ブレイクダンス)」のこと。つまり本来「B-Boy(ビー・ボーイ)」とはブレイクダンサーのことを表す単語なんだ。
今回はUSラップのリリックからアメリカでの「B-Boy」の使い方をチェックしてみよう!
まず紹介するのは、The Black Eyed Peas(ブラック・アイド・ピーズ)のダンサブルな一曲「Pump It」!
The Black Eyed Peas「Pump It(2006)」
Apl.de.ap from the Philippines live and direct rockin’ the scene
Breakin’ on down for the B-Boys and B-Girls waitin’ to do their thingアップル・デ・アップ、出身はフィリピン。ダイレクトにシーンをロッキン
やることやりたがってるB・ボーイと、B・ガールたちのためにかますぜ
アップル・デ・アップのリリック。
実はアップル・デ・アップのヒップホップへの入りはブレイクダンス。もともとフィリピンからの移民としてアメリカにやってきたアップルは10代の頃にブレイクダンスに出会い
、ダンス、そしてヒップホップカルチャーにのめり込んで行ったんだ。実はブラック・アイド・ピーズのメンバーの中ではTaboo(タブー)も元ブレイクダンサー。
そんな二人がガチのフリースタイルをかましている動画がこちら。
ヒップホップ草創期のバイブスを感じるシルエットが激アツな二人のフリースタイル。
ストリートの匂いをぷんぷん感じるぜ。
続いて紹介するのは2000年代のラップ・シーンを席巻したスーパー・デュオ、OutKast(アウトキャスト)の駆け出しの頃のー曲「Wheelz of Steel」!
OutKast「Wheelz of Steel(1996)」
As I sit in my b-boy stance
With flip-flops and socks, and sweatpants
I’m finna enhance your brains, check it outB・ボーイ・スタンスで座って
サンダルとソックス、スウェットパンツを履いてる
お前の脳みそを強化する準備はできてるぜ、チェックしな
Big Boi(ビッグ・ボーイ)のイントロ。
“b-boy stance(B・ボーイ・スタンス)”とは腕を組んで、威嚇するように前に突き出すポーズのこと。もともとはブレイクダンサーたちの間でバトルの時のポージングなどで使われていたポーズなのだけど、次第にラップシーンでも取り入れられ始め、特にRun-DMC(ラン・DMC)がよくこのポーズをしていたことで一気に世界的に広まったポージングだ。そんなポージングをしながら、サンダルとソックス、スウェットパンツというラフな服装でビッグ・ボーイがかますのは君の脳みそを強化するようなイケてるラップってわけだね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.229のラストを飾るのは、日本語ラップシーンから。
日本語ラップの金字塔、RHYMESTER(ライムスター)の「B-BOYイズム」!
RHYMESTER「B-BOYイズム(1999)」
決して譲れないぜこの美学。ナニモノにも媚びず己を磨く。
素晴らしきロクデナシたちだけに届く、轟く、ベースの果てに。
見た。揺るぎない俺の美学。ナニモノにも媚びず己を磨く。
素晴らしきロクデナシたちだけに届く、轟く、ベースの如く。
間違いないです。これこそB・ボーイ・マインド。
ヒップホップに関わる全ての人の魂に突き刺さるメッセージだ。
これからも譲れない美学を胸にナニモノに媚びず己を磨いて行くぜ!
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。