TKda黒ぶち × WINGZERO 【後編】｜Cross Street
急速に進むヒップホップの大衆化に二人は何を思うのか？
「ニューヨークの地下鉄で見たあの光景を日本でも見れるように」
TKda黒ぶち：
WINGさん的には、ブレイクダンスはどんな風になって欲しいですか？
WINGZERO：
1個目は野球とかサッカーみたいな身近な存在になりたいですね。うちの父親とかよく野球を見て「あいつのピッチングは何とかだよ」とか野次言ってんすよ。「お前何様だよ」とか思うんですけど、そういう人がブレイクダンスでも増えてほしいです。
あとは一過性なものにならないようにしたいです。「オリンピックの時は流行ってたよね」じゃなくて、ちゃんと興行にしていきたいですね。当たり前に学校の部活にブレイクダンス部があって、みんなが見て楽しいって思える1個のエンタメの選択肢に入り込みたいなと。
自分個人の目標としては、まだちゃんと現役でダンサーとして頑張りたいし、チームとしても頑張りたいっすね。TKさんはラッパーとして何か目標はありますか？
TKda黒ぶち：
僕はヒップホップカルチャーのポピュラー化を目標の一つに掲げてますね。
やっぱり音楽ってそこに楽しさもあるし、何よりヒップホップには救いがあるという所が絶対に大きいキーの一つだと思うんで。みんな何かしら悩みを抱えているもんだと思うし。
みんなのネガティブをポジティブに変えられるような要素がヒップホップにはあると思っているので。
WINGZERO：
間違いないですね。
TKda黒ぶち：
そのために自分の音楽作品のプロダクションでも、ヒップホップの人じゃない音楽家とディスカッションを重ねて、中立のものを作って毎月リリースしていったりしてます。来春にも作品が出るんですけども、そういった実験を重ねていく中で、音楽ジャンルとしてまず外に認知されるというところを目標にしてますね。
その先には、やはりヒップホップのポピュリズム、本当にニューヨークの地下鉄で見たあの光景が日本で見れるようにしたいなと。
もう結構増えてきていると思うんですけれども、朝のラッシュアワーで、モチベーション上げる為にヒップホップを使っているとかが当たり前になるぐらいの社会になっていってほしいなという意志を込めて活動していきます。
今回の対談を終えての一言
TKda黒ぶち：LOYALTY（誠実さ、忠節、忠誠 ）
WINGZERO：楽しめ！
ラッパー、ブレイクダンサーとしてのシーンの多くのバトルを戦ってきた二人のクールな対談。編集部一同B-BOYマインドがくすぐられまくりでした。二人が考える「ラップバトルとブレイクダンスバトルのバトル論」を知りたい人は次のリンクをご覧ください。
プロフィール
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TKda黒ぶち
春日部のダテじゃないメガネの異名を持つRapper、Timeless Edition Rec.代表。 フリースタイルダンジョン3代目モンスター。2005年からマイクを握り今日現在に至る。 2015年末に1stアルバム「LIFE IS ONE TIME,TODAY IS A GOOD DAY.」、2018年に2ndアルバム「Live in a dream!!」、2019年にはキャリア初のEP「Good Morning EP」をリリース、2020年５月には日本のHIPHOPシーンを代表するプロデューサー陣を招き3rdアルバム”Don’t Let the Dream Die”をリリース。 また、日本初のHIPHOP専門ラジオ局”WREP”にて毎週月曜20時から放送されている”Timelessチャンネル”のパーソナリティーを務める。
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WINGZERO
日本が世界に誇るトップ・B-Boy。ブレイクダンスチームFOUND NATION（ファウンド・ネーション） のコアメンバー。基礎力の高いフットワークに加え、コミカルかつスタイリッシュなダンススタイルはジャンルを超え多方面のダンサーに支持されている。 オランダで毎年行われているブレイクダンスの世界大会・IBEのフットワーク部門で2012年・2013年と二年連続で優勝。2016年にはFREESTYLESESSION WORLD FINALの3vs3部門にメンバーのRYO-FLOW,ISSEIと出場し、日本人CREW初優勝を成し遂げた。現在は株式会社FNMDの代表として、ダンサーのマネジメントやキャスティングを行う他、YouTubeチャンネル「FLAVAJAPAN - ブレイクダンス TV -」のプロデュースを行なっている。
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