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ヒップホップ好きのスポーツ選手や文化人のキャリアについて全4回に渡ってインタビューしていく「あの人も実はヒップホップ」。今月のゲストは、wackwack creative(ワクワク・クリエイティブ)代表の井川裕介(イカワ・ユウスケ)さん。純喫茶ならぬ「不純喫茶ドープ」や、まるで海外のような空気感が楽しい「BBQ on the building」など、懐かしさと新しさがミックスされた飲食店を通して注目を集めている。会社や店舗のネーミングからもヒップホップ好きが滲み出る井川さん。一体どんな人なんだろう?
前回の記事はこちら→ 『ラップスタア』に入りきらなかったエピソードを書籍へ。菊池謙太郎が手がけるインタビュー本の誕生秘話。
wackにdopeにbuilding
ヒップホップ感漂うネーミング

レペゼン :
本日はよろしくお願いします。まずは簡単に自己紹介からお願いします。
井川裕介 :
井川裕介と申します。出身は千葉県の浦安市舞浜で、今はwackwack creativeという会社の代表として、「不純喫茶ドープ」というお店と、ビルのルーフトップを活用したBBQ場「BBQ on the building」の運営をやっています。
レペゼン :
それぞれ店舗はどちらにあるんですか?
井川裕介 :
「不純喫茶ドープ」は、中野と上野の2店舗で、「BBQ on the building」は渋谷にあります。
レペゼン :
ありがとうございます。会社名や店名から、早くもヒップホップ的な匂いが漂っていますね笑
ぜひ後ほど詳しくお聞かせください。
井川裕介 :
了解です笑
あと、もう1つやっていることがあって、禅日本クリエイション株式会社という会社で、盆栽のプロダクトを扱うzen void.(ゼンヴォイド)というブランドも展開しています。
レペゼン :
おお!そちらも面白そうですね。
純喫茶から“不”純喫茶へ転生
ワクワクを生む斬新なアイデア

レペゼン :
wackwack creativeは、どう生まれてどんなことをされている会社なんですか?
井川裕介 :
はい。まず2014年に「REALBBQ(リアルバーベキュー)」という会社を立ち上げて、その名の通りBBQに関する事業をひたすらやっていました。はじめは、バンに機材を積んでお客様のもとへ出張してBBQ体験を提供するというスタイルで、そこからBBQ場やビアガーデンといった場所づくりにも力を入れていくようになります。

レペゼン :
出張BBQ、めっちゃ楽しそう!今はどういった事業になっているんでしょうか?
井川裕介 :
途中までは順調だったんですが、2020年のコロナ禍に入った途端、BBQ事業が一切できなくなってしまって。15店舗ほどあった店舗を一度全てを潰してゼロにしたんです。
レペゼン :
それは辛い…。
井川裕介 :
でも働いてくれているスタッフを解雇するわけにもいかないし、せっかくなら新しいことに挑戦してみようということで、「不純喫茶ドープ」というお店を始めました。そのタイミングで社名も「wackwack creative」に変更しました。
レペゼン :
2020年頃を機に形態もガラッと変わったんですね。「不純喫茶ドープ」はやや怪しげなネーミングですが、どんなお店なんですか?
井川裕介 :
長年使われていた喫茶店を居抜きで使っているお店なんですが、いわゆる純喫茶の定番メニューにアルコール、つまり不純物を加えているのが最大の特徴です。例えばクリームソーダやパフェにウイスキーとかテキーラをぶっかけたり笑

レペゼン :
それは大人なメニューですね笑
しかもありそうでなかった組み合わせですよね。
井川裕介 :
そうそう。意外とないんですよ。そこで店名にも、「不純物」や「やばい」という意味を持つスラングの「dope(ドープ)」をつけました。
日本の魅力を世界へ
盆栽ブランド・zen void.

レペゼン :
2025年から始められたzen void.とは、どういったものなんですか?
井川裕介 :
こちらは盆栽をドライ加工してプロダクト化していくという事業です。盆栽って海外からの人気が高いんですが、検疫の兼ね合いで植物や土は国を超えて運ぶことができないんです。
レペゼン :
聞いたことがあります。たしか生態系を守る目的があるんですよね?
井川裕介 :
そうなんです。だから盆栽も、鑑賞はできるけど、海外向けの販売はできないんですよ。そこで、生の植物にできる限り近いディテールのプロダクトを展開すると面白いんじゃないかと考えて、zen void.を始めました。

レペゼン :
写真を見る限りでは、普通の盆栽のように見えますね。かっこいいです。
“ワック”から“ワクワク”へ
ヒップホップ的逆転の発想

レペゼン :
少しお聞きしただけでも井川さんが幅広く活躍されていることがわかります。特にwackwack creativeの方は、ヒップホップ要素からの影響を感じますね。
井川裕介 :
たしかに、考え方だったり思考のベースみたいなところはヒップホップの影響を受けているかもしれないです。
レペゼン :
社名に「wack(ワック)」というスラングを入れられているのも、意図があるそうですね。
井川裕介 :
そうですね。wack、つまりもう役目を終えていたり、あまりいけてないとされているものに手を加えることで「ワクワク」するものに変換できるんじゃないかという考え方が根底にあるんです。
レペゼン :
おお!マイナスからプラスに転換するというヒップホップ的なスタンスというわけですね。ちなみにヒップホップは、いつ頃から聴き出したんですか?
井川裕介 :
高校生の頃ですね。NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDとSHAKKAZOMBIEから入りました。ちょうどその頃(90年代~00年代)って、メロコアとヒップホップがクロスオーバーしていたタイミングなんです。
【NITRO MICROPHONE UNDERGROUND – NITRO MICROPHONE UNDERGROUND】
レペゼン :
最近も90年代後半くらいの曲を聴くことが多いですか?
井川裕介 :
まあ、その年代も聴きますが、最近のアーティストも好きですよ。Sadajyoや$MOKE OG、NF Zessho、あとは舐逹磨もよく聴きます。
レペゼン :
まさにドープなアーティストが多いですね笑
では、ここ1年ほどで1番聴いていた曲を教えていただけますでしょうか?
井川裕介 :
それこそzen void.が始まってからめちゃめちゃかけてたのは、Budamunkの『Green Clouds』です。和なテイストのトラックが盆栽の世界観とも相性が良いので。
【Budamunk – Green Clouds】
レペゼン :
たしかに盆栽にぴったりな世界観ですね笑
BBQ事業に、大人な喫茶店に、盆栽…。ユニークなアイデアで幅広い事業を行っている井川さん。次回は、その生い立ちにフォーカスするよ!移住したオーストラリアで日常的に行っていたあることが、後の井川さんの人生を大きく左右することに……!?

