レペゼン:
DJの学校ってターンテーブルを触る以外に他の授業もあるんですか?
DJ IKU:
ありますよ。サンプリングヒストリー、レゲエルーツとか歴史系ですね。他にもピアノの授業やDTM、MPCとか使って曲を作る授業なんかもありましたね。
レペゼン:
そういう音楽の歴史みたいなのも学ぶんですね!
DJ IKU:
そうですね。あと2年目からはラップ講座ってのも始まって、講師がDARTHREIDER(ダースレイダー)さんでした。
レペゼン:
それはヤバイですね!
DJ IKU:
興味はあるから取ってはいたけど、俺らはDJだからラップしてる奴はあんまいなくて。
レペゼン:
そうですよね。
DJ IKU:
それで今でも覚えてるんですけど、最初の授業で俺らが教室で座って待ってると、ダースさんがいきなりフリースタイルしながら入って来て。笑
レペゼン:
ヤバイ。笑
DJ IKU:
「誰か来いよ!」みたいな感じで、唯一1人だけDJやりながらラップをしてる奴が、仕方がなく出て行って、いきなりサイファーが始まるのを俺らは見てるみたいな感じの衝撃的な感じでした。笑
レペゼン:
すげぇー!もう本当に音楽漬けの日々だったんですね。
DJ IKU:
この期間はそうでしたね。2005、6年頃に通ってた学部がなくなっちゃったんですけど、今もあったら良かったのにと思います。ちょっと早すぎましたね。
レペゼン:
今あったら絶対に流行りますよね!
他にも有名なDJさんが同じ学校出てますよね?
DJ IKU:
DJバトルの日本大会とか大きい大会のチャンピオンとかを輩出してましたね。
レペゼン:
それを聞くとますますもったいないですね。
DJ IKU:
そうなんですよ。DTMの授業とかもWATARAI(ワタライ)さんが講師でしたし。
レペゼン:
うおー!かなり豪華な講師陣ですね!本当にもったいない…
DJ IKU:
でも、今でも学校とは繋がりはあって。俺が行ってた「DJ REMIX科」は無くなっちゃったけど、学校はまだあるので去年ぐらいからDJのワークショップみたいなのはやってて、先日も3日間のワークショップをやってきました!
レペゼン:
すごい!後輩たちに継承してるんですね!DJの学校魅力的ですよねー。
DJ IKU:
でもDJってストリートカルチャーだから、当時は専門学校でDJを習うってのはダサいというか、お金を払って習うものではないって感じもあったんですよ。風潮ではないけど、先輩達からの目みたいなのもありましたし。
レペゼン:
なんとなくイメージできますね。
DJ IKU:
でも、今思うと専門学校で一流の人にベーシックな部分を教わったから、近道出来たんじゃないかなって思います。例えば地元の先輩から教わるって方法もあるけど、教え方に癖があるじゃないですか、「お前にこれはまだ早い!」みたいな。笑そういうのがないから綺麗にベーシックな部分を勉強できた2年間でしたね。
レペゼン:
ストリートって言ってもいろんな形があるから、そうやって学ぶ機会素晴らしいと思います!
レペゼン:
卒業後はすぐにDJバトルの大会に出たんですか?
DJ IKU:
卒業後1~2年は独学でDJして、その後、割と早い段階で出たかったDMCのJAPAN FINALにも出られました。
レペゼン:
すごいですね!
DJ IKU:
その時はベスト4だったんだけど、夢の舞台だったし、まさか1回戦勝ってベスト4まで来れると思ってなかったし、その快感を覚えちゃって、DJバトルにのめり込んじゃいました。
レペゼン:
自分が目標にして憧れてた舞台でいきなりベスト4ですもんね!
DJ IKU:
でも、のめり込んでいって、いろんな大会で上位に食い込む成績も残せていたんだけど、生活は変わらなかったんですよね。優勝、準優勝とかしても次の日はバイトあるし、今までと何も変わらなく悶々とする日々が続きましたね。
レペゼン:
それだけの好成績を残しても変わらないものなんですね…
DJ IKU:
それでもDJが好きだから続けてました。で、そんな中でレッドブルの大会に出て日本一になりました。
レペゼン:
すごい!!続けるって大事ですね!!その時は時は何歳でしたか?
DJ IKU:
2010年だから26歳の頃かな。それからようやくDJライフが少しずつ上向きになって来ましたね!
レペゼン:
続きは後編で詳しく聞いていきます!!
サッカーで挫折を味わったあと、DJという選択を取ったDJ IKU。初めて見たバトルDJに衝撃を受けた日から彼の人生は大きく変わった。踏み入れたDJの世界は彼を受け入れ、また彼もそこにのめり込んだ。この後はそんな彼のDJとしてのメンタリティに迫る。これこそ”勝つ者”のバイブス。乞うご期待。
DJ IKU Instagram:dj__iku
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