レペゼン:
では次に、ストリートについて。BULLさんにとってストリートの定義とは?
BULL:
やっぱり他人からのプロップスだね。絶対そうだね。
どんなけクズでもさ、他人からのプロップスがあればすげーやつっていうか、そいつがストリートかどうかは他人が決めることだと思う。
だから、TAC3くんもちょーストリートだと思うし、MONCHIもストリートだと思うし。MONCHIなんて結婚してラーメン屋やってって、ちょーストリートじゃない?
ストリートファッション着て、インスタばっかやっててもそれはストリートじゃないと思うな。「いいね」じゃないよね。笑
やっぱクラブにいることが多いし、出が小箱ってのもあるし、余計そう思っちゃうことはあるよね。名前だけで、高いギャラもらって、全然客上がってねーじゃんみたいな。そういうのも見てきたから。
やっぱり呼ぶ側とか、他人からのプロップスが大事でしょ。just a buisnessじゃない感じ。
レペゼン:
プロップスは絶対大事ですね。
BULL:
クラブでの立ち振る舞いって結構見ちゃうんだよね。
有名人がいっぱい来たイベントとかでも、客はめっちゃ入ってるかもしれないけど、そいつらが普段来ない間にも、このクラブを守ってる人がいるわけじゃん。
照明代、Wi-Fi代、それを捻出してるのはバー売りだし、普段から遊びに来てる人だし、その普段から来てる人たちを集客して盛り上げてるのは、俺らだし、オープンのDJもそう。そこは、みんな自信持っていいと思う。
そう言う意味では仮に俺に何百万人みたいなフォロワーがいても、そこに還元できないと意味ない。
だから、俺の目標としては、超ヒット曲のある、現場に理解のある、MCもできるラッパーだね笑
レペゼン:
ただ、実際プロップスをキープし続けるのも大変ですよね?
BULL:
売れて現場来なくなる人もいるけどね。全然いいんだけど。だったらもっと現場をうまく使ったらいいのにって思っちゃう。もったいないよ。
いやらしい話、売れてからも現場出入りしてたら、みんなからリスペクトを集められる動きをできるはずなのに。だから、パッと売れちゃった人ほど、そういうところが欠けてる。っていう感じはするね。
レペゼン:
そうやって現場で活動し続けるにあたってライバルはいますか?
BULL:
うーん。いないかなー。俺あんまり誰かをライバル視しないかなー。
仲良いか、興味ないかのどっちかだね。そういう意味では、意外と冷たい人間なのかな。笑
レペゼン:
冷たいと言うか、はっきりしてて、潔いです!
長年クラブの現場にいて悔しい思いをしたことはありますか?
BULL:
HAZARD(ハザード)がなくなったこと。やっぱり。
あとは…。ストリートで知識って大事じゃん。あの曲出るらしいよとか、あの服はここで売ってるよとか。
そうゆう情報交換って大切だと思うんだけど、自分の知識の足らなさとかで恥をかくことかな。MCやってて、DJに「ごめんね!この曲わかんないよねー」とかって言われた時とか、マジ悔しかった。
あとは、昔だけどDJ CELORYさんがDJしてる時にMCやってて言われたんだけど、「うるせー」って言われた時。笑
まあそん時は俺も、「イェー!」とか「ヘイヘイ!」しか言ってなかったんだけどね。笑
言われて「こわー!」ってなっちゃって、喋れなくなっちゃって。笑 「俺、喋ったらうるさくなっちゃう?何喋っていいかわかんない!」みたいな。
でもそういう悔しい思いもしながらもまだ一緒にやらせていただいてるし、逆にそのうるさいのがいい!っていう風に裏返るタイミングもあると思うし、そのあとどこまでやりきるかが大事だと思いますね。
BULL
Instagram:bullmatic
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