カルチャーを通して人の心を強く揺さぶり続ける人達がいる。
彼らは何故、今の仕事を選んだのか?このコーナーではカルチャーに関わり続けるプレーヤーたちの過去から現在まで続くキャリアを紐解いていきます。
第19回はB-Boy編。トップロック、 フットワーク、 パワームーブ、 フリーズ全てをこなし、 常にB-Boy のカッコよさを追求する若手筆頭。日本屈指のブレイキンクルー“GOOD FOOT”のリーダーである、GEN ROCさんのカルチャー・キャリアをお伺いしました。
GEN ROCのB-Boy キャリアとは?
レペゼン:
自己紹介をお願いします。
GEN ROC:
GEN ROCです。ブレイクダンスをやっております。年齢は今27歳。出身は群馬県。
所属クルーはGOOD FOOT、DROPZです。
レペゼン:
ありがとうございます。インタビューさせて頂くのを楽しみにしておりました。
まずはブレイクダンスを始めたきっかけについてお伺いしたいのですが。
GEN ROC:
元々小学校1年生の頃からずっとヒップホップダンスやハウスダンスをやってたんです。
で、ブレイクダンスは小学校4年、大体10歳ぐらいから本格的に始めました。
レペゼン:
そうなんですね!
ではダンス自体はかなり幼い頃からされていたんですね。
GEN ROC:
そうなんです。親が僕にダンスをやらせたかったみたいで、習い事として通わされていました。
なので正直あまり興味もなくて笑
ヒップホップダンスやハウスダンスを習い始めた当時は、泣きながらやってましたね笑
レペゼン:
笑
ブレイクダンスを始めたのは、どのようなきっかけだったんですか?
GEN ROC:
テレビ番組「スーパーチャンプル」がきっかけですね。Cool Crew Jr.やSPIN、ISOPPさんたちが踊っているのを見て、「これやりたい!」ってなって。他のスポーツにも何も興味がなくて、ブレイクダンスが唯一自分がやりたいと思ったものですね。で、群馬のスクールでレッスンを受け始めたのがスタートです。
レペゼン:
なるほど。
他のスポーツはやっていなかったんですね?
GEN ROC:
ダンスだけでしたね。
運動も短距離走とかアクロバットは得意だったんですが、球技は全然ダメで笑
ダンサーって意外にそういう人も多いです笑
レペゼン:
わかります。
ダンスとスポーツが得意かどうかはあんまり関係ないかもですね。
小学生で群馬から一人で東京のレッスンへ
レペゼン:
小4からブレイキンを始めて、その後のキャリアはどのように歩んでいったんですか?
GEN ROC:
群馬でブレイクダンスを始めてから1年ぐらいで、東京のレッスンに通い始めましたね。
両親もサポートしてくれて。最初はWASEDA BREAKERSのASAMIさんやWAKATAKEさんに教わってました。群馬から週2回ぐらい行ってましたね。
レペゼン:
群馬からだとかなりかかりますよね?
GEN ROC:
3時間とかかかります。
レペゼン:
遠いですね!
一人で通ってたんですか?
GEN ROC:
学校が終わった後に車で駅まで送ってもらい、その後は一人で電車に乗って、東京に通ってました。両親がかなり協力的だったので、本当にありがたかったです。レッスンやバトルへの参加など、たくさんサポートしてもらいましたね。
レペゼン:
当時からバトルにも出ていた感じですか?
GEN ROC:
そうですね。ただ当時はキッズバトルとかがあまりなかったので、大人のバトルに混ざって出てました。キッズのB-Boyもあまりいなかったので、もう回るだけでちやほやされて、予選を上がれる時代というか。それで実力もないのに、ちやほやして頂いてました笑
レペゼン:
でもやっぱり予選を上がるってことは実力があったからですよね。
GEN ROC:
本当にそんなになかったと思います。特に今のキッズの基準と比べると全然だなと。
ただ群馬にキッズのB-Boyがいるっていうので、シーンの中で少しずつ認知してくれたみたいで。そこから同世代の関西のブレイキン・クルー、K.A.K.B.とか他のキッズダンサーのことも知って、仲良くなっていったという感じですね。
レペゼン:
なるほど。GOOD FOOTのメンバーとはいつ頃知り合うんですか?
GEN ROC:
中学生ぐらいの時に、KATSU ONEさん、TAISUKEくんのレッスンを受けてたんですよ。そこでフットワークの深さ、ブレイクダンスの深さを知れて。自分のダンススタイルに大きく影響を受けたタイミングで。そこで一緒にレッスンを受けていたのが、今のGOOD FOOTのメンバーの数人なんです。ダンススタイルで共感できるところが多くて、仲良くなって。そこがGOOD FOOT結成のきっかけですね。
レペゼン:
良いですね!
GOOD FOOTは今どういう活動をしているのでしょうか?
GEN ROC:
バトルやショーも出てるんですが、毎年アニバーサリーのイベントを開催するのに力を入れてます。海外的なノリのブレイクダンスのイベントを、僕らなりに日本でも作っていきたいなと思っていて。
レペゼン:
日本と海外のイベントの違いってあるんですか?
GEN ROC:
国によっても全然違うんですけど、基本的に海外の方が、一般のお客さんが多いんです。日本は意外と少ない。中国とか韓国とか行くと、ダンサー以外でも一般のお客さんがダンスを観て、楽しんでる。日本でもそんなイベントを作れたらと思いますね。
目標はRed Bull BC One優勝と銭湯オーナー!?
レペゼン:
今後の目標を教えてください。
GEN ROC:
個人としては、Red Bull BC Oneのワールドファイナルで優勝すること。GOOD FOOTととしては、バトル・オブ・ザイヤーで世界一を取ることが目標です。あとは今オリンピックなどの影響で業界が盛り上がっているので、イベントのプロデュースなどを通して、カルチャーとしてのブレイクダンスも盛り上げていきたいですね。
レペゼン:
良いですね!
GEN ROC:
あと個人的な目標として、銭湯を開きたいと思っています笑
レペゼン:
銭湯!?
GEN ROC:
はい、結構ガチで考えていて。
銭湯について調べたりしていますね。銭湯でパーティーを開くようなこともできたら良いなと思っています。
レペゼン:
面白いですね。
銭湯でのブレイキン・パーティー、楽しみにしております!
改めて今回はありがとうございました!
GEN ROC:
ありがとうございました!