DJ SHUNSUKEが選ぶ、DJ達の強烈なパンチライン集

2024年に公開したカルチャーキャリアリサーチ内で飛び出したパンチラインを一挙公開!

ライター:DJ SHUNSUKE

2024年もカルチャーキャリアリサーチをご覧いただきました皆様、ありがとうございました。
今回は年末の特別編と言う事で、2024年にインタビューをさせてもらったアーティストさん達の強く印象に残ったパンチラインを抜粋して自分の個人的な感想も踏まえながらご紹介していこうとおもいます。

「僕らが次の世代に伝えていくべきはカルチャーっていう部分だと思うんです。」(DJ JUSTY)
DJとして現場に立ちつつチキンオーバーライス専門店J’s Vendorを全国で展開するJUSTYさんの一言。後世に何を伝えていくべきか?という話の中で飛び出したパンチラインです。ヒップホップの4大要素と言われるものだけでなく、アメリカのカルチャーそのものを、もっと伝えていきたいという想いが込められています。

「そもそも日本の音楽はバラエティー番組と一緒になってて、テレビの枠から超えられていないというか。そこが変わらないと、日本のチャートは絶対に変わらないと思います。」(k LARK a.k.a. KOTA)
今後の音楽シーンについての話の中で出た言葉です。クラブDJ、バックDJ、製作活動も行いメジャーシーンでも活動を行っているからこそ感じる日本の音楽の大きな問題点を鋭く指摘しています。

「後輩が夢を見られるような結果をつかむっていうのが、自分のこれからやるべきことだと思いますね。」(DJ TIGU)
今後のクラブシーンについての話の中での一言です。日本のクラブ、そしてヒップホップシーンでの活動の中で、未来に対して責任を背負って活動している事が良く分かる言葉です。

「人への感謝を絶対に忘れちゃ駄目だし、ずっと謙虚であることをすごく意識してます。」(DJ K9)
華やかに見えるナイトクラブの世界ですが、結局は人間同士の付き合いです。こういう気持ちで人と接しているからこそ、K9さんは上京後も活躍を続けられているんでしょうね。

「家賃は¥42,000とかだったんですけど2畳くらいの間取りに住んでましたね。」(DJ KENMAKI)
上京当初は「活動のしやすさ」を最優先に考えてこういう環境で生活していた事もある、という驚きのエピソードでした。何も犠牲にせずに成功するというのは難しいですが、大きな決意を持って上京してきたことが感じられる一言でした。今の活躍も納得です。

「音楽を前提としていないブッキングは受けたくないです。」(DJ SAORI)
フィメールDJとして活動していく上で苦労した事、に対する回答です。音楽以外を切り売りしてDJの仕事を得たりする事は絶対に違う、という強いこだわりとDJの本質を追求するからこそ出た言葉だと思います。水着を着てくださいっていうようなパーティがあった事など、エグさのある話もかなり印象的でした。

「もっと音楽でしっかりと生活出来る人が増えるような手助けみたいなこともしていきたい」(DJ SHINOBU)
DJとは別に音楽レーベルのA&Rという顔を持つDJ SHINOBUさんらしい素晴らしい考え方だと思いました。個人主義であるべき部分が多いクラブの世界で、自分がしてきたことを次の世代にしっかりと伝えるべく活動しているからこその言葉だと思います。凄く個人的な感覚なんですが40歳前後でキャリアの長いDJさん達はシーン全体の事やカルチャーのあり方、伝え方について、深く考えている人が多い気がします。

「僕達が本気でやってきたことに価値があるのは絶対に変わらない」(DJ YUTARO)
今後のシーンについての話をしていた中での言葉です。DJの対価の低さ、評価に対して悩ましい部分はプロDJ全員が感じていると思います。それでも、努力して技術と知識、観察力を身に着けてきたDJ達の気持ちを代弁してくれました。この言葉を聞いたとき普通に感動してしまったのをよく覚えています。

「僕達はどこから来たのかって事です。そもそもクラブDJなんですよね。」(DJ RAM)
国内外のナイトクラブにとどまらず、プロスポーツチームの専属DJとしても大活躍を続けるRAMさんですが、自分の全ての根本は「クラブDJ」である事を話してくれました。様々な環境でDJし続けていても、自分が何者なのかっていうのを見失わずに活動する事がどれだけ大切なのか教えてくれています。

「自分の好きな事や続けたい事に対する想いを伝えておくことは大切」(DJ NAGISA)
ママとしての前例のない活動を続けるDJ NAGISAさんから、結婚を考える全国のフィメールDJに向けたひと言です。結婚や出産を機に、家族の理解を得られずにDJを辞めてしまう事がないように、パートナーと話し合う事の大切さを語ってくれました。「結局結婚相手も他人だからこそ、本気で想いを伝えて、本当に自分の大切な事を理解してくれないなら別れたって良いと思う。」というという強烈なパンチラインも飛び出しました。強い意志を持つことは大切ですね。

「自分自身に謎の自信がずっとあって。」(DJ REVOLVER)
どうすれば売れるDJになれますか?なんていう質問をいただいたことがあるんですが、当たり前に沢山の練習と経験が必要です。この二つは最低限必要で、さらにもう一つ必要なものがあります。それが「謎の自信」です。嘘みたいな話ですが、この自信がなければ超し烈なナイトクラブの競争社会の中では生き残れないです。REVOLVERさんの言っている事は物凄くシンプルですが、本当に大事な事なんです。勝負する心構えをキャリア初期から持っていたのが伺えました。

「DJの生かし方を考えないといけない。今ってまだ決まったパイを取り合っているようにも思えるんですよね。」(DJ SHIGEKI)
クラブにこだわることは大切ですが、DJというのはクラブでしなければならない、と固執しなくても良いと思います。クラブの数は限られているので、パイを取り合うだけじゃなく、DJに対する価値の見出し方や売り出し方をもっとしっかりと考えないといけないと改めて考えさせてくれるひとことでした。

「私は女性なので顔は勘弁してやるって、蹴りとかでしたけど。」(DJ FUSE)
DJ FUSEさんのキャリア初期におけるスパルタ教育時代のお話です。生半可な覚悟ではクラブDJは出来ませんが、この話には驚きました。一般的な社会では問題になるなんてもんじゃない話ですよね。ここまでされても、それでもDJをしたいと強い気持ちを感じる言葉でした。

「路地裏に行ったらナイフ突き付けられてお金取られました。」(DJ NALU)
ジャマイカへ3か月滞在した時の恐怖体験のお話です。ヒップホップやレゲエにはこういうストリートの危ない空気感が漂う楽曲はいくつもあり、それが実際に起きている事なんだと良く分かるお話でした。筆者もニューヨークには何度も滞在しましたがこういう恐怖体験はなかっただけに「油断しちゃいけない」という戒めにもなりました。

「私が見てきたように、先輩たちが紡いできた想いをどんどん繋げていけたらいいなと思うんですね。」(DJ ALISA)
この言葉は凄くうれしい気持ちになりました。私DJ SHUNSUKEもそれなりの期間クラブでDJをしていて、こういう気持ちを持ちながら活動してきました。自分より若い世代でこんな素晴らしい志を持って取り組んでいる人間がいる事は業界にとって大きな財産だと思います。ALISAさんの活動には今後も注目したいなと思っています。

いかがでしたか?
皆さん、キャリアの中で経験してきたことや、想いを語ってくださいました。
DJならではのお話もあれば、社会の中で役に立つような事もあると思います。気になった方は是非各DJさんのインタビューを読み返してみてください!
ご協力いただいたDJの皆さんありがとうございました!
来年も読者の皆様へ面白いインタビューをお届けできるよう頑張りますので、カルチャーキャリアリサーチをよろしくお願いいたします!

タグ一覧