岩手をデザインと音楽で彩る「JAZZRIZE DESIGN」梅田浩司の原点

昭和の駄菓子屋からスケートボード、そしてRun-D.M.C.へ。地方からカルチャーを発信するDJ/デザイナーの青春記

ライター:TARO

ヒップホップ好きのスポーツ選手や文化人のキャリアについてインタビューしていく「あの人も実はヒップホップ」。今月は岩手県奥州市を拠点にWEBデザイン、グラフィックデザインなどを行う株式会社 JAZZRIZE DESIGN (ジャズライズ デザイン)の代表であり、DJ、音楽プロデューサー、DJ Umeda a.k.a Jaymonkとしても活動される梅田 浩司(うめだ・こうじ)さんに4回に渡ってお話をお伺いしました。Vol.2の今回は梅田さんの幼少期や学生時代、そしてヒップホップカルチャーとの出会いについて話して頂きました。

前回の記事はこちら→ 奥州ヒップホップシーンを支える「JAZZRIZE DESIGN」代表・梅田浩司 のキャリアとは?

奥州生まれ、ファミコン育ち。
スケボーするやつ大体友達。
DJ Umeda a.k.a Jaymonkのキッズ時代

レペゼン:
今回は、奥州市生まれ、奥州市育ちの梅田さんのこれまでの生い立ちについてお伺いさせてください。どういった幼少期、学生時代を過ごされてきたんでしょうか?

梅田 浩司:
小学校の頃はもう昭和なライフスタイルです笑
学校帰りに駄菓子屋さんに行って、家でファミコンするっていう。あまりスポーティな感じではなかったんで、ファミコンやりこんで、地元のファミコン大会で優勝したりしてました笑
あとはミニ四駆です笑

レペゼン:
ミニ四駆!懐かしいです!

梅田 浩司:
ただ小学校3年生くらいからスケボーにも興味を持って。ホームセンターで売ってたスケボーを買って始めました。
本屋さんでトリックが書いてある本を立ち読みしたり、友達にダビングしてもらったビデオを観て技を覚えました。ビデオをコマ送りにして技を解析して見様見真似でやってましたね。で、次第にスケボーの仲間も増えてきて。でも20~21歳くらいの頃から音楽の方にシフトしていったんですけど。

レペゼン:
最初にヒップホップに出会ったのはいつ頃だったんですか?

Run-D.M.C.と電気屋で見た『JUICE』で
ヒップホップの虜に

梅田 浩司:
高3くらいですね。Run-D.M.C.、Public Enemyとか。当時バンドをやっていたので、そっち関係から入りました。
特に「Walk This Way」なんかは衝撃でしたね。

【Run-D.M.C.「Walk This Way  ft. Aerosmith」】

梅田 浩司:
当時自分はギターをやっていて、速弾きが好きだったんですが、「Walk This Way」のギターの速弾きとスクラッチがすごく似ていることに「おー!」ってなって。すごく面白く感じました。あとは高校の頃、学校をサボって遊んでいた時に地元の電気屋さんのテレビでたまたま流れていた映画『JUICE』を観たんです。そこにDJバトルのシーンがあって、それで一気に火がつけられたって感じです。

【映画『JUICE』(1992)】

レペゼン:
アツいです。そこからDJも始められたんですか?

梅田 浩司:
そうです。隣町の楽器屋さんに電車で行ってターンテーブルを買って。すごく重いのを持って電車に乗って、家に運んだのを覚えています。それこそ家で見様見真似でやってましたね。

レペゼン:
良いですね。デザインの方も当時から好きだったんですか?

まるでアメリカ!?
高校卒業パーティでの初DJイベント

梅田 浩司:
もともと小学校の時から絵を描くのが好きだったんです。絵を描いて友達にプレゼントすると喜んでくれるのが嬉しかった、というのが原体験な気はします。今もそれが続いている感じです。デザインをお客様に納品して喜んでいただいてという。その感覚は絵を描いていた子どもの頃からあったかもしれないですね。

あとは高校卒業時に友達と卒業パーティをやろうぜということになったんです。飲み屋さんを借りて卒業生を集めて、初めてDJイベントをやったのですが、そこで初めてイベントのフライヤーを作ったんです。それでデザインをなんとなく始めたという感じですね。

レペゼン:
すごい!!卒業パーティーでDJなんてアメリカみたい笑

梅田 浩司:

でも高校生だし、地元だとクラブの楽しみ方が分かる人ってほぼいなかったので、男女分かれて座って自分たちで喋って盛り上がるって感じでした笑
そこから地元のお店だったり、盛岡のクラブでイベントを開催していくんですが、そのフライヤーも自分で作ってました。その積み重ねでデザインを仕事にしたいという気持ちが芽生えたんじゃないかなと思います。

レペゼン:
めっちゃ良いですね!

梅田 浩司:
今、息子が高校2年生なんですけど、そういうクラブイベントに連れて行ってて。娘も同じく音楽聴いたりして楽しんでいます。子供達が自分が進んできた道を辿ってる感じがしますね。

プロフィール

  • 梅田 浩司(うめだ・こうじ)

    梅田 浩司(うめだ・こうじ)

    岩手県奥州市出身。学生時代にヒップホップカルチャーに魅了され、DJを始める。高校卒業後は大工、服飾、看板屋など約20か所の職場を経験。その後Webデザイン会社に入社、デザインスキルを磨き、2005年に独立、デザイン会社「JAZZRIZE DESIGN」を立ち上げる。地元企業のロゴ、Webサイトから国内外のヒップホップやジャズのアーティストのアートワークまで幅広いデザインを手がけ、2006年には地域コミュニティの拠点としてセレクトショップ兼カフェ「JAZZ RIZE STORE」をオープン。DJ Umeda a.k.a Jaymonkとしても活動し、ヒップホップやジャズを軸に多くのアーティストの楽曲プロデュースやデザインを担当。カルチャーと地域をつなぐクリエイターとして、地元・奥州市に根を張りながら活動を続けている。

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