年末年始で見るべきヒップホップ映画3選|ストリートヘッズのバイブル Vol.112

冬休みは映画を観て、ヒップホップナレッジを深めよう!

ライター:TARO

みんな文化ディグってる?
「ストリートヘッズのバイブル」では音楽や文化の知識を知ることができる映画や本を紹介していくよ!今回は年末年始のお休みでしっかりヒップホップナレッジを学べる映画を3作品紹介するよ!

①『スタイル・ウォーズ』

草創期のヒップホップカルチャーを学ぶならこの映画。
1980年代初頭のニューヨークで、黎明期の ヒップホップカルチャーをフィルムに捉えた伝説的ドキュメンタリーだ。

この映画の見所は何といっても当時のグラフィティ・ライターやダンサーたちへのリアルなインタビュー。

「グラフィティ界のゴッドファーザー」として知られるSEEN (シーン)や、コンピュータ・ロック・スタイルを生み出した片腕のライター、 KASE 2 (ケイス・ツー)、そして現在も世界のファンからプロップスを得るZephyr(ゼファー)など多くのレジェンドたちの若かりし頃の映像やインタビューが収められているんだ。

またダンスシーンからも伝説的ブレイクダンス・クルー、Rock Steady CrewのメンバーであるCrazy Legs(クレイジー・レッグス)が出演しており、今見ても半端ないフットワークとフリーズをかましてるよ。

②『8 Mile』

ご存知ヒップホップ界のスーパー・スター、エミネムの自伝的映画であり、世界にフリースタイルラップを広めた作品。現在日本でもフリースタイ・ラップバトルが一大ムーヴメントになっているが、『8 Mile』は間違いなくそのバトルカルチャーの原点となった一作だ。

映画の舞台は1995年のデトロイト。都市と郊外の間に走る道路である“8マイルロード”は、そのまま中産階級の白人と貧困層のアフリカ・アメリカンが住む境界線となっていた。

そんな街で無職でアル中の母と幼い妹と3人で、トレイラー・ハウスで暮らすラッパーの“B・ラビット”(エミネム)がラップバトルを通して、地元のシーンで成り上がって行く様子を描いた作品だ。

世界で最も知られるラップ・アイコン、エミネムの主演映画であることはもちろん、世界に衝撃を与えた圧巻のラップバトルシーン、そして何よりトレイラー・ハウスで暮らし、昼間は自動車のプレス工場で働いていた底辺の男、B・ラビットがラップというスキルで、自分の存在を証明しにいく姿は、観る者の心を勇気づける。

そしてそのストーリーは実際にどん底の状態から世界のトップスターに成り上がったエミネム自身のストーリーであり、明日を生きる力を与えてくれる最高のヒップホップ・ムービーとなっているんだ。

③『The Art Of Rap』

ラップという文化の本質を理解したいなら、必見の作品。ギャングスタ・ラップのパイオニア、アイス・Tが初監督したドキュメンタリー映画であり、アフリカ・バンバータやRUN D.M.C.などの草創期のレジェンドから、ドクター・ドレーやエミネム、スヌープ・ドッグなどの90年代、2000年代を代表するラッパー達にアイス・Tが自らインタビューを行い、ヒップホップのルーツとラッパーたちが大切にしているマインドを探り出していくという内容だ。

アイス・Tだから引き出せるラッパーたちのインタビューは、実際にラップやDJなどをしている人はもちろん、ヒップホップカルチャー好きならマストチェック。

この年末年始に映画を通して、ヒップホップナレッジを高めてみよう!

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