Interview

2018.12.27 Thu

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レペゼンインタビュー:Young Freez リリックの背景にある壮絶な人生

SALU、JP THE WAVY、CHICO CARLITO、ZEUS、T2K、T-Pablow、RYKEYなど豪華メンバーとタッグを組んだアルバム「YOU.」の裏に隠されたストーリーに迫る

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ラッパーやシンガーに限らず、絵描きやトラックメーカーあるいはカメラマンなどの作品を観たり聞いたりしていると、感心すると同時に、不思議に思う。その不思議の源は「彼らの表現はどこから生まれてくるのか」だ。人々を魅了する表現者は、どんな生き方をしているか、気になって気になって仕方がなくなる。レペゼンインタビュー第15回目の今回は、そんな才能ある表現者の一人でラッパーのYoung Freez(ヤング・フリーズ)に焦点を当てる。アルバム「YOU.」というアウトプット、これも不思議でたまらないものの一つ。インタビューでその不思議を紐解きたい。

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自己紹介

レペゼン:
まずは自己紹介をお願いします。

Young Freez:
Young Freez(ヤング・フリーズ)です。
誕生日が1988年の1月20日で大寒なんです。寒いってところからFreezってつけました。あとはYoung Jeezyが好きで、Youngをつけて。合わせてYoung Freezです。ちなみに、出身は東京・江東区です。

レペゼン:
体格がいいように見えますが、なんかスポーツされてるんですか?

Young Freez:
ウエイトトレーニングしてます。もともとは55kgしかなくて、ウエイトトレーニングで67kgくらいまで上げたこともありました。今は63kgでだいぶ落ちました。身長は170cmで、血液型はA型。足のサイズは27cmです。

レペゼン:
もしかして、脱いだらすごいんですか?

Young Freez:
脱いだらすごい時はすごいですね。笑

レペゼン:
すごい!体づくり大切ですよね。好きな食べ物はなんですか?

Young Freez:
好きな食べ物はグミとサンドイッチです。シンプルに果汁グミがおすすめです。

レペゼン:
グミは安定のやつですね。笑

Young Freez:
そうっすね笑
でも今、トレーニングが生活の中心にあるんで肉、魚とかサラダとかを摂るようになりました。自分で、肉炒めて、野菜切って、アボカド切って。

レペゼン:
自炊されるんですね!

Young Freez:
しますよ。野菜炒め系は嫌いなんで、作らないですけどね。あと、中華料理は好きじゃないです。八宝菜とか。

レペゼン:
趣味は何ですか?

Young Freez:
海外ドラマを観ることですね。弁護士のドラマで「SUITS(スーツ)」っていうの知ってますか?弁護士になれなかった人が嘘ついて弁護士として仕事しちゃうっていう話なんですけど。これをいつもamazon primeで見てます。

レペゼン:
「SUITS(スーツ)」面白いみたいですね!
最近好きな楽曲は何ですか?

Young Freez:
6lackの「Stan」ですね。新しいアルバムの一番最後の曲っすね。ゆるい曲なんすけど、かっこいいですね。今日聴いてきたのもそれです。

レペゼン:
では、自己紹介の最後に、好きな女の子のタイプ教えてください。笑

Young Freez:
理想でいいんすか?ハーフ美人っすね。中東とか。ちょっとラテンぽい感じですかね。あと、ちゃんとしている人がいいです。笑

レペゼン:
クラブ行っちゃだめですか?笑

Young Freez:
いや、クラブ行っててもいいんですけど、チープじゃなくて自分の高級感を保てていて、しっかり仕事してる子がいいんですよね。理想をいえば。

レペゼン:
なるほど!自分をしっかり持ってる人ってことですね!

人生グラフ

レペゼン:
今日までの人生についてお伺いしたくて。

Young Freez:
人生ネタ得意っすよ。笑

レペゼン:
それは期待高まるっす!笑

Young Freez:
あんまプラスないんだよなー。マイナスばっかかも。俺。
10歳から書こうかな。

レペゼン:
では、このグラフに沿って聞いていきますね!10歳の時に何があったんですか?

Young Freez:
10歳でヒップホップに出会うんすよね。超ヒップホップな小学生だったんですよ。デカいスピーカー持って自転車に二人乗りでNas(ナズ)かけて地元乗り回してましたね。笑
んで、バスケットボール持って。そういうの始めると目をつけられるんですよね。地元の先輩に。笑

レペゼン:
まちがいないですね。そんな10歳、なかなかいないっすよ!笑

Young Freez:
そうですか?笑
あ、サックスも小学校の時にかじろうとしてました。鼓笛隊とかに出てて。

レペゼン:
今でも楽器もやろうと思えばできるんですか?

Young Freez:
まあ、流石にできないっすけど。友達のお父さんがトランペット演奏者で。その流れでみんなでサックス練習したんですよね。

レペゼン:
周りの環境に恵まれてますね。

Young Freez:
そうですね。イケてましたね。

レペゼン:
Freezさんの家族はどんな家族だったんですか?

Young Freez:
親が、日本の曲を滅多に聴かない人で。母ちゃんとか休みの日になるとMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)を爆音で鳴らして掃除する、みたいな。

レペゼン:
最高っすね!!超良いお母さん!

Young Freez:
あとは、兄ちゃんがラッパーなんすよ。十影(トカゲ)君の相方やってて。

レペゼン:
お兄さんもラッパーなんですか!

Young Freez:
兄ちゃんの影響で地元の同級生がみんなラップ始めちゃって。俺はもともとは地元の同級生たちのバックDJやりつつ、たまにラップもしてたんですけど、結局ラッパーになりました。

レペゼン:
DJされたこともあったんですね・・・!中学に入ってからはどうでしたか?

Young Freez:
15歳、中3の時に親友が少年院入っちゃうんですよ。確か、暴行だったかな。バチバチにやっちゃって。それをきっかけにそれまで一緒に活動してた10数人のグループバラバラになっちゃって。

レペゼン:
その親友がグループの中心だったんですね。

Young Freez:
そう。だから、17歳でそいつが戻ってきた時にまた集まって。LOCAL BABYLONていう6人グループを始めたんですよ。その時にラップを始めました。

レペゼン:
おー。再結成っすね。

Young Freez:
そん時はめちゃくちゃ楽しかったです。今アルバムに参加してもらってるZEUS、T2Kと出会ったのもその頃っすね。下町にイケイケで全員捕まってる奴らがいるって俺らのことが世田谷とか渋谷の今でいうマイメンの方まで広まってて。笑
逆に、俺らもみんな不良のラップグループが世田谷にあるって知ってて。17歳同士で意識し始めて、同じイベント出て絡むようになったんですよ。

レペゼン:
あ、同い年なんですね!

Young Freez:
みんなタメですね!

レペゼン:
最初に行ったクラブはどこでしたか?

Young Freez:
デビューは17歳の時で、VUENOS(ブエノス)ですね。

レペゼン:
すごく楽しそうな時期ですね。

Young Freez:
そのときは凄い刺激的で楽しかったです!でも少し後から怒涛のように嫌なことが続くんすよ…
6人グループだったんすけど、19歳ぐらいの時にグループの1人が、ヤクザになっっちゃってチーム抜けちゃうんすよ。で一回組抜けて帰ってきたんですけどまた別件で刑務所に入っちゃいまして…
その中でも一番辛かったのが一緒にラップやってた親友のCASPERが20歳で他界しちゃったことで。俺をラップするのに誘ってくれた奴で…相方との面会でそれを4年間隠すのが大変でした。後同時期に実家が二件隣の幼馴染も亡くなっちゃって.. その幼馴染の彼もヤクザなったんですけど結局亡くなって見つかちゃって…

レペゼン:
そんな・・・。だからグラフがここまで落ちてるんですね。それは喰らいますね・・・。

Young Freez:
超喰らったっす。だから、6人いたメンバーが3人になって。さらに、その中の1人がドラッグ中毒ぽくなっちゃってまともに会話できなくなって笑

レペゼン:
さらに続くんですね・・・。

Young Freez:
地元界隈って、複雑な人間関係なってましたね。

レペゼン:
別れと出会いがあったんですね。

Young Freez:
ここ、やばくないですか?19~21歳のところ。人間不信になっちゃってました。何も信じられなくて。

レペゼン:
本当っすね。なかなかない出来事を立て続けに経験されてます。

Young Freez:
もうこの時のメンバーとは会えないですね。それから、JAZEE MINOR(ジャージー・マイナー)と一緒に動き始めるようになったかな。んで、22歳くらいでブラインドシネマ(BCD)ができました。だからグラフがちょっと上がるんですよ。そして24歳くらいで相方が刑務所から帰ってきたのかな。

レペゼン:
音楽活動はどうだったんですか? 

Young Freez:
27歳くらいでやっとファースト出すんですよ。実は、これ出してラップをやめようと思ってました。

レペゼン:
え!そうだったんですか!知りませんでした。

Young Freez:
ここまで続けちゃったから、一枚は作品出さないとと思って。アルバム出したあと、29歳の時にブラインドシネマがガチ揉めするんですよ。

レペゼン:
なんで揉めたんですか?

Young Freez:
もともと先輩もいたんですけど、先輩抜いてタメだけでやろうっていうことになって。そしたら、ずっと喋れなかった奴らがここぞとばかりに意見し始めちゃって収集つかなくなって笑
知識もないのに笑

レペゼン:
仲間割れみたいになっちゃったんですね。

Young Freez:
それでBCDが解散して、俺はフィリピンに留学に行くんすよ。そのタイミングでアルバム作り出しました。

レペゼン:
やめようと思ってたけど、やめなかった理由ってなんですか?

Young Freez:
ラップは3年くらいやってなかったんです。でもELIONE(イーライワン)に「ちゃんとアルバム作んないとダメだよ」って言われて。それまではラップを適当にやって、ジープ買って遊ぼうかなくらいの気持ちだったんですけど。「そんなん買うんだったら、アルバム作りなよ」って言われました。

レペゼン:
その一言で思いとどまれたんですか?

Young Freez:
ONEと初対面だった時に死んだCASPERのことを話に出してくるんですよ。CASPERのこと知ってたらしくて。死んでからもう10年経ってるんすよ? それに加えて、俺のニューヨークの知り合いの一人とONEが一緒に働いてたらしいんすよ。

レペゼン:
すごい繋がったんですね!

Young Freez:
それで気を許しちゃって。笑

レペゼン:
だから、言葉をしっかり受け止められたんですね。

Young Freez:
ONEはその頃サードアルバム作ってて。「この歳でこんなに真面目にやってるやついるんだな。じゃあ俺もやってみよう」って思って、このアルバム作ったんすよ。

レペゼン:
それで我々は今でもFreezさんの曲が聴けてるってことですよね。ELIONEさん、ありがとうございます。笑
お仕事はラップとは別にされてるんですか?

Young Freez:
仕事はファーストアルバム出す前、24歳くらいからずっと同じ仕事してて。でも辞めました。

レペゼン:
ラップ一本にする決意をしたわけですね。その頃からグラフが上がって、今が最高潮になってますね。

Young Freez:
なんやかんや今年くらいからは調子いいですね。テンションとしては当時6人でラップ始めた頃くらいまで戻ってるかな。少年院入ってたやつは海外行っちゃってるから、日本にいるのはKNELLと俺しかやってないっすけど。

レペゼン:
2人だけになっちゃったんですねー。ここまで人生について聞いてきましたけど、“壮絶”の一言ですね。

Young Freez:
壮絶でしょ?これをちゃんと物語にしたいんですけど、曲に収めきれなくて。今話したのも、ほんの一部だし。

レペゼン:
確かに・・・。一曲にはなかなか収まりきらなそう。ラップ、辞めなくてよかったと思ってますか?

Young Freez:
そうですね。今楽しめてるし。仕事も辞めれたし。

レペゼン:
仕事を辞めるのって勇気いるじゃないですか。辞めるきっかけはなんだったんですか?

Young Freez:
結構勇気いりましたね。笑
毎年、CASPERの誕生日はCASPERのお母さんと食事をしてるんですよ。10人くらい仲間が集まるんですけど、そこでニューヨークから帰ってきたやつに「仕事やめちまえ」って言われて。来年1月までやろうと思ってたんですけど、辞めたっすね。

レペゼン:
仕事しなくてもやっていける自信があったからですか?

Young Freez:
それもあるけど、ここでやめないとズルズル会社員やっちゃうな、と。来年入ったら、有給1ヶ月分もらえるから・・・とか思ってたんですけど、思い切って退職届だして。

レペゼン:
なるほど。仲間の一言に背中を押されて決断できたってことですね。その勇気、かっこいいです。
最近、iTunesとかSpotifyで楽曲取り上げられてますよね。かなり知名度上がったんじゃないですか?

Young Freez:
iTunesで「今週のニューアーティスト」っていうのに取り上げてもらって。かなりハードル高いらしいんですけど。

レペゼン:
そうなんですね!すごい!

Young Freez:
それ以降注目してもらってますね。それからSpotifyにも取り上げてもらって。よくしてもらってますね。

レペゼン:
この間、USの楽曲も日本の楽曲も配信してるSpotifyの「HIP HOP最前線」っていうまとめ聴いてたら、そこにFreezさんの楽曲入ってましたよ。

Young Freez:
あ、マジっすか?嬉しいですね。

レペゼン:
これからも注目していきます!

 

壮絶な彼のこれまでの人生の話を聞いた後に、改めてアルバム「YOU.」を聞いてみた。一つひとつのリリックに込められた思いに引き込まれるとともに、その表現を選んだ彼の繊細な技をかみしめることができた。そして何よりも、これだけの人生を送ってきても、ポジティブに楽曲制作という形でアウトプットを行い、前に進み続ける彼の姿には、ヘッズとして応援したくなる気持ちがさらに湧く。後編はそんな人生を過ごしてきた彼が感じているストリートや、自身の楽曲制作の秘訣に迫る。乞うご期待。

後編を読む→

▼Young Freez
Instagram:freez_tokyo
▼「YOU.」Spotify
https://open.spotify.com/album/1VUa8DiDWUG9CqLMn1puYO?si=B6Zt9oM9S9W8kA8KPTPE5A
▼「YOU.」Apple Music
https://itunes.apple.com/jp/album/you/1437357015

Interview:ABE HONOKA
Writer:中崎史菜

 

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