番外編 2000年代ロック・パンク特集|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.55

ヒップホップの歌詞からストリートで使える英語を学ぼう

ライター:TARO

今回紹介するスラング

番外編

2000年代ロック・パンク特集
紹介アーティスト
Sum 41, Good Charlotte, Linkin Park
番外編 2000年代ロック・パンク特集|ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.55
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WHAT’S UP,  GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」 Vol.55の今回は2000年代ロック・パンク特集。

普段はヒップホップのリリックを中心に紹介しているこのコーナーだが、今回はパンクに、ロックに、頭をガンガンに振りながらお送りするぜ!シェキナベイベー!

まず紹介するのは2000年代メロコア・バンドの代表格、カナダ出身のバンド、「Sum41」。今のアラサー世代には中2病真っ只中の時期に彼らの音楽を聴いて、とりあえずギターを買いに走った人も多いはず。特に金髪ツンツン頭のボーカル、デリックはカリスマ的存在だったよね。今回はそんな「Sum41」のデビュー・アルバム「All Killer No Filler」から大ヒット曲 「Fat Lip」のリリックを紹介!

①Sum 41 「Fat Lip(2001)」

I know I’m not the one you thought you knew back in high school. Never going, never showing up when we had to. Attention that we crave, don’t tell us to behave. I’m sick of always hearing “act your age”. 
I don’t want to waste my timeBecome another casualty of society. I’ll never fall in line. Become another victim of your conformity.
「オレは高校時代にお前が知っていたオレじゃねぇんだよ。必要があってもぜってぇ行かねぇし、現れやしねぇよ。世間の注目こそがオレら求めてるものだなんだよ。だからお行儀良くしろなんて言ってきてんじゃねぇよ。”年齢にふさわしい行動をしろ”なんて常に言われるのにはうんざりしてんだよ。
時間を無駄にしたくはねぇし、社会の新たな被害者にはなりたかねぇよ。決まり切ったレールになんてぜってぇ乗らねぇし。新たな従順な犠牲者になんてなんねぇから。」

最高やないですか。高校時代にイケてなかったけど、バンドで成り上がってやるという、アツいメッセージを感じるね。そしてドンピシャで刺さるのは、

 I’m sick of always hearing “act your age”  ”年齢にふさわしい行動をしろ”なんて常に言われるのにはうんざりしてんだよ。

のパンチライン。

「もう大人なんだから。」「いい年なんだから、そろそろちゃんとしたら?」そんな事言ってくる連中はクソくらえ!て感じだね。間違いないです。

続いて紹介するのはアメリカ・メリーランド州出身、日本でも「グッシャー」の愛称で知られるパンク・ロック・バンド「Good Charlotte」。
元々ジョエル・マッデンとベンジー・マッデンから成るマッデン兄弟が中心となって作ったバンドなんだけど、この兄弟が音楽にのめり込むきっかけとなったのが、なんとオールドスクール・ヒップホップのレジェンド、「Beastie Boys」。

マッデン兄弟はビースティの大ファンで、ビースティのライブに初めて行った時に衝撃を受けて、オレ達も本格的に音楽やりたい!となったんだって。そこからジョエルはベースを、ベンジーはギターを猛練習。その後、ドラマーのポール・トーマスを誘って結成したのが「グッド・シャーロット」だ。パンク・ロックなグッシャーのバックグラウンドにはヒップホップのレジェンドであるビースティの影響があったんだね。

今回紹介するのそんな彼らのセカンド・アルバム「The Young and The Hopeless」から「The Anthem」!

②Good Charlotte 「The Anthem(2003)」

“Go to college or university. Get a real job” – that’s what they said to me. But I could never live the way they want. I’m going to get by And just do my time. Outta step while they all get in line. I’m just a minor threat so pay no mind. Do you really wanna to be like them? Do you really wanna be another trend? Do you wanna be part of that crowd?
「 ”大学に行って、ちゃんとした仕事に就きなさい”それがあいつらがオレに言った事さ。でも連中が望む生き方なんて出来やしなかった。だからオレのやり方でなんとかやっていくんだよ。あいつらがレールに沿った生き方をしてる一方で、レールの外に飛び出してやる。オレの存在なんて”マイナー・スレット”、ビビるほどのもんじゃねぇよ。だから気にしなくていいぜ。マジであいつらみたいになりたいのか?マジで次のトレンドになりたいのか?大衆の一部になりてぇのか?」

いや~刺さりまくるねぇ…。10代の頃以上にガンガンに刺さるぜ…。リリックの中で出てくる” minor threat “ は80年代のレジェンド・ハードコア・パンク・バンド「Minor Threat」のこと。

Outta step while they all get in line.    あいつらがレールに沿った生き方をしてる一方で、レールの外に飛び出してやる。

で出てくる”Outta step”は「Minor Threat」のファースト・アルバムのタイトルだ。レジェンド・バンドへのリスペクト、そしてそこから引き継いだパンク魂が込められたリリックだね。

ちなみにバンドの中心メンバーであるマッデン兄弟は日本にルーツを持つある世界的アーティストにも大きな影響を与えている。それが今や世界のフェスで引っ張りだこの日系アメリカ人DJ、Steve Aokiだ。実はスティーヴがまだ無名のDJだった時、初めて資金的援助を行ったのがマッデン兄弟だったんだ。スティーヴはマッデン兄弟の資金的援助のおかげで廃屋だった一軒家を借りて、レコード・スタジオとし活動することができたんだ。

その後、ご存知のように、スティーヴはEDMのDJとして大成功。マッデン兄弟はスティーヴのドキュメンタリー映画「I’ll Sleep When I’m Dead(2016)」の中で当時のことを振り返って、「オレ達は別に投資したわけじゃない。ただスティーヴの事を信じていて、ちょっと金を貸しただけさ。」と話している。なんかそのセリフもカッコええやん…。ますますファンになってまうで。

ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン? Vol.54、2000年代ロック・パンク特集のトリを飾るのは「Linkin Park」。パンク、ロック、メタルの要素にターンテーブルやラップを取り入れ、それまでのロック音楽のフォーマットに捉われないネクスト・レベルのサウンドを創り出したレジェンド・バンドだ。21世紀に最も売れたロック・バンドでもあり、CDセールスは全世界で累計1億枚以上を記録している。ヘッズのみんなの中にはJay-Zとのコラボ「Numb / Encore(2004)」でアガリまくった人も多いんじゃないかな?

今回はそんなリンキン・パークのセカンド・アルバム「Meteora」から「Faint」を紹介!

③Linkin Park 「Faint(2003)」

I can’t feel the way I did, before. Don’t turn your back on me, I won’t be ignored. Time won’t heal this damage, anymore. Don’t turn your back on me, I won’t be ignored.
「昔と同じように感じる事ができないんだ。オレに背を向けないでくれ。無視されたくないんだ。時間じゃもうこの傷を癒せやしない。だからオレに背を向けないでくれ。無視されるのはもういやなんだ。」

ボーカルのChester Bennington(チェスター・ベニントン)のシャウトがとてつもなくカッコいいヴァースだ。本当に残念なことなんだけど、チェスターは2017年に自宅で首をつって、亡くなっているところを発見された。チェスターの死はファンの人たち含め、リンキン・パークが創る音楽とチェスターの歌声に多くのパワーをもらってきた世界中の人々にとって本当に悲しい出来事だった。

来たる7月20日はチェスターが亡くなった日。

彼の歌声を生で聴くことはもうできないけど、彼が残した歌声は今も僕たちの心を奥底から熱くさせてくれる。7月20日はチェスターに思いを馳せながら、リンキン・パークの名曲を聴いてみるのも音楽ファンとしての一つの過ごし方かもしれない。

そしてバンド結成当初から大切な仲間であったチェスターで失い、悲しみにくれていたリンキン・パークのメンバーだったんだけど、最近は少しずつ前を向いて歩み始めている模様。ベース担当のDave “Phoenix” Farrell(デイブ・”フェニックス” ・ファレル)は昨年12月、インターネットラジオ局「SiriusXM」の番組「Volume West」内のインタビューで活動再開について、

「難しい質問だね。一番簡単な答え方は、多分ただ ”わからない ” て言うことかな。そのうちもっと詳しく話せると思う。ただオレたち5人はお互いにつるんだりする機会をとても大事にしてるし、結構一緒に過ごしたりしてるんだ。だから音楽はまたやると思う。オレたちもそうしたいと思ってるし、今も一緒に時間を過ごすことや、つるむことを楽しんでる。でも”何をしたいのか、どういう見え方になるのか”てことを解決するための大きなプロセスがあるんだよ。だからどれだけ時間がかかるかがわかるタイムテーブルはないんだよ。そのプロセスを完全に終えてないから。だから、いつだとかそういうことは言えないんだよ。」

と話している。

またチェスターと共にリンキン・パークのボーカルを担当してきたMike Shinoda(マイク・シノダ)は今年2月の「ROCK ANTENNE」のインタビューで、新しいボーカリスト加入の可能性について問われ、

「それは今のところ、僕のゴールじゃない。自然に起きなきゃいけない事だからね。もし僕たちが誰か、素晴らしい人を見つけたとして、その人が性格的に、スタイル的にフィットしてたとしたら、誰かと何かをやってみようかなて気持ちになるかもしれない。でも僕はチェスターを誰かと交換するだなんて、絶対に考えたくないんだ。」

とコメントしており、新ボーカルの加入について否定はしないものの、チェスターの代わりは絶対にいないという事を明言している。

また活動再開について、

「僕と同じように、他のメンバーもステージに立つことが大好きだし、スタジオにいるのが大好きだ。だからそうでない状態でいるていうのは、わからないけど、もう不健康なんだよ。もしバンドを再びやるてことで、他の誰かと一緒にやる必要があるのなら、そして一緒にやることでうまくいくのなら、その時はそうするだろうし。あとはファンへのリスペクトかな。多くのファンがバンド・メンバーがステージに立っているところを見たいと思ってくれているし、僕たちの音楽を聴きたがっている。もし僕たちがショーを告知したら、来てくれると思う。だからその関係性と関心がある限り、それはこの事を解決する原動力になると思うんだ。」

と活動再開に向けての現在の自分の心境やファンへの感謝の気持ちを述べている。

チェスターを失った悲しみを抱えながらも、少しずつ前を向いて歩き始めたリンキン・パークのメンバー達。チェスターの代わりは誰にもできないけど、リンキン・パークとしての音楽がいつかまた聴ける日が来ることを願わずにはいられない。

RESPECT FOR ALL ROCKERS!
SEE YA!

TARO 

訳は全て意訳です。(索引:Genius https://genius.com/ )

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日本のストリートレペゼンしよう。

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