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ヒップホップ好きのスポーツ選手や文化人のキャリアや仕事について全4回に渡ってインタビューしていく「あの人も実はヒップホップ」。今月のゲストは車いすラグビー、パリパラリンピック・金メダリスト、若山英史(わかやま ひでふみ)さん。Vol.2の今回はパラリンピックの会場の様子、そして学生時代についてお伺いしました。
前回の記事はこちら→ パリパラリンピック・金メダルの快挙!ヒップホップ好き車いすラグビー選手、若山英史とは?
車いすラグビー金メダリストが見た、文化としてのスポーツが息づく街、パリ
レペゼン:
今回のパラリンピックはフランスのパリでの開催ということでしたが、会場の雰囲気などはいかがでしたか?
若山英史:
めちゃくちゃ良かったですね。
ヨーロッパの方ってすごくいろんなスポーツを見る文化があるんですよ。
スポーツに対する応援の仕方もすごい上手だなっていう風に感じましたね。
レペゼン:
サッカーなども含めて、スポーツが文化になっている感じがしますよね。
若山英史:
そうなんです。あと会場の作りもかなりこだわっていて。
僕らが使っていた会場は8000人ぐらいの規模の会場だったんですが、客席がすごく近い会場で。試合の迫力がお客さんにも伝わりやすいし、僕たちもお客さんの熱を感じる会場だったので、その辺はすごく楽しめました。お客さんから声をかけられたら、わかるぐらいの距離に観客席があったので。
レペゼン:
それはめっちゃ面白いですね。
やっぱり、盛り上がり方もすごいんですかね?
若山英史:
すごいですね。で、選手からすると応援って本当に力になるんですよね。
なので自分たちの応援に力をもらいながら、相手チームの応援もちょっと楽しみながらみたいな。もちろん真剣勝負なのですが、同時にしっかり試合を楽しむこともできたのかなと思いますね。
レペゼン:
前回の東京では銅メダル、今回は金メダルを獲得されたわけですが、東京大会と比較して、チームの中で何か変わったことはありましたか?
若山英史:
一番意識したのはコミュニケーションですね。東京から変わった部分はそこじゃないかなと思っていて。
東京で金メダルを目指していて、取れなかった時に何がダメだったのかなってのはチームでかなり話し合ったんです。
それで課題として上がったのが、コミュニケーションの部分で。より一層いろんなメンバーと話して、もっともっとお互いを知ろうとしたことが金メダルにつながったんじゃないかなと思っています。
カラー・ギャングど真ん中世代。ラッパーに憧れたサッカー少年
レペゼン:
学生時代や地元について教えてください。
若山英史:
地元は静岡県です。学生時代は特にサッカーに夢中でしたね。サッカー部で部活漬けの日々でした。
レペゼン:
スポーツ少年だったんですね。
将来の目標とかはあったんですか?
若山英史:
小学校の卒業文集にはサッカー選手になりたいと書いてるんですが、やっぱり成長していくにつれ、周りの実力を知って現実を感じるようになるじゃないですか。
地元でもめちゃくちゃ上手い子とか出てきて。だからサッカーでやっていきたいとかまではなかったです。ただ好きは好きだったんで、一生懸命やってましたね。
レペゼン:
高校もサッカーで選んだとか?
若山英史:
いや、それがまったく。
親に私立は授業料高いんで、公立に行ってくれって言われて。
受かったら、テレビデオとMDコンポを買ってくれるというので、それで頑張って勉強して公立に受かったぐらいです笑
レペゼン:
テレビデオ!懐かしいです。
ヒップホップもその当時からお好きだったんですか?
若山英史:
そうですね。特に当時は地元でもカラーギャングが流行っていたのもあって、周りでもヒップホップファッションをしてる人が多くて。僕もダボダボの服を着て、MDでヒップホップを聴いているのがかっこいいと思ってました。
初めて聴いたヒップホップは ZEEBRA「NEVA ENUFF feat. AKTION」
レペゼン:
初めて聴いたヒップホップって覚えてますか?
若山英史:
多分高校生の時に聴いたZEEBRAさんの「NEVA ENUFF feat. AKTION」だと思います。
ZEEBRA「NEVA ENUFF feat. AKTION」
レペゼン:
めちゃくちゃかっこいい曲ですよね。
若山英史:
そうそう。カッケーっ!!ってなって。そこからどんどんハマって、OZROSAURUSさんとかもよく聴いてました。
高校生になると友達がUSのヒップホップも教えてくれて。2PacやSnoop Doggなどを聴くようになりましたね。あとスチャダラパーさんの「今夜はブギーバック」はカラオケで歌うと女の子のウケが良かったので、モテたくて必死に覚えていました笑
レペゼン:
良いですね。
高校卒業後は大学に進学されたんですか?
若山英史:
そうですね。ただ特にこれを勉強したいとかっていう目的もなくて。なんとなく大学に行った感じです。
大学という雰囲気を味わいたいと思って。なのでバイトして遊んでっていう生活を繰り返してましたね。
そんな中で、事故にあって。それで生活が全く変わってしまったんです。
ラップ大好きサッカー少年だった若山さん。高校卒業後、大学に進学するが、そこで人生を大きく変える事故にあってしまう。次回は事故について、そしてリハビリ生活の時によく聴いていたヒップホップソングについて聞いていくよ。