「憧れてて踏み出せない人も多いと思う。
ただその壁を1個破ると、
意外と色んな景色が見えてくる。」
勅使川原大地:
ここまでビジネスについて話してきましたけど、そもそもストリートカルチャーって食っていくことを目的とすべきなんすかね? BUG!?くんはその辺どう考えてます?
BUG!?:
オレは正直、稼ぎたかったら稼いだらいいと思う。稼がないで楽しむ方向が良いんだったらそうしたらいいし。どっちが正義でもないっていうか、その人次第なのかなと。
ただオレは、やっぱこれで飯食っていきたいが最初にあったのよ。だからこれを仕事にしてるって感じかな。
あと稼ぐことも大切だけど、お金にならないこともするよね。友達が結婚するんだったら、「あっ結婚するの?じゃあショーするわ」みたいな。
そういう人との繋がりも大事にできる人が最終的に残っていくんじゃないかなって思う。「稼ぐ」とか「稼がない」のどっちかに寄るっていうマインドで始めてほしくないしね。探しながら行けばいいっていうか。
気づいたら稼げてたり、続けてたら楽しい方に行ってたぐらいのものでいいんじゃないかな。
ただ、稼ぐってなったら結構シビアに考えなきゃいけないこともあるんだけどね。
勅使川原大地:
BMXも一緒ですね。最初はやっぱ稼ごうと思ってやってるわけではないすからね。
何て言うんだろう。書道とか剣道とか他のスポーツとかそういう表現するものと一緒で、極めたらそれは自分の長所だって思うんでね。
BUG!?:
うんうん。
勅使川原大地:
長所を活かして仕事にするのもいいと思うし。
自分の長所を週末の楽しみだったり、友達と遊ぶツールとして使ってもいいし、本当に自分次第かなとは思います。
BUG!?:
人によるよね。
勅使川原大地:
ですね。ただ憧れてて一歩踏み出せない人とかも多いとは思うんですよ。
そこの壁を1個破って行くと、意外と色んな景色が見えてきたりするんで。
チャレンジしてみたら面白いよとは思います。
僕もいろんな考えをしてた時があったりして。やっぱ自分がこれだけ極めてきたものがあるから、みんなにそれを伝えることによって、みんながありがとうって言ってくれるんで。そういうところから自然とお金をいただけるようになりましたね。
BUG!?:
大地もそうだと思うんだけど、ビジネスしてるっていうよりも、その人との信頼関係で仕事してるっていうの多いかも。
どんなにでかい企業のイベントでも、終わった後にみんなで酒飲んでぐちゃぐちゃになってるし。結局仕事終わりに「最高だったな」って熱く語れるかどうかが大事だと思う。
まぁでも僕は今シーンのトップなんでね。少なからず、憧れでいられるように「あんな綺麗な靴いっつも履いてる」とか「汚れるのに、あんなカッコいい服で練習してる」とか、そういった部分は意識してるよ。
オレが10代の時に見てた海外選手ってそうだったし。特に子供がいる時は、綺麗なカッコいい服でいこうとか、でかい活動をもっと見せるぞっていう部分はあるよね。
勅使川原大地:
僕もそれわかります。僕はヘルメットをオリジナルで塗ったりとか漢字書いたりしてます。
BUG!?:
子供達って絶対そういうの真似するんだよね。
勅使川原大地:
そうなんすよ。「作りたい」ってなって「じゃあどうやって作ればいいの?」って
「じゃ上手くなってスポンサー狙っていこう」とか言ったりしますね。
BUG!?:
憧れだもんね。
勅使川原大地:
やっぱ憧れすね。
僕もちっちゃい頃を思い出すと、やっぱ憧れから「大地」って人間ができてるんで。
プロフィール
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5歳からBMXに乗り、その後国内外の数多くの大会で優勝、入賞を果たしてきた日本を代表するプロBMXライダー。現在はイベントやテーマパークなどでのショーに出演する傍ら、自身のBMXスクール運営やイベントオーガナイズ、大会解説などBMXの可能性を広げる活動を行なっている。
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「日本一=世界一」と称されるのフリースタイル・バスケットボールの大会 「FREESTYLE BASKETBALL BATTLE JAPAN CHAMPIONSHIP」において3度の優勝を果たし、フリースタイル・バスケットボールシーンのアイコンとして活動しているプレーヤー。トレードマークのクラウンのマスクをつけて行う異次元のパフォーマンスはまさに圧巻。現在は国内外でのパフォーマンスや大会審査員などを行うほか、アーティストのライブ・MVへの出演など幅広く活躍している。