人生グラフ~その2~/ACE インタビュー④

メディアに出始めた頃は何を考えていたのか?

ライター:レペゼン君

ここまでで明らかになったACE(エース)のヒップホップの原点。「アジカンが好き」とか「根暗」など、現場やメディアで我々の目に映る彼の姿から考えると意外な一面に気づかされた。

そして幼少期に遠い国ブラジルから外国人として日本で暮らすことになった少年は、辛い時期を越えて、日本のヒップホップの今を変えようとしている。

ここからのACEのインタビューは彼のヒップホップ論について聞いた。彼の言葉はまさにパンチラインの連続。日本のヒップホップのためにあなたができることは何ですか?

レペゼン:
引き続き人生グラフからお伺いしていきます。フリースタイルダンジョンに出演しだした頃、グラフは上がらなかったんですか?

ACE:
いや、元に比べたら上がってはいるんですけど、別にまだ上の方までは辿り着いていない感じです。

レペゼン:
なるほど。その後も上がり切ってはいないですね。

ACE:
事務所に所属したり、メディアに出始めるようにはなったけど、ようやく人間になれたぐらいに思ってます。

レペゼン:
メディア露出が増えてくると、街で声かけられたりするんじゃないですか?

ACE:
そう!それが日々のストレスで…

レペゼン:
そうなんですか?

ACE:
会った事もない奴に、「うわ、ACEだ!」って毎日のように絡まれ続けるとイライラしてくるもんですね。丁寧に声かけられる分には全然良いし、写真撮ったりとかの対応もするんですけど。

レペゼン:
けっこうみんな馴れ馴れしい感じなんですね。

ACE:
この前それでちょっとやらかしてるんですよ。一日中ずっとまじで100人ぐらいから「ACEじゃん!」とか「写真撮ってよ!」って言われつずけた日があったんですけど…

レペゼン:
はい。

ACE:
イライラしてて、もう帰ろうと思って渋谷の駅に向かってる時に交差点で、また「あ、お前ACEだろ!」って声かけられて…

レペゼン:
はい。

ACE:
そのイライラがMAXに来てて、その人の顔も見ずに、その場を去りながら「うるせーよ!」って怒鳴っちゃったんですよ。

レペゼン:
ついにキレちゃったんですね。

ACE:
そしたら、その人が「俺!CUEZERO(キューゼロ)だよ!」って言うんですよ。

レペゼン:
おっと。

ACE:
そりゃもう、「えーCUEZEROさん!!」ってなりましたね。大先輩じゃないですか。だからもうごめんなさい、マジで失礼しましたって謝って。

レペゼン:
それはかなり気まずいですね。笑

ACE:
もうそういうのがめちゃくちゃ多くて…CUEZEROさんからすると、とばっちりを受けてる訳ですよね。その時ちゃんと見てなかった俺も悪いんですけどね。

レペゼン:
その後はちゃんと和解出来たんですか?

ACE:
そこは大人な対応をして頂いて、ちゃんと誤解は解けました。笑

レペゼン:
でも、それだけ馴れ馴れしく毎日のように声かけられると、イライラもしてきますよね。

レペゼン:
最近はどういう感じですか?

ACE:
やっと少し”人間”にかすったかなって、感じです。笑

レペゼン:
最近テレビでナレーションとかやられてますけど、今後そういう仕事も増えそうですよね。

ACE:
そうですね。ありがたい事にテレビの仕事も頂いて、まだ情報公開前なんですけど、ドラマや映画の出演もする事になりました。

レペゼン:
そうなんですか!それはすごいですね!じゃあここからは徐々に上がってくるかなって感じですね。

ACE:
どうですかね。笑

レペゼン:
えええ!!本当に根暗なんですね!笑

ACE:
根は暗いですよ。リア充の奴らムカつくなとか、イケメン見るとまじ殴りたいなとか思いますもん。劣等感の塊みたいなもんです。

レペゼン:
なるほど。でも、そんな正直なところにACEさんのパワーがあるような気がします。

…続く。

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Interview:ABE HONOKA

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