草創期を知る男が”喰らった”DJとラッパー/DJ WATARAIインタビュー⑤

日本語ラップを初めて聞いたときの感動

ライター:レペゼン君

レペゼン:
今までで、「一番喰らったー!」っていうDJは誰ですか。

DJ WATARAI:
KENSEIくんかな。

レペゼン:
おーなるほどー!!レジェンド!!
では、“喰らった”ラッパーは?

DJ WATARAI:
ラッパーは、MICROPHONE PAGERとMUROくん、Twigyかな。「日本人でもこんなかっこよくラップするんだ!」っていう衝撃がありました。

その時はまだあまり日本語ラップ聞いてなかったから。

レペゼン:
その喰らった時期とか、日本語ラップを聞くようになったきっかけはどんなものでしたか?

DJ WATARAI:
当時、唯一日本語ラップが聞けたのが、下北沢のZOOっていうクラブで、MUROくん主催の「SLUM DUNK DISCO(スラムダンクディスコ)」っていうイベントでした。

さんピンCAMPに出てたような人たちが、とにかくみんな集まっていて!

レペゼン:
豪華ですね!!

DJ WATARAI:
先輩がダンスするからって見にきてよって誘われて。そこで初めて日本語ラップのライブ見てすげーって感動しました。

でも、それまでラッパーに会ったことなかったから、ラッパーの人たち「怖っ」とも思って。笑

レペゼン:
確かに、初めまして、だと怖い感じの人もいますもんね…。笑

DJ WATARAI:
話すと全然いい人たちなんですけどね。笑

レペゼン:
今のストリートシーンについてはどう思いますか?

DJ WATARAI:
うーん。ぶっちゃけ、世代が違いすぎて、そういうところにいないからよくわからないんだけど。

単純に思うのは、”ストリート”っていう概念が変わってるってことかな。

レペゼン:
ストリートの概念?

DJ WATARAI:
昔って情報がないから、MUROくんみたいなすごい人について何年も下積みしてたけど、今はラップ歴1年の人がYouTubeでバズっていきなりスターになるから、全然違いますよね。

レペゼン:
確かに、そうですね。

DJ WATARAI:
昔はとにかく渋谷に通って、顔を覚えてもらって、そこでコミュニケーションとるってところがスタートだったけど。

今は”家”でできちゃうから”ストリート”なのかな?って。

レペゼン:
寂しさみたいなものを感じますか?

DJ WATARAI:
うーん。寂しいっちゃ寂しいけど。単純にすごい時代だな、と思います。

レペゼン:
確かに。

DJ WATARAI:
いきなり、ポケベルすっ飛ばしてスマホになってる感じ。笑

レペゼン:
SNSの発達で変わりましたよね。

DJ WATARAI:
SoundCloudで海外とも繋がれるし。ある意味、いい時代なのかもしれないですね。

僕らは苦労した分、今となってはいい思い出だけど。別にその苦労は経験する必要はないから。

…続く。

▼DJ WATARAI
Instagram:djwatarai

Interview:ABE HONOKA
Writer:中崎史菜

 

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