伝統的な和彫りからヲタトゥーまで / Aki – Diablo Art –

転職を繰り返した末に辿り着いたタトゥーの道

ライター:レペゼン君


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数多くのメディアに取り上げられ、蜷川実花やJP THE WAVY、LEXなど多くの著名人にタトゥーを彫った経験を持つAki。

アメリカでのコンベンションや、ヲタトゥーイベントにも精力的に参加する彼は、和彫りはもちろん、トラッドからアニメにポートレート、グロテスクで悪魔的なキャラクターまでジャンルを問わず高いクオリティの作品を残し続けている。

10代から働き始めるも、仕事が長く続かず転々としていた彼が、タトゥーアーティストになることを決意し、二代目梵天一門の門を叩くまでの過程には意外な事実があった。「絵に関わることで食べていきたい。」そう語る彼が、なぜタトゥーアーティストを選択し、入門したのか、その意外なきっかけと彼の人生に迫る。

レペゼン:
自己紹介をお願いします。

Aki:
Akiです。横浜生まれの45歳です。

レペゼン:
休日は何をして過ごしていますか?

Aki:
釣り、ゲーム、家族と過ごすことかな。あとはバンドだけど、コロナでやってなかったですね。最近ちょっと復活したかな。

レペゼン:
ちなみに何系のバンドですか?

Aki:
ハードコアでベースやってます。

レペゼン:
釣りは何釣りをされるんですか?

Aki:
ブラックバスですね。

レペゼン:
そこに大きい水槽もありますけど、熱帯魚も好きなんですか?

Aki:
熱帯魚はそんなに。この水槽はお客さんにもらって、昔は色々飼ってましたね。
その水槽くれたお客さんが、来る度に熱帯魚を色々持ってきてくれてたんですけど。今はあんまりいないですね。

レペゼン:
そうなんですね。
今は何がいるんですか?

Aki:
今はガーがいるね。

レペゼン:
肉食系ですね。家族構成を教えていただけますか?

Aki:
奥さんと娘が2人。中3と小4です。

レペゼン:
思春期ですね!反抗期とかありますか?

Aki:
ややありますけど、口が生意気なぐらいで。まだましです。

レペゼン:
ややあるんですね。笑
タトゥーアーティスト歴は何年ですか?

Aki:
たぶん20年くらいかな。あんまり覚えてないです。

レペゼン:
現在の所属スタジオを教えてください。

Aki:
Diablo Art(ディアブロアート)です。

レペゼン:
Diablo Artのメンバーは何人いるんですか?

Aki:
あと3人います。

レペゼン:
では、一番最初はどこかに所属して修行をされたのか、独学で学んだのかどちらですか?

Aki:
独学ではやらずに、入門がスタートですね。

レペゼン:
その時はおいくつでしたか?

Aki:
それが良く覚えてないんですけど、たぶん21~23歳ぐらいだったと思います。

レペゼン:
その前は学生ですか?

Aki:
中学出てから働いてましたね。

レペゼン:
そうなんですね!
では、修行した一門について教えてください。

Aki:
二代目梵天一門ですね。今も一門なんですけどね。

レペゼン:
それも横浜ですか?

Aki:
大和市ですね。

レペゼン:
なぜその一門に入ろうと思ったんですか?

Aki:
まぁ、近かったからです。それで電話したらいいよって言われて。

レペゼン:
電話で聞くんですね!

Aki:
当時タトゥー雑誌のバーストに広告が載ってて、そこから近くでいけそうなところに電話したって感じですね。昔はあんまりスタジオ自体なかったんで。

レペゼン:
今みたいに色んなアーティストがいるって訳じゃなく、各所に一門があったって感じですよね。

Aki:
そうですね。

レペゼン:
なぜタトゥーアーティストになろうと思ったんですか?

Aki:
色々仕事を転々としたんですけど、続かなかったってのが一番じゃないですかねー。

レペゼン:
中学卒業してから仕事は転々としてたんですか?

Aki:
そうですね。仕事が一年以上続いた事がなかったです。

レペゼン:
そうだったんですか!

Aki:
小・中学校の友達で長田悠幸って漫画家がいて、ちばてつや賞を取った奴がいるんですよ。そこに漫画ありますけど。

レペゼン:
すごいですね!

Aki:
中学で自分はグレて、そいつは一緒に遊んではいたんですけど、グレずにデザインの専門学校に行って、漫画を描いて応募してたんですよね。
それで賞を取って。その後に、ご飯おごってもらって話してる時に、自分はプラプラしてたんで差を感じたんですよ。小学校の時は一緒に絵を描いてたのに、この差はなんだって。笑

レペゼン:
自分は仕事が続かないのに、同級生は漫画家として頑張ってるってところにギャップを感じたんですね。

Aki:
ど底辺までいきましたから。

レペゼン:
でも、Akiさんも昔から絵は描いていたって事ですよね?

Aki:
描いてました。落書きみたいなものですけど。

レペゼン:
それは漫画とかですか?

Aki:
漫画じゃなくてイラストとかですね。まぁ、でも落書きですよ。

レペゼン:
子供の頃から絵は好きだったんですね!

Aki:
好きだったけど、まぁ食べてけないじゃないですか?
それで水商売やってて、店長が金を持ち逃げして店が潰れて、これからどうしようってなったんですね。その前後も色々あるんですけど…長くなっちゃうな。笑

レペゼン:
でも、その幼馴染の活躍が最初のきっかけなんですね!

Aki:
そうですね。19歳の時に一度タトゥーアーティストになろうとしたんですけど、その時はやめました。暴走族とかやったあとだし、もう不良っぽい事は嫌だったんですよ。

レペゼン:
なるほど!まぁ、一門に入るとなるとそういう怖いイメージはありますね。

Aki:
そうですね。
でも、そうは言っていられないから22歳ぐらいで、奥さんとかに相談して。その時にやった方がいいよって言われたのが大きかったです。

レペゼン:
その時は好きな絵と絡んだ仕事が良かったんですか?

Aki:
自分がいっぱい入ってたし、顔とかにも入っててまともな仕事もできない感じだったんですよ。
まぁ、絵もタトゥーも好きだったし、周りもやればいいじゃんって言ってくれてたんですけど。当時は本当に厳しい社会で、ヤクザみたいな世界だったから、嫌だなーとは思ってたんです。

レペゼン:
ちょっと近寄り難い世界って感じですね。
Akiさん的には普通の仕事がしたいんだけどって葛藤があったんですか?

Aki:
普通の仕事はしたくないですね。そもそも働きたくなかったんで。

レペゼン:
まず、働きたくないってのが前提なんですね。笑

Aki:
働きたくはないですね。笑

レペゼン:
みんな働きたくないですよね。笑

Aki:
できる仕事って言ったらガテン系か水商売ぐらいだったんで。学歴もないですし。

レペゼン:
なるほど。
では、仕事をしていてどういう時にやりがいを感じますか?

Aki:
やりがいとかあんまり感じないですねー…

レペゼン:
今までに色んな仕事をやってきて、他の仕事と比べてやりがいを感じるって事もないですか?

Aki:
まぁ、辞めようと思った事もないんで、自分に一番合ってるとは思います。
ただ、他に何もないからってのが大きいですね。

レペゼン:
20年間やってきて辞めようと思った事は一度もないんですね。

Aki:
それはないですね。他にできないし、続かなかったんで。

レペゼン:
仕事で心掛けている事はなにかありますか?

Aki:
ないかな。笑

レペゼン:
ないんですか?笑

Aki:
でも、あんまり変なのはやりたくないなってのは思ってます。

レペゼン:
変なのってのは?

Aki:
ダサいものとか。後で自分で見て萎えるじゃないですか?

レペゼン:
後で見返してダサいって思うものは、彫りたくないって事ですね。

Aki:
ダサいものは彫りたくないけど、自分で彫って納得できる作品もそんなにないですかね。

レペゼン:
それはお客さんの要望と自分の彫りたいものがあってないって事ですか?

Aki:
んー、そういう感じなんですかね。デザイン的に納得いくものというか。

レペゼン:
自分が彫りたいものと合致する事があまりないって感じなんですかね?

Aki:
あんまりないですね。
たまに良いのもあるけど、ほとんどはああして、こうしてくれって言われて何か付け足したりすることが多いですね。
えー、それはない方が良いのに…って思うこともありますし。

レペゼン:
なるほど。
逆に、完全にAkiさんにお任せしますって言う人もいますか?

Aki:
いるけど、本当に少ないですよ。
だいたいお任せします!って言われて描いた後に何か言われますね。
例えば、90%ぐらいまで描いた後に「いや、それはちょっと…」って言われたり。
だったら最初に何を彫りたいか言ってくれよー…って思いましたね。笑

レペゼン:
なるほど。笑
そういう事もあるんですね。

Aki:
あります。
普段はそういうデザイン起こしてからの大幅な変更が嫌で、事前に聞くんですけど、この時は、聞かなかったんですよ。

レペゼン:
そうしたら大どんでん返しになっちゃったんですね。

Aki:
そういうこともありますよ。笑

レペゼン:
では、最近ではタトゥーアーティストの数もかなり増えましたが、そんな中でAkiさんご自身が考えるDiablo  Artの特徴や強みはなんだと思いますか?

Aki:
よく分からないんですけど、今はアニメなるんですかね。
本当はそういうつもりはなかったけど、そういう感じになってきてますよね。

レペゼン:
結構そういうお客さん増えてますか?

Aki:
客数が増えてるって言うか、ある一定数はいるけど…
新しい団体が来て、ザーッと過ぎ去っていくってイメージですね。

レペゼン:
それは流行りのアニメのサイクルに乗ってるって感じですか?

Aki:
それもありますね。まぁ、ヲタクの人は多いけど、ヲタクの人でもアニメ彫らない人もいますし。
ヲタクの中でもガチヲタみたいな人から、そういう見た目じゃない普通の人まで色々いますからね。

レペゼン:
あ、いわゆるガチヲタっていう人もここにくるんですか?

Aki:
全然来ますよ。笑

レペゼン:
勝手なイメージで、身なりは普通だけど、アニメが好きって人が来るんだと思ってました!

Aki:
そういう普通の感じの人もいますし、いわゆるガチヲタみたいな人もますよ。

レペゼン:
ネットで見つけて来るんですかね?

Aki:
そうだと思いますよ。

レペゼン:
ここのスタジオにそういったガチヲタの人が来てるって、ちょっと想像できないです。

Aki:
結構いますよ!

レペゼン:
そういう人が来て、Akiさんが彫ってる最中ってどういう会話するんですか?笑

Aki:
やっぱりアニメとかゲームの話が多いですかね。
今期何見てる?とか、なんか面白いのありますかー?とか。最近だと馬娘が一番面白いよねーとか。笑

レペゼン:
ヲタクなの?っての聞いたりはしますか?

Aki:
むしろそれは、お客さん自身がヲタクだって豪語してるから聞くまでもないですよ。笑
マウント取られることもあるくらいですし。笑

レペゼン:
ヲタクの知識でですか?笑

Aki:
そう、マウント取られるんですよ。笑
最初の頃は、マウンティングされてるなーって思ってましたけど。

レペゼン:
タトゥー彫ってる最中にも関わらず、マウンティングとられるんですか?笑

Aki:
そうです。笑

レペゼン:
それ面白いですね。笑
では、タトゥーアーティストの仕事をしていて一番辛かった事はなにかありますか?

Aki:
一門にいた頃の「かわいがり」かな。笑

レペゼン:
そういうのあるんですね!

Aki:
あんまり言えないけど、ありましたね。

レペゼン:
その頃は住み込みでやっていたんですか?

Aki:
住み込みか通いかは選べて、自分は家近かったから通いでしたね。原チャリで15分くらいだったんで、毎日通ってましたね。

レペゼン:
かわいがりっていうのは言える範囲で結構なんですけど、具体的に言うとどういう事だったんですか?

Aki:
んー、まぁ色々。笑
パシリとか色々ありますね。

レペゼン:
勝手なイメージですけど、「一門」って聞くと怖いイメージがありますね。

Aki:
そうですねー。昔の昭和の感じで。
普通に怖い人だったんで。

レペゼン:
じゃあ、今はもうだいぶ変わったんですね。

Aki:
まぁ、自分が修行してた頃とはだいぶ変わってるんじゃないかな。

レペゼン:
そうなんですねー!

Aki:
時代がそういうスタイルじゃなくなってきてるってのもあるだろうし。

レペゼン:
日本もだいぶ変わったんですね。

Aki:
昔なんでね。今はないと思いますよ?

レペゼン:
いかにも昔の日本というか。上下関係が厳しい社会だったんですね。
では、今まで彫った著名人の方はいますか?

Aki:
一番有名なのは蜷川実花さんかな。でも、だいぶ昔だけどね。

レペゼン:
それは蜷川さんだって知ってて彫ったんですか?

Aki:
彫ってる最中に、あの『さくらん』って映画の話になって。
まだ公開前だったから、誰が出るんですかーって聞いたら、菅野美穂やら土屋アンナが出ますって言われて。
え、すごい!ってなりましたね。笑

レペゼン:
なるほど!
そこでようやくすごさを理解したんですね。笑

Aki:
今度映画やるんで来てくださいって言われて、チケットは届きました。

レペゼン:
そんなエピソードがあったんですね。笑
Webサイトに実績として載ってたんで、いつか聞こうとは思ってたんですけど。

Aki:
あとはラッパーが来てますね。

レペゼン:
なるほど。たくさんいらっしゃいますね!

Aki:
話変わりますけど、終始こんな感じで記事大丈夫ですか?笑

レペゼン:
そこはこちらで何とかします。笑

Aki:
だいたい毎回こんな感じで取材されて、大丈夫かなって思って読むと、おぉーってなる事が多いから信じてますけど。笑
でも朝日新聞の時は見せてもらえなかったんですよ。新聞は事前チェックがダメらしくて。

レペゼン:
事前に文章のチェックができないんですね!

Aki:
なんか法律でダメらしくて、その時は怖かったですね。ヤベー…変な事言ったかもって。笑

レペゼン:
朝日新聞からも取材されているんですね。

Aki:
来ましたね。あとSPAとかスポニチとか。テレビは全部断りますけど。

レペゼン:
そうなんですね!
どういった内容で取材されたんですか?

Aki:
ヲタトゥーのことが多いですかね。あとは刺青裁判の時とか。

レペゼン:
あー大阪のですね!

Aki:
そうそう。あの時はよくありましたね。

…続く。

 


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