みんな文化ディグってる?「ストリートヘッズのバイブル」では音楽や文化の知識を知ることができる映画や本を紹介していくよ!今回取り上げるのはラップ・ヒストリーの解説書『ラップ・イヤー・ブック』。ラップ草創期から現代に至るまでの名曲を詳細に解説した一冊だ。今回は『ラップ・イヤー・ブック』を読むべき理由を5つあげて紹介していくよ!
『ラップ・イヤー・ブック』てどんな本?
全米でベストセラーを記録したUSラップの解説書。1970年代後半から現在まで猛烈なスピードで進化しつづけてきたラップの歴史を年毎の最重要曲の解説を通して把握できる。
取り上げられてる楽曲はシュガーヒル・ギャング「ラッパーズ・ディライト」からトゥパックの永遠の名作「ディア・ママ」、そしてドレイクをスーパースターの地位へとブレイクさせた「ベスト・アイ・エヴァー・ハッド」やケンドリック・ラマーに至るまでのラップの名曲を網羅。当時の時代背景を踏まえた詳細な楽曲解説で、ラップの奥深さを学ぶことができる名著。
『ラップ・イヤー・ブック』を読むべき5つの理由
①35年間に渡るラップの名曲の解説
『ラップ・イヤー・ブック』が素晴らしいのは、1979年のシュガーヒル・ギャング「ラッパーズ・ディライト」から2014年のリッチ・ギャング「ライフスタイル」に至る35年間のラップ・ヒストリーを1冊にまとめているところ。
草創期のアフリカ・バンバータやカーティス・ブロウ、90年代黄金時代のウータン・クラン、ノトーリアス・B.I.G.、トゥパック、2000年代のエミネム、50セント、カニエ・ウェスト、2010年代のドレイク、ケンドリック・ラマーなど歴史を作ってきたラッパー達の最重要楽曲を当時の時代背景を踏まえながら、丁寧に解説している、
まさにラップ好きのための教科書と言える1冊なんだ。
②カラフルなイラスト付き
『ラップ・イヤー・ブック』は35年間のラップ・ヒストリーを1冊にまとめた本とあって文章量も多い。
「ラップは好きだけど、文章をたくさん読むのはちょっと苦手かも…」て思う人もいるかもしれないけれど、そこは大丈夫。
文章をガッツリ読まなくて楽しめるように、各ページにはカラフルな挿絵が多く描かれている。
また各楽曲の紹介ページの冒頭にはその曲が「どんな曲?」で、「なぜ重要?」という点が短い文章でまとめてあるので、流し読みでも十分に楽しめるようになっているよ。
③リリックの図解
ラップファンの中にはUSラップの歌詞の意味を知りたいけど、正直スラングが多いし、比喩表現が難しくてなかなか和訳する気になれないって人も多いんじゃないかな?
それは日本のヘッズに限らず、アメリカのヘッズも一緒。ラップ独特の言い回しや比喩表現で特に初心者にはかなり難解だよね。
そんなヘッズのために『ラップ・イヤー・ブック』では、イラストを用いたリリックの図解 “インフォグラム” を使ってリリックを解説している。リリックに込められたメタファーを和訳とインフォグラムで理解することができるんだ。
④伝説のラップ・ソングの裏話
誰もが気になるのが楽曲制作の裏話。大ヒット曲に関わる逸話はヘッズならぜひ知りたい部分だよね。
『ラップ・イヤー・ブック』では年毎の最重要曲の裏話を当時のインタビューを元にしながら盛り込んでおり、その中には「えっあの曲って実はそうだったの!?」などという驚きの話も出てきたりする。ヘッズ同士での会話で盛り上がること間違いなしのネタをを見つけてみよう。
⑤反論も掲載されている
ヘッズ同士の会話で「Jay-Zのベストアルバムと言えば、やっぱり“The Blueprint”』だね」「いや違うよ、ファーストの“Reasonable Doubt ”でしょ」みたいな議論てあるよね。
『ラップ・イヤー・ブック』ではそんな討論を本の中で取り上げている。例えば、1993年の最重要曲にはウータンクランの「C.R.E.A.M」が選ばれてるのだけど、反論としてザ・ファーサイドの「Passin’ Me By」を挙げて、その理由を述べているんだ。
みんなも読み進めながら、自分のマイベストを考えてみるのも楽しいかもね。
ラップ好きならマストチェックの書籍『ラップ・イヤー・ブック』。夏休みが終わって会社や学校が始まるこのシーズン、通勤や通学時の1冊として読めば、ラップの知識が深まること間違いなしだ。
画像出典元:Abrams Image
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