レペゼン:
ここからは生い立ちや経歴についてもっと深く掘り下げてお話を聞かせていただきたいと思います。
幼少期の頃はどんな子供でしたか?
勅使川原大地:
小学校ぐらいまではやんちゃでしたね。
レペゼン:
「やんちゃ」について具体的なエピソードなどは何かありますか?
勅使川原大地:
なんだろう。授業中もずっとBMXの雑誌を見てました。英語読めないのに頑張って英語読もうとしながらずっと見てました。今でもあまり読めないですけど。笑
レペゼン:
その頃から周りにもBMXやってる子がいたんですか?
勅使川原大地:
僕がやり始めて、それから一緒にやるようになった子は何人かいました。
レペゼン:
やろうぜみたいな感じで誘ったんですか?
勅使川原大地:
そうですね。近所の子とかもみんなガッツがあってチャレンジ精神が強かったので一緒に乗ってました。
レペゼン:
一緒にやる子達がいるのは良いですよね。
初めてBMXに乗ったのはいつだったんですか?
勅使川原大地:
5歳の時ですね。その頃はBMXってよりは普通の自転車の感覚で乗ってました。ただお父さんもBMXをやっているので、必然的にスケートパークとかに連れて行ってもらい、色々と真似をして自分なりにはクルージングをしているイメージで乗ってましたね。
レペゼン:
小学校の前からもう乗っていたんですね。
勅使川原大地:
それから14歳ぐらいの時に熱が入ってで本気で練習し始めました。
レペゼン:
14歳の時に本気になったきっかけは何があったんですか?
勅使川原大地:
当時はまだキッズライダーも僕ともう一人ぐらいしか日本にいなかったので国内ではフィーチャーされるようになって、世界大会で韓国に行ったんですよ。その前後には、「頑張れば勝てる!」と思った時も重なって、頑張って練習するようになりました。
レペゼン:
14歳で本気になってから初めてタイトルを手にしたのはいつですか?
勅使川原大地:
初めてではないですけど一番大きくて嬉しかったタイトルは、東京ドームシティでやった『G-SHOCKリアルタフネス』っていう完全招待制の大会で優勝した時ですね。
レペゼン:
それは何歳の時ですか?
photo by hikarufunyu
勅使川原大地:
17、18歳ぐらいの時でした。ドームなので室内の大会で、ジャンベの音が鳴り響いていたりしてアドレナリンが出て楽しい大会でした。
レペゼン:
想像するだけで楽しそうですね!!その後から今日までは順調にきたんですか?
勅使川原大地:
その後は怪我が続いてしまって、だんだんとライディングスタイルも変わっていったって感じですね。
レペゼン:
怪我はどこをやったんですか?
勅使川原大地:
足首を2回折って、脳挫傷もやりました。
レペゼン:
うわーすごい。
勅使川原大地:
でも人間治るので大丈夫です。笑
レペゼン:
強いですね。笑
勅使川原大地:
結構人間って強いですよ。笑
レペゼン:
足首が折れるのはまだ想像できるんですけど、脳挫傷って頭から落ちてって事ですか?
勅使川原大地:
頭打ってなんか痛いなとは思ってたんですけど、そこまで気にしていなかったんですよ。でもひどくなってきたので病院に行ったら脳挫傷だって言われたので少し安静にしとこって。
レペゼン:
そんな軽い感じで大丈夫だったんですか?笑
勅使川原大地:
頭なので治療法がなかったので。笑
だからしばらくは運動するのはやめとこうかってぐらいでした。
レペゼン:
あーそういう事ですね。でもそういうの聞くと怖いですね。
勅使川原大地:
だからちゃんとヘルメットしないといけないですね。
レペゼン:
そうですよね。
勅使川原大地:
みんなヘルメットした方が良いっす。笑
レペゼン:
いいアドバイスですね。笑
その大きい怪我をしたのが何歳ぐらいの時ですか?
勅使川原大地:
18~20歳ぐらいまで少し続きましたね。
レペゼン:
G-SHOCKの大会で優勝して上がったけど、そこから落ち込んでしまった時期があった訳ですね。
勅使川原大地:
しばらくはそうでしたね。
レペゼン:
その苦しい時期を乗り越えてからはどういう気持ちでやってこられたんですか?
勅使川原大地:
それまでは大会をメインにしていたんですけど、その時期に大阪のユニバーサルスタジオで一年間ショーをやらせてもらっていたので、「大会で勝つ」というよりは「ショーとして魅せる」って事をやってました。
レペゼン:
それで大阪にいるんですね!!「魅せる」ってのは具体的にどんなマインドになるんですか?
勅使川原大地:
BMXをはじめエクストリームスポーツってそもそも乗ってるだけで楽しいと思うんですよ。それが理由で始める人が多いですし、僕自身もそうだったので。勝つという視点じゃなくて、そもそもの楽しみを広げれるような発信をもっと出来たらなという思いでした。
レペゼン:
BMXを楽しむ。原点回帰ですね。
勅使川原大地:
とはいえ、その後にオリンピックの開催が決まったので、それに向けてポイントを取りに行ったり、練習のためにという事で世界大会を色々と回ったりという活動もしてました。
レペゼン:
なるほど。
勅使川原大地:
ただ…
日本代表の中村輪夢は昔から一緒に乗っているので良く知っているんですが、やっぱりセンスも良いしすごく上手いんですよ。彼を抜く事が出来ずオリンピック出場は叶いませんでした。
今は選手とは違う形でオリンピックに携わらせて頂いています。
レペゼン:
なるほど。やっぱり競技として上を目指す事と、ストリートで楽しむ事では違う軸なんですよね?
勅使川原大地:
基礎としては「BMXを楽しむ」って事が一番だとは思います。ただ、表彰台を狙いに行くのであれば、楽しむという域を越えてしっかりとしたトレーニングが必要だと思います。自転車と体を使って横に2回転、3回転とか複雑な動きがあるのでトレーニングしないと怪我にも繋がりますね。
レペゼン:
トレーニングには筋トレとかも含まれるんですか?
勅使川原大地:
練習にプラスで筋トレや体幹もやりますね。あとは海外に行ってレベルの高いライダー達と乗るといった経験も必要だと思います。
レペゼン:
やっぱり大会で勝つ事を目指すとなると、遊びや楽しさだけじゃなく厳しいトレーニングも必要なんですね。
勅使川原大地:
そうですね。
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