WHAT’S UP, GUYS!
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」。Vol.335の今回取り上げる表現は「throw up signs」。「throw up」は一般的には「 吐く」という意味で使われる単語だが、「throw up signs」だと「ギャングのハンドサインを手で作る」という意味になる言葉だ。今回もUSラップのリリックからスラングの使われ方を学んでいこう!
まずはYG「Sign Language」!
YG「Sign Language(2021)」
Twist your fingers up, bang, nigga-nigga, bang
Throw up your gang, nigga, bang, nigga-nigga, bangお前指をねじって、かましな
ギャング・サインを掲げな
YGのウェッサイな1曲。 特にYGの出身ギャング “Bloods(ブラッズ)” のシンボル・カラーである赤を身にまとったリアルな奴らがローライダーに乗ってウェストコーストの道路を流すシーンは圧巻だ。
タイトルの「Sign Language」は「手話」という意味。聴覚が不自由な人が使う言語である手話だけど、馴染みのない人からすると、手話での会話は何を話しているのかわからないことが多いよね。実はストリートでもこの手話のようなコミュニケーション方法がある。それがギャングが仲間内で使うハンドサイン “ Gang Sign ”だ。またストリートのスラングなども他の人からするとわかりにくいものであり、仲間内だけで伝わる言語でもあるよね。つまりこの曲には、「オレらが使ってる言語、お前らごときにはわかんねぇだろ?」というストリートの熱いメッセージが込められてるんだ。
続いてはSaweetie & P-Lo「Do It For The Bay」!
Saweetie & P-Lo「Do It For The Bay(2024)」
We-west side, throw it up
ウェッサイ、サインを掲げな
カリフォルニア出身。サンディエゴ州立大学へ進んだ後、南カリフォルニア大学へ編入し、ビジネスとコミュニケーションを学んだという超インテリであり、ベイエリアをレップするラッパー、スウィーティー。同じくベイエリアを代表するラッパーであるP-Loと組んだ「Do It For The Bay」はサンフランシスコを拠点とするアメリカン・フットボールチーム「San Francisco 49ers」をフィーチャーした曲であり、ベイエリアのアンセムソング。日本のヒップホップシーンでもポピュラーなウェストコースを意味するハンドサインを掲げようぜってことだね。
ヒップホップ好きイングリッシュティーチャー TAROが送る「ラップで使われてるスラングの意味、ユナーミーン?」Vol.335のラストはJuicy Jの「My Niggaz」!
Juicy J「My Niggaz(2009)」
We throw up signs in the air, cuz it’s gangland
オレらが空に掲げるサイン、なぜならここはギャングランドだからさ
Three Six Mafia(スリー・6・マフィア)として、南部ヒップホップの草創期から活躍するレジェンドMC、ジューシー・J。彼はクルーとともにギャングサインを掲げる。なぜならその場所は彼のギャングのテリトリー、つまりギャングランドだからってわけだね。
【歌詞出典元】Genius
*訳は全て意訳です。
こんなスラングも知ってる?
番外編
カマラ・ハリス特集

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