映画『I’ll Sleep When I’m Dead』のパンチライン|ストリートヘッズのバイブル Vol.13

世界的DJ、スティーヴ・アオキの自伝映画から君の心を熱くする名言を紹介!

ライター:TARO

みんな文化ディグってる?「ストリートヘッズのバイブル」ではヒップホップ好きならマストチェックの映画や本から明日使える名言を紹介していくよ。今回取り上げるのは『I’ll Sleep When I’m Dead2016)』。

日系アメリカ人の世界的エレクトリック・DJ、スティーヴ・アオキのドキュメンタリー映画だ。アメリカで日本人の両親の元に生まれた内気な少年が、世界て最も有名なDJになるまでを描いたストーリーは音楽ファンのみならず、現状に葛藤してる人なら誰でもインスパイアされること間違いなし。

今回はそんな「I’ll Sleep When I’m Dead」から激アツのパンチラインを3つ紹介するよ!

『I’ll Sleep When I’m Dead』てどんな映画?

全世界に100以上の店舗を持つレストラン・チェーン「BENIHANA」の創業者、ロッキー・青木の息子として生まれたスティーヴ・アオキ。
超セレブ家庭出身ということで、”七光りDJ”に思われがちのスティーヴだが、実はかなりの苦労人。学生時代は“日系人”としていじめられ、学校の中で差別的発言を受けることもしばしば。
スポーツをやっても身体の小さい彼は、全く活躍できず。アジア系の友達もおらず、どこに行っても自分の居場所がなかったスティーヴが唯一希望を見出したのが音楽なんだ。
ハードコア・パンク・バンドでの活動やDJ活動を経て、音楽こそが自分を表現できる唯一の手段であると確信したスティーヴは、友人たちと始めたレーベル「Dim Mak」でLAクラブシーンにムーヴメントを巻き起こしていくことになる。

『I’ll Sleep When I’m Dead』の名言

マイノリティ側の少年が音楽に希望を見出し、ひたすら突き進んでいく姿を描いた本作は様々な葛藤を抱えながら自分の目標に向かって努力している人に刺さること間違いなしだ。

①音楽は人生

つらい高校時代を経て、大学に入ったスティーヴはハードコア・パンクの世界にのめり込む。気の合う仲間たちとバンドを結成し、日夜練習とライブ三昧の日々を過ごすスティーブは「音楽こそが自分の人生」だと思うようになる。そのシーンでの彼の発言がこちらだ。

Through the music, I was able to find ways to express all my angst and frustration
and insecurities and actually reclaim my voice

音楽を通してなら、自分の苦悩や不安、そして不満を表現できたし、なにより自分の声を取り戻すことができたんだ。

そういうことなんですよ。
どれだけ弱い立場の人間でも、どれだけ孤独感を抱えていようとも、音楽だけはいつだって味方なんです。日系アメリカ人ということで差別され、“ 自分の声 ”を失っていた少年が音楽を通して声を取り戻したんだ。

②グッド・シャーロットの粋な発言

バンド活動やDJ活動を経て、少しずつアンダーグラウンドシーンで認知度を得てきたスティーヴは仲間たちとインディーズ・レーベル「Dim Mak」を設立。そこで友人から初めての“投資”を受けることになる。実はその投資をした友人とは、日本でも大人気のパンク・バンド、グッド・シャーロットのジョエルとベンジーだったんだ。このスティーヴへの投資のことを聞かれた二人の発言が最高に小粋なのよ。

We both really believed in Steve.
We didn’t invest, we just let him borrow some money.

オレたちはただスティーヴを信じていたんだ。
投資なんかしてないよ、ただちょっと金を貸しただけさ。

くぅぅぅ…かっこいい!
こんなこと言ってみたいぜ!
このジョエルとベンジーからのお金でオフィスを借りることができたスティーヴはそこから楽曲制作を開始、次第に音楽業界の注目を集めていくことになる。ジョエルとベンジーの投資がなければ、最初にオフィスを借りることもできなかったかもしれないね。それなのに、こんなクールな発言。改めて男前すぎるぜ。

③鬼ストイックなメンタル

EDM・DJとして世界の頂点を極めたスティーヴ。総資産170億円以上という桁違いのスーパーセレブとなった彼だが、まだまだ自分には満足していないようで、映画のエンディングでこんな発言をしているよ。

I just feel so fucking fortunate and lucky that I’m in this position.
I don’t wanna sleep on it.

今この地位にいれて、マジで幸運だし、ラッキーだと思ってるよ。
だから一晩寝て考えてる余裕はないんだ。

オレはガンガン寝てしまっていたよ、スティーヴ…
これだけの成功を手にしてもこのストイックさ。このあくなき向上心こそがスティーヴが世界のトップに居続けられる理由なんだね。

画像出典元:Netflix

配信先:Netflix