ダンスやるなら田舎か都会か?地元で活動し続けて見えた景色とは?

農家ダンサー・ノッポがオススメする海辺で聴きたい日本語ラップも紹介!

ライター:TARO

ヒップホップ好きのスポーツ選手や文化人にインタビューしていく「あの人も実はヒップホップ」。今月は山口県・下関市を拠点に農家ダンサーとして活動するノッポさんに4回に渡ってお話を伺います。
過去回はこちら→「サラリーマンとダンサーの両立、そしてダンスの開花」

農家ダンサー・ノッポが考える地方の魅力とは?

レペゼン:
ノッポさんはずっと地元の山口県で活動されているということで、地方で活動することの良さを教えてください。

ノッポ:
やはりゼロから種を蒔いて文化を育てれるところですかね。
例えば大都市や地方都市はしっかりと歴史がある土地が多く、とても素晴らしいことだと思うんですが、そういう伝統があるがゆえに動きにくくなる場面もあると思うんですよ。

レペゼン:
確かに。すでに価値観が作られてしまっている部分はありますね。

ノッポ:
そうなんです。それがまた都市部の良さでもあると思います。
ただ僕はやっぱ0→1の人間なんです。黎明期に輝くタイプの人だと思ってて。その代わりそれ以外の世界線ではポンコツなんですけど笑
そういうタイプの人ほど、ローカルでは種をまける存在になれると思ってます。

レペゼン:
なるほど。
ある意味まき放題ですもんね。

ノッポ:
そうそう。都会にはもう大木があるじゃないですか。
となると、新しく種をまいても大木の影に隠れて、日が当たらないことがあると思うんですよ。田舎はもうめちゃめちゃ日光が当たるんで笑

レペゼン:
確かに笑

ノッポ:
その代わり強風が吹いても守ってくれるものがなくて、時々倒れちゃうこともあるのですが笑
ただ自分が種をまいて、それがしっかり成長していく過程を見れるのはローカルの楽しさですね。

若手ダンサーの目標「KANMON DANCE WAVE」とは?


書道家・万美さんによる公式ロゴ

レペゼン:
ノッポさんが主催されてるダンス・イベントについて教えてください。

ノッポ:
関門エリアで自治体や民間企業と連携しながら「KANMON DANCE WAVE」というイベントをやっています。若い世代のダンサーの新たな目標になる場所、同じ目標に向かって頑張る仲間に出会える場所を作れたらと思ってますね。

レペゼン:
素敵ですね!

ノッポ:
人間って1人の力では弱いので仲間やライバルがいないとなかなか目標を達成できないと思うんです。ダンスを辞めようとした時に、ライバルを見て「負けたまま終われない」とか、仲間を見て「あいつもまだ諦めてないな」とか思って踏ん張ったらきっと奇跡が起きるんじゃないかなと思って。

レペゼン:
ノッポさんも10年近く勝てなかったけど、諦めずに続けて開花されたわけですもんね。

ノッポ:
そうなんです。
一時期毎週出て、毎週負けてましたからね笑
本気で出て毎週負けてたので。

レペゼン:
その経験がダンサーとして、そしてレモン農家として活かされていることはありますか?

ノッポ:
めちゃくちゃありますね。
僕は多分その辺の人間より人生で本気で負けた回数が圧倒的に多いんです。でもそれが今自分の糧になってますね。
今は農家として個人事業主でやってるんですが、当然負けはいっぱいあるわけじゃないですか。

レペゼン:
レモンの開発も失敗が多いとおっしゃってましたよね。

ノッポ:
そうなんです。ただ僕の場合は本当にたくさん負けてきたことが財産ですね。
夢を現実にするためのイロハをダンスに学ばせてもらったので、今も負けを繰り返しながら最後に思い描く景色を現実にすることができてますね。もちろん1人の力では無く仲間の支えがあってこそです。

レペゼン:
なるほど。負けてきたからこそのマインドですね。

ノッポ:
そうですね。それも含めて本当にダンスからは多くのことを学んだと思ってます。なので地元の若い子たちにもそういう経験をして欲しいんですよね。「KANMON DANCE WAVE」はそういう気持ちでやってますね。

豊浦町でチルする時に聴きたい「NINGEN State Of Mind」

レペゼン:
今回は地元の方にオススメしたい一曲を教えてください。

ノッポ:
僕が暮らしてる山口県の豊浦町はすごく豊かな海がある町で、海は沖縄みたいに綺麗ってよく言われます。だからスッゴイ合うのがRITTOさんとOlive Oilさんの「NINGEN State Of Mind」ですね。

レペゼン:
確かにすごく海辺に合いそうですね!

ノッポ:
そうなんです。
この曲を聴きながら見る地元の海辺がすごく良くて。

レペゼン:
どうやってこの曲を知ったのですか?

ノッポ:
師匠のMajecstifc-5(マジェスティック・ファイヴ)のMAL(マル)さんが薦めてくれて、それから好きでずっと聴いてます。
たまたまその後、Olive Oilさんに個人的にお会いする機会も会って。余計にこの曲が好きになりましたね。

レペゼン:
良いですね!
なぜ地元の方にもおすすめしたいのでしょうか?

ノッポ:
この曲は豊浦に暮らす人が自分の街の景色を見たときに、なんか良い気持ちになれる曲だと思ってて。
やっぱ僕は豊浦で生まれてこれからここでも生き続けるんで、やっぱこの曲が一番しっくりくるんですよね。

レペゼン:
地元ではレッスンなどはされているのでしょうか?

ノッポ:
やってますね。nacayociっていうチームで嫁と二人でやってるので、nacayociダンス教室という教室を豊浦町でやってます。
あとは下関市内とかでもたまに教えたりとかもしてますね。どちらも初心者の方向けなので、ダンスに興味がある方は気軽に遊びにきてもらえればと思います。

レペゼン:
ノッポさんのレッスンであれば、楽しくダンスを学べそうですね!
この度は本当にありがとうございました!

ノッポ:
ありがとうございました!

プロフィール

  • ノッポ

    ノッポ

    農家ダンサー。下関市豊浦町出身。高校卒業後ストリートダンスのジャンルの一つ、ロックダンスに魅了され、ダンサーとしてのキャリアをスタートする。確かな技術に裏打ちされたボディコントロールと弾むようなグルーヴ、そして音楽に対しての愛を感じる丁寧な音取りとステップが観る者の心をファンキーにさせてくれる唯一無二のストリートダンサー。 現在は山口県下関市で関門海峡初の国産レモン「海峡レモン」の育成・ブランディングを行なう傍ら、豊浦町を拠点にダンスレッスンや未経験者に向けたワークショップを行うなど、ロックダンス、ソウルダンスの普及活動を行っている。

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